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為家千首全注釈

岩佐 美代子  著

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価格 \14,300(税込)         

発行年月 2016年03月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 2p,460p
大きさ 22cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/日本文学
ISBN 9784305707949
商品コード 1020046074
NDC分類 911.148
基本件名 為家卿千首
個人件名 藤原/為家
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2016年04月4週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1020046074

著者紹介

岩佐 美代子(著者):大正15年東京生まれ。女子学習院高等科卒業。鶴見大学名誉教授。文学博士。著書に「京極派歌人の研究」「京極派揺籃期和歌新注」「岩佐美代子セレクション」など。

内容

為家の和歌は決して一般に理解されているような平明温雅な古典主義のみではない―。 俊成・定家と父祖の跡を継ぎ、三代にわたり勅撰集の撰者となった歌人、藤原為家が26歳で詠んだ『為家千首』初の全注釈。 『為家千首』は貞応二年(1223)八月中、五日間に詠出した現存最古の千首和歌、しかも個人による速詠というただ一つの作であり、同時に、慈円の諫めによって出家を思い止まった26歳の為家が、はじめて父定家に認められ、歌道家第三代宗匠の自信を得た記念すべき作品である。 藤原為家の出発点の大作の意義をも押え、俊成とも定家とも異なる、為家という人物と詠作のあり方に迫る。 本文は冷泉家時雨亭文庫蔵「入道民部卿千首」により、注釈は【現代語訳】【参考】【他出】【語釈】【補説】の順に示す。 代表歌をもたぬ大歌人の真実に迫ることが出来る、格好の藤原為家入門でもある書です。 [本書の特色] 1・初の全文現代語訳付きの注釈書。 2・【現代語訳】【参考】【他出】【語釈】【補説】の順に示し説明。 3・成立、本文と詠出実況、内容等を詳細に示した解説付き。 4・1000首を自在に行き来できる、別冊各句索引付き。 【...一度は細部にこだわらず、千首を通読する事をおすすめする。(中略)全体を虚心に読んでいただけばいろいろな意味で実に面白い歌が多数あり、平淡な古典主義と一括し去る事は到底できないと理解されよう。そしてまた、春部では緊張し、謹直であった歌風が、詠み進むにつれて次第に自在の度を増して、万葉語や独自句、独自発想を多用、雑部に至って楽しい誹諧性を発揮するまでに至る様相が、まざまざと味わい得られるであろう。  千首に見る為家歌風は、決して平淡温雅な古典主義ではない。そこには宗匠家後嗣なればこその、豊富な和歌資料を精読記憶活用し得る「稽古照今」の精進と、それを生かしつつ自詠を独自の物とする才気・誹諧性が明らかに示されている。それらは抽象的常識的な「習練」「練磨」のみで到達し得る性格のものではなく、為家にとっては当然、かつ必須の修学方法であったにもかかわらず、以後の後進歌人らの動向が彼の真意に反して、伝統と権威に寄りかかった二条派歌風に堕して行ったのは、まことに已むを得ぬ所であった。けれども為家の作品、殊にもその出発点なる千首と、到達点なる「詠歌一躰」との子細な検討無くして、彼を軽々に論断する事はできない。今後の和歌研究者は、俊成・定家に比し余りにも過小評価されて来た従来の為家観にとらわれず、虚心に彼の和歌・歌論に向き合い、前掲為家関係小著・小論をも併せ読み、忌憚のない吟味・批判を加えられた上で、万葉から近世まで一千年の和歌史の中の正当な位置に、彼を据え直し、評価していただきたいと、切に願う。】...解説より

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