時間学の構築<3> ヒトの概日時計と時間
内容
目次
研究者の本分――時間生物学から時間学へ 井上 愼一 Ⅰ 導入 序章 概日時計の基礎知識(明石 真) 1.本書の目的 2.概日時計とは 3.時計遺伝子とは 4.疾患と概日時計 5.本書の構成 Ⅱ ヒト概日時計研究の方法論 第1章 ヒトの概日時計の評価方法(樋口重和) 1.概日リズムの生理的評価 1 - 1.概日リズムの位相と振幅の評価方法 1 - 2.深部体温を用いた概日リズムの評価 1 - 3.メラトニンを用いた概日リズムの評価 2.内因性の概日時計の周期の評価 2- 1.フリーラン実験 2- 2.強制脱同調実験 3.分子生物学的な方法による概日リズムの評価 3- 1.概日リズム位相の評価 3- 2.内因性の概日リズム周期の評価 4.まとめ Ⅲ ヒトにおける概日時計の存在意義 第2章 概日時計と運動機能(西多昌規) 1.早稲田大学の体育部の現況 2.概論:概日時計と運動機能 3.運動技術と概日時計 4.筋力、脚力と概日時計 5.無酸素運動と概日時計 6.持久的有酸素運動と概日時計、クロノタイプ 7.アスリートとジェットラグ症候群 8.身体運動に関する時間生物学的研究の問題点 9.さいごに 第3章 霊長類の1日の活動(座馬耕一郎) 1.霊長類のなかのヒト 2.霊長類の活動性 2- 1.活動性の系統関係 2- 2.24時間の活動リズム 2- 3.睡眠 3.野生チンパンジーの活動リズム 3- 1.おおまかな活動リズム 3- 2.細かい活動リズム 4.人類の活動リズムの文化と進化 4- 1.ヒトの睡眠文化 4- 2.初期人類の活動リズム 4- 3.私たちの活動リズムに対する提言 Ⅳ ヒトの概日時計と現代生活 第4章 概日時計と光環境-「夜の文化史」に学ぶ現代への警鐘(小山恵美) 1.はじめに 2.光環境の物理的表現 2- 1.白色光の明るさについて 2- 2.白色光の色味について 3.光が概日時計などにもたらす生理的作用 3- 1.光の非視覚的生理作用 3- 2.光による概日時計の調整 3- 3.生理作用の波長依存性 4.人工光がもたらす夜間光環境の歴史的変遷について 4- 1.燃焼光源の歴史概説 4- 2.電気照明光の概説 5.「夜の文化史」1000年前の夜を人々はどのように過ごしていたか 5- 1.1000年前の視環境について 5- 2.1000年前の睡眠習慣について 6.自然界での概日時計光同調について 7.現代の光環境が人々にもたらす功罪とその対策について 7- 1.現代社会の概日時計や睡眠に生じているかもしれない歪み 7- 2.概日時計や睡眠を守るための光環境制御について 8.おわりに 第5章 現代の光環境が我々にもたらすもの(福田一彦) 1.現代の光環境 1- 1.白熱電球 1- 2.蛍光灯 1- 3.LED照明 2.光害(light pollution)について 2- 1.地球を覆う人工照明 2- 2.光とヒトの健康 3.気分障害と光環境 3- 1.気分障害とリズム 3- 2.気分障害と光 4.日常生活における光環境 4- 1.日本の「明るく白い」照明 4- 2.蛍光灯とLEDライト 4- 3.日本の住宅の灯り 4- 4.実生活へのアドバイス Ⅴ 概日時計とヒトの健康 第6章 子どもの眠り、子どもの時間(駒田陽子) 1.はじめに 2.子どもの睡眠と概日時計 2- 1.睡眠・覚醒リズムの発達 2- 2.睡眠習慣の文化差 2- 3.クロノタイプと夜型化 2- 4.社会的ジェットラグ 2- 5.子どもの睡眠の実態 2- 6.概日リズム変調の実態 3.睡眠と心身の健康 4.子どもの眠りと時計を守ること 5.おわりに 第7章 概日時計と労働生活(久保達彦) 1.緒言 2.労働における時間学のモデル化 3.交替制勤務者の健康リスク 4.社会的注目の経緯 5.リスク評価の課題 6.現状におけるリスクの取り扱い 7.時間学への期待 Ⅵ 概日時計の医療への応用 第8章 概日時計の医療への応用(小柳 悟・大戸茂弘) 1.はじめに 2.概日リズムと疾患 3.概日時計による疾患・病態の概日リズム制御 4.概日時計による薬の効果・副作用の制御 4- 1.薬物動態の概日リズム 4- 2.薬剤感受性における概日リズム 5.概日リズムの種差の解析と時間薬物治療への応用 6.時間治療を容易にするドラッグデリバリーシステム(DDS)の開発 7.おわりに あとがき
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