国際連盟~国際機構の普遍性と地域性~
帶谷 俊輔 著
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内容
目次
序 章 第一章 国際連盟理事会改革における「普遍」と「地域」 はじめに 一 国際連盟創設から一度目の理事会拡大まで 国際連盟の創設過程 初期総会における中小国の活発化 1922年総会における理事会拡大の実現 二 常任理事国増員問題の浮上 常任理事国要求の活発化と対応の分岐 非常任理事国増員問題との連動と「欧州問題」の前景化 三 1926年3月理事会の紛糾 四 連盟理事会構成問題委員会と非常任理事国増員問題 委員会への準備過程 委員会における議論 決着 おわりに 第二章 中国問題と国際連盟――紛争の国際連盟提起と代表権問題 はじめに 一 北京政府期の国際連盟関与構想 山東半島返還問題と国際連盟 北京政府の統治能力衰退による連盟関与構想の浮上 国際宣伝の場としての連盟総会 二 中国内戦と代表権問題の浮上 中国の混乱とワシントン協調の瓦解 上海防衛軍派遣と国際連盟における中国代表権問題 三 南京国民政府による統一と代表権問題の解消 済南事件と国民政府の連盟理事会提訴 連盟総会提起の可能性 国際連盟による中国技術協力の始動 国際連盟非加盟国の紛争としての中ソ紛争 満洲事変 おわりに 第三章 アジア太平洋地域の条約秩序と国際連盟――国際連盟と多国間枠組みの競合と包摂 はじめに 一 ワシントン体制と国際連盟 四カ国条約の締結 ワシントン体制 二 不戦条約の締結と国際連盟 不戦条約の締結 不戦条約による紛争調停構想と国際連盟 三 満州事変における国際連盟と九カ国条約・不戦条約 初動対応における管轄権の競合 国際連盟の動揺と管轄権競合の再発――スティムソン・ドクトリン,九カ国条約委員会 おわりに 第四章 ラテンアメリカと国際連盟――チャコ紛争における国際連盟と地域的枠組みの競合 はじめに 一 1920年代のラテンアメリカと国際連盟 国際連盟創設過程における規約第21条 タクナ=アリカ紛争 パナマ=コスタリカ紛争 二 1928年12月の武力衝突 紛争の歴史的経緯 連盟理事会決議の実現 国際連盟の関与の画期性に対する評価 三 チャコ戦争開戦と管轄権競合の開始 中立諸国委員会の先行 国際連盟の積極化による管轄権競合の激化 四 管轄権の国際連盟への移動とチャコ委員会 武器禁輸措置の検討 チャコ委員会派遣をめぐる紛糾 チャコ委員会の蹉跌 五 連盟規約第15条の適用と1934年11月特別総会 武器禁輸措置の再検討 特別総会への移管の決定と勧告案の作成 特別総会勧告とパラグアイ脱退 六 地域的枠組みへの回帰――ブエノスアイレス交渉へ 諮問委員会における普遍・地域論争 「連盟の枠内」? ブエノスアイレス交渉による決着 おわりに 第五章 国際連盟と地域機構の関係設定の試み はじめに 一 国際連盟創設直後の連盟事務局における連盟=地域機構関係の検討 国際連盟創設過程における検討 連盟事務局における検討 二 1920年代の地域統合構想の進展と政府レベルにおける連盟=地域機構関係の検討 米州,欧州地域機構構想との関係 ブリアンのヨーロッパ連合案と国際連盟 三 1930年代の国際連盟――パン・アメリカ会議及び連合との水平的関係公式化の試みと挫折 パン・アメリカ連合及び会議強化案との関係 国際連盟とパン・アメリカ連合の提携関係構築の試み 四 国際連盟改革論における連盟=地域機構関係 国際連盟改革論の胎動 国際連盟の地域的分割構想と日本 国際連盟の地域主義的再編構想 連盟規約の原則と適用研究委員会 おわりに 終 章 The League of Nations: Universalism and Regionalism in an International Organization Shunsuke OBIYA
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