本書は三部から構成される。
第Ⅰ部「シェイクスピアの香り」：著者は1993年に『シェイクスピアの香り』を既に上梓しているが、本書では『ロミオとジュリエット』、『ハムレット』、『リア王』などに出てくるローズマリーにふれながら「シェイクスピア作品と香り」というテーマを定めたいきさつなどを語る。
第Ⅱ部「シェイクスピアへの旅」：シェイクスピアの妻アン・ハサウェウイズの実家、50年の歳月をかけて一人の女性により創りあげられた野外劇場（ミナック・シアター）などへの紀行文が情感豊かに綴られる。
第Ⅲ部「シェイクスピアを楽しむ」：映画の中のシェイクスピア、絵はがきやカードにみるシェイクスピアなどのこぼれ話的なエピソードが紹介される。
第Ⅰ部は、シェイクスピアの作品で「香り」が登場する箇所を引用した日本語訳文だけが収載されている。シェイクスピア劇のリズムや響きを原典でじかに味わうことができるよう当該箇所の英文も併載した欲しかった。
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