岩波文庫バイロン詩集は長編の物語詩もいいのですが、本の終わりの方の「オーガスタへの手紙」の中、16の詩が一番いいです。
「僕たちは縒り合わさっているのだ 《死》が緩やかに来ようが すぐに来ようが 《生》を結びつけた絆は
《死》の後までも生き残るのだ」
これは光太郎の「智恵子抄」を思い起こさせる。「私にはあなたがある あなたがある あなたがある」
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バイロン詩集: 対訳 (岩波文庫 赤 216-4 イギリス詩人選 8) 文庫 – 2009/2/17
- 本の長さ348ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2009/2/17
- ISBN-104003221648
- ISBN-13978-4003221648
新品まとめ買い イギリス詩人選
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2009/2/17)
- 発売日 : 2009/2/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 348ページ
- ISBN-10 : 4003221648
- ISBN-13 : 978-4003221648
- Amazon 売れ筋ランキング: - 128,490位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2011年11月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年9月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ジョージ・ゴードン・バイロン。私が知る世界の詩人の中で、こんなに複雑で、興味深い人格と人生を持った詩人は他にいない。文句なしの一位(ちなみに二位はフランスの詩人ヴェルレーヌ)だ。
彼の詩はロマンチックで、激情的で、しばしば背徳的だ。まるで永遠の放浪者の舟歌のようだ。劇作には「カイン」「海賊」等があるが、これらも詩に劣らず実にバイロン的である。
彼の生涯−−。狂気の家系に生まれて、自身も狂気に襲われた父。非理知的な性格で、息子と反りの合わない母。家庭愛には恵まれなかった。
ジョージ本人はといえば、野心的・英雄的な性格をもって生まれたにも関わらず、足には生まれつきの障害があり、憧れていた軍人になる道は閉ざされていた。
しかし学校では、上級生に虐められていた後輩を庇って「代わりにぼくを殴れ」と言う気高さを見せる。幼い頃は太っていたこともあり初恋では手ひどく失恋。
『チャイルド・ハロルド』の発表・ヒットによって、一夜にして時代の寵児に。その後<貴族・詩人・美形>と三拍子揃った貴公子として世の女性の注目を集め、多くの恋愛を経験するが、才女で真面目な性格の最初の妻・アナベラや、私生児を産ませた友人の妹クレアなど、復讐を楽しむかのように多くの女性の間を舞い、苦しめた。
そして世間の眉をひそめさせた腹違いの姉・オーガスタとのスキャンダラスな恋。<天使のごとき>詩人のシェリー等友人に対する不義理。落魄の果てに向かったイタリアでようやく本当の恋を知るが、相手は既に老貴族と結婚していたために、公然たる愛人という立場に甘んじた。
動物好き(熊を飼っていた)で、基本的に目下のものには優しく、従僕は彼を「良い主人だった」と評した。反面、常に反抗的なスタイルで挑発的な詩作品を発表。最期はトルコのくびきの下から独立せんともがくギリシアの戦争に自ら義勇軍を率いて参戦し、ミソロンギの地にて果てる−−。
なんという矛盾した複雑な性格。なんという正義と不道徳の混交。なんというセンセーショナルな激動の人生。小耳に挟んだ彼の人生が余りに面白くて、そして余りに理解しかねて、詩集以外に2、3冊伝記を読んでしまった。まあ伝記によってかなり評価が違うものなので、その位の冊数は読んで当然だが・・。
それにしても、私はバイロンという人間を知って、エマソンが昔教えてくれた「人間に一貫性を求めるな」という言葉が本当にしみじみと身に染みたものだ。
この対訳詩集は、主要作品が分り、原詩も読め、最後に作者の簡単な伝記もあって入門の一冊として非常に適していると思う。この本を一読して、その後更に他のバイロン本を読んで、ぜひこの格好のおもしろ人間を研究してみていただきたい。学ぶものが沢山あると思う。
彼の詩はロマンチックで、激情的で、しばしば背徳的だ。まるで永遠の放浪者の舟歌のようだ。劇作には「カイン」「海賊」等があるが、これらも詩に劣らず実にバイロン的である。
彼の生涯−−。狂気の家系に生まれて、自身も狂気に襲われた父。非理知的な性格で、息子と反りの合わない母。家庭愛には恵まれなかった。
ジョージ本人はといえば、野心的・英雄的な性格をもって生まれたにも関わらず、足には生まれつきの障害があり、憧れていた軍人になる道は閉ざされていた。
しかし学校では、上級生に虐められていた後輩を庇って「代わりにぼくを殴れ」と言う気高さを見せる。幼い頃は太っていたこともあり初恋では手ひどく失恋。
『チャイルド・ハロルド』の発表・ヒットによって、一夜にして時代の寵児に。その後<貴族・詩人・美形>と三拍子揃った貴公子として世の女性の注目を集め、多くの恋愛を経験するが、才女で真面目な性格の最初の妻・アナベラや、私生児を産ませた友人の妹クレアなど、復讐を楽しむかのように多くの女性の間を舞い、苦しめた。
そして世間の眉をひそめさせた腹違いの姉・オーガスタとのスキャンダラスな恋。<天使のごとき>詩人のシェリー等友人に対する不義理。落魄の果てに向かったイタリアでようやく本当の恋を知るが、相手は既に老貴族と結婚していたために、公然たる愛人という立場に甘んじた。
動物好き(熊を飼っていた)で、基本的に目下のものには優しく、従僕は彼を「良い主人だった」と評した。反面、常に反抗的なスタイルで挑発的な詩作品を発表。最期はトルコのくびきの下から独立せんともがくギリシアの戦争に自ら義勇軍を率いて参戦し、ミソロンギの地にて果てる−−。
なんという矛盾した複雑な性格。なんという正義と不道徳の混交。なんというセンセーショナルな激動の人生。小耳に挟んだ彼の人生が余りに面白くて、そして余りに理解しかねて、詩集以外に2、3冊伝記を読んでしまった。まあ伝記によってかなり評価が違うものなので、その位の冊数は読んで当然だが・・。
それにしても、私はバイロンという人間を知って、エマソンが昔教えてくれた「人間に一貫性を求めるな」という言葉が本当にしみじみと身に染みたものだ。
この対訳詩集は、主要作品が分り、原詩も読め、最後に作者の簡単な伝記もあって入門の一冊として非常に適していると思う。この本を一読して、その後更に他のバイロン本を読んで、ぜひこの格好のおもしろ人間を研究してみていただきたい。学ぶものが沢山あると思う。
2016年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本は丁寧に書かれていてよかった。
内容はわかりづらい。詩の言い回しがなんとなく大げさで鼻につく、ナルシストな感じがして読んでて
白けてしまって、だんだん詩の内容が頭に入っていかなくなるようになってしまった、、、。
内容はわかりづらい。詩の言い回しがなんとなく大げさで鼻につく、ナルシストな感じがして読んでて
白けてしまって、だんだん詩の内容が頭に入っていかなくなるようになってしまった、、、。