丸善のおすすめ度
日本語の格表現
木部 暢子,
竹内 史郎,
下地 理則
編
発行年月 |
2022年03月 |
---|
|
|
言語 |
日本語 |
---|
媒体 |
冊子 |
---|
|
|
ページ数/巻数 |
8p,309p |
---|
大きさ |
21cm |
---|
|
ジャンル |
和書/人文科学/言語学/日本語 |
---|
|
|
ISBN |
9784874248911 |
---|
|
商品コード |
1034434304 |
---|
NDC分類 |
815 |
---|
|
|
本の性格 |
学術書 |
---|
|
新刊案内掲載月 |
2022年04月5週 |
---|
|
商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034434304 |
---|
著者紹介
木部 暢子(編者):木部暢子(きべのぶこ)
国立国語研究所特任教授
竹内 史郎(編者):竹内史郎(たけうちしろう)
成城大学文芸学部准教授
下地 理則(編者):下地理則(しもじみちのり)
九州大学大学院人文科学研究院准教授
内容
現代日本語書き言葉では、主語が「が」で、直接目的語が「を」であらわされるが、同じ日本語でも話し言葉、方言、古代語にはそれとは異なる多様な様相がある。日本語の格表現のシステムを、13章の論考から解明する試み。
■まえがきより
現代日本語書き言葉では、主語が「が」で、直接目的語が「を」であらわされる。しかし、話し言葉では「太郎 本 読んでるよ」のように「が」や「を」をつけない文が頻繁に発話されている。このような文が「が」や「を」を任意に省略したものでないことは、いくつかの研究ですでに指摘されているが、では、どのようなときに「が」や「を」があらわれ、どのようなときにあらわれないのかについては、いまのところ、明確な基準が見つかっていない。
諸方言に目を向けると、ある方言では主語や目的語に助詞をつけるのが普通であって、助詞がないと不自然だと感じられる一方で、ある方言では助詞をつけないのが普通で、助詞をつけるとある特殊な意味が生じるというように、方言ごとに違いがある。方言の格表現は、じつは思っている以上に多様な様相を呈しているのである。
古代語では、一般に主語も目的語も助詞なしで表現されると言われている。しかし、実際には「が」や「の」や「を」がかなり使われていて、助詞が使われるときと使われないときの違いが何なのか、明確にはまだわかっていない。
本書は、このような疑問を出発点として日本語の格表現のシステムを、古代日本語から現代日本語・現代諸方言までを視野に入れて解明しようと試みたものである。本書は13の章からなるが、13の章は「第1部 古代日本語の格」「第2部 日本語方言の格」「第3部 日本語の格と言語類型論」といったまとまりをなすように配置されている。