内容説明
法は人間を秩序のもとにおき、そこから外れる者を裁く。自らを正当化する法の暴力に迫り、歴史を貫くその自在な支配に鋭い釘をさす、鏤骨の一撃。法の「正体」が暴かれる。
目次
序文 遅かれ早かれ
第1章 全体=無(法の地理学;石蹴り遊び。全体化への永劫の渇望;結び目のある縄。全体化するアリストテレス、トマス、ヘーゲル;全体性。法、学知、政治の概念;法外、澄んだ水と暖かい皮膚)
第2章 無=神(神即無。無即神)
第3章 神=法(歴史という法あるいは法という歴史;式服と外套―歴史の法服;縄の歴史とその法;炎の歴史とその法。ソドム;真昼の法と月の法。王の理性と教皇の理性;一者のさまざまな歴史、あるいは法の血;『直立の法‐人間』の悲しき垂直性)
第4章 法=きみ(フォイエルバッハとらい病人;ヘルメス―無法者たちの法;平等な者たちのそぞろ歩き)
終章
著者等紹介
サラ‐モランス,ルイ[サラモランス,ルイ][Sala‐Molins,Louis]
1935年スペイン・カタルーニャ地方生まれ。フランスの政治哲学者。50年代後半に渡仏し、ジャンケレヴィッチに師事、1971年に博士論文を提出。ソルボンヌ大学やトゥールーズ大学で教鞭を執った
馬場智一[ババトモカズ]
1977年長野県生まれ。学術博士(一橋大学)。現在日本学術振興会特別研究員PD(一橋大学)。哲学史、混成語論専攻
柿並良佑[カキナミリョウスケ]
1980年神奈川県生まれ。現在東京大学大学院総合文化研究科博士課程、日本学術振興会特別研究員DC2。フランス哲学、表象文化論専攻
渡名喜庸哲[トナキヨウテツ]
1980年福島県生まれ。現在日本学術振興会特別研究員PD(東京大学)。フランス哲学、社会思想専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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