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ル-ヂン (岩波文庫 赤 608-3) 文庫 – 1961/8/5

4.3 5つ星のうち4.3 13個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (1961/8/5)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1961/8/5
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 219ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 400326083X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4003260838
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 13個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年10月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ルーヂンは典型的なインテリゲンチャとして描かれている。その彼が、パリで壮烈な死を迎えざるを得ないのは、納得がいかず読後感が悪い作品になってしまった。
2022年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
〇 なにしろ19世紀半ば(日本ならば江戸時代末期)に書かれているから、最近の小説と同じ感覚で読んでは不満が残る。そのかわり時代小説として読めばけっこう楽しめる。

〇 道具から仕掛けから獲物から釣り方までやたらに知識は豊富だが、実際に釣竿を持つとさっぱり釣れないという手合いがいる。ルージンもそんな理屈屋の仲間で、弁舌爽やかに口説いてせっかく若い娘と相思相愛になったのに、その母親が反対していると聞いただけで恋を捨ててさっさと逃げ出す情けなさ。

〇 それでも最後はプロレタリアート闘争に命を捨てるという結末を与えたところを見ると、作者の意図はルージンのような存在を無下に否定しさるということでもないようだ。このあたりはちょっと釈然としない、というかいかにも取って付けたような話で一貫しないという感じが残る。おそらく当時のロシアの歴史上の文脈に置けばすべてが意味を持つのだろうが、残念ながらわたしにはそこまでの理解は及ばない。

〇 この小説は、当時のロシアに多かったこうしたインテリ像を文学作品として定着させた歴史的な作品と評価されているらしい。なるほど、そう言われればたいしたものだと感心する。しかしそれと同時に、さすがに小説としては未熟なところが多いとも思う。小説ではなく戯曲を読んでいるような読後感だ。きっと、物語が会話によって進められること、その会話が芝居がかっていること、どこか作り物くさくてリアリティに欠けることなどが相まってそんな印象を与えるのだろう。今日の小説ならば、人物でも光景でももっと生き生きと描写するのではないかと思う。

〇 1961年発行の岩波文庫なので老眼にはさぞ読みにくいのではないかと心配した。しかしながら新品(2019年第16刷)を購入して見ると、活字はたしかに小さいが紙質が上等なせいか印刷が鮮明で、読むのに苦労はしなかった。
2023年6月11日に日本でレビュー済み
ルージンは帝政ロシア社会に入り込むこともなく(入り込めなかったのかもしれないがw)、最期は一八四八年のパリで被抑圧民族の革命派として死ぬことが出来た。
2011年4月9日に日本でレビュー済み
観念と言葉ばかりが先行し、それを現実世界に根を下ろさせる決断と実行を伴わなかった、19世紀ロシアの――しかし現代にもしばしば見られる――脆弱なインテリ青年=「無用者」の惨めで哀れな姿を描いた小説。高邁な理想を語りながらもついぞそれを現実化できずに生涯を閉じたルーヂン。彼がナターリヤに決断を迫られる場面での振舞は、何とも情けないものではあるけれど、しかし如何にも実際に在りそうな話だ。観念の中では大層な体系を築いていながら、ついに現実世界の中で具体的な自分の場所・役割を見出せない"根無し草"は、いつか人生に疲れ果ててしまう。現実の中で具体化・限定化されてしまうことへの、忌避。全く他人事ではない。
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レポート
2023年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ロシア人って、どんな考え方をする人たちなのか知りたくて、読んでみました。
どんな人生をおくってきた人たちなのか、歴史を知りたくて、
本書『ルーヂン』にたどり着きました。

「――僕は根なし草に生まれついているんだよ、――とルーヂンはわびしい笑いと共に言葉を続けた。――僕には落ち着くということが出来ないんだ」(206頁)

そういう人もいたんだ。

この文章を基に、
「二葉亭四迷」は『ルーヂン』の和訳に「うき草」という題名を付けたのでしょう。

本書『ルーヂン』は、江戸時代末期(1855年)に執筆されたロシヤの古い小説です。
今日(令和5年)もなお、日本で読み続けられているのです。驚きです。

登場人物たちの人間性といい、戦争(原作執筆当時は「クリミヤ戦争」)といい、
現在とほとんど変わっていない?

西欧の社会情勢についても、現在と似ているようで驚きました。
当時のロシアの作家「ツルゲーネフ」や主人公「ルージン」を取り囲んでいた
社会情勢を、もっと詳しく知りたいと思いました。

《備考》
<本書関連の年表>

1848年(嘉永元年) 主人公「ルージン」、フランスの陸軍学校生徒によりパリで射殺される
1853年(嘉永6年) クリミヤ戦争(215頁)、ロシヤとトルコの間で始まる
1854年(嘉永7年) トルストイ、クリミヤ戦争に従軍(215頁)
1855年(安政2年) 作家「ツルゲーネフ」、本書『ルーヂン』の原作を執筆
1856年(安政3年) ロシヤの雑誌『現代人』に『ルーヂン』掲載
1856年(安政3年) クリミヤ戦争、終わる

1908年(明治41年) 「二葉亭四迷」、「うき草」の題名で『ルーヂン』を日本語へ翻訳
1961年(昭和36年) 「中村 融」訳で文庫版の本書『ルーヂン』が出版される

2019年(平成31年) 58年前の文庫版『ルーヂン』が復刊。第16刷が発行される

<主人公「ルーヂン」について>
名称ルーヂン(36頁  注:頁数は、初出のみ)
愛称ミーチャ(78頁)

ドミートリイ(78頁)
ドミートリイ・ルーヂン(177頁)
ドミートリイ・ニコラーイチ(45頁)
ドミートリイ・ニコラーエヴィッチ・ルーヂン(36頁)
ドミートリイ・ニコラーイチ・ルーヂン(121頁)

年齢: 「齢(よわい)すでに三十五歳の身」(161頁)
    1848年には「ばさばさの白髪頭」(209頁)
出身: 「生まれはT村」(77頁)、「T県の郷里」(149頁)
教育: 「モスクワで受けた」(77頁)
その後: 「外国へ旅立ちました」(78頁)
     「ハイデルベルヒで一年、ベルリンでも一年近くすごしました」(51頁)
死亡: 「1848年6月26日」(209頁) フランスの常備軍により、パリで射殺される。
国籍: ロシア人、小ロシア人かも? 「ポーランド人」(209頁)
言語: ロシア語、フランス語、ドイツ語

疑問: 「一体、小ロシア語なんていうものがあるんですか?」(30頁)
    小ロシア語は「独立した国語でしょうか?」(30頁)
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