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最高裁の暗闘 少数意見が時代を切り開く (朝日新書) 新書 – 2011/1/13

3.9 5つ星のうち3.9 15個の評価

裁判員制度が動き出し司法への関心が高まる中、司法の頂点に立つ最高裁。判事たちの合議で決まる最高裁判決に、どのようなカラクリがあるのか。過去10年の重大判決の内幕を追い、権威に隠れた最高裁の真実の姿に調査報道が迫る。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2011/1/13)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/1/13
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 280ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4022733780
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022733788
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 15個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2011年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者が自ら「奇岩城」と名付けた最高裁の実態に迫った書。裁判員制度実施前に、国民から掛け離れた存在であると思われている最高裁の仕組みを少しでも詳らかにして置きたいとの意図で書かれた物だと思う。どうせ判例主義に則って業務を黙々とこなす名誉職のようなものだとの印象がある最高裁裁判官に「暗闘」があるなんて意外との思いで本書を手に取った。筆者は2人共朝日系の記者であるが、偏向はそれ程ないと思うし何より取材量が豊富である。採り上げられる人物・事件が全て実名であるというのも特徴だと思う。

読んだ感想は、過去の基準判例の影響が大きい事は確かだが、裁判官間の人的関係や思想背景も予想以上に影響力を持ち、「裁判官の間には意見・姿勢の潜在的相違がある」という事である。また、裁判毎に補足意見として付記されている"少数意見"が、その相違を顕在化していると共に、時代を反映している場合が多いという点である。著者は、この"少数意見"が「次の世代を切り開く」とも言う。即ち、最高裁の判断のあり方が変わる萌芽が確かに存在し、そのために我々は「司法トップ15人」を注視する必要があるとの主張である。このためには最高裁内判断プロセスの可視化・透明化が望ましいが、本書はそのための一石という位置付けなのだろう。後半に挿入される米国編は、対比的に日本の裁判制度を浮き彫りにするという意味でも記述スタイルの点でも良いアクセントになっていると思う。

その米国編を除く本書の構成だが、数多くの事件・裁判官(及び相互関係)・判例・裁判制度の紹介と筆者の客観的主張とを新書に詰め込んだため、ある程度止むを得ないとは言え、分かり易さに欠けている。元々、読者と最高裁との垣根を低くするために書かれた物だと思うので、構成に一工夫あっても良かったのではないか。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年10月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 最高裁の小法廷における議論のドキュメント。ふだん垣間見ることのできない最高裁法廷の様子を知ることができ、知識として役立ったが感動するような内容でもなかった。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年2月9日に日本でレビュー済み
「あなたは、最高裁の判事の名前を一人でも言えますか?」

そんな感じの問題提起から始まるこの新書。
実際にアンケートをとれば、一人でも言える人は数%だろう。
場所によっては0になる可能性だってある。
そもそも、「比例の原則」とかもちゃんと説明できる人間もそんなに居ない。
この本は、日本人の法への文盲へ対してのある種の提言であると思う。
この新書は、朝日新聞の新紙面であるGLOBEの記者たちの膨大な取材による手記である。

朝日新聞というか朝日新書であり、そこで働く人間の著書なので
かなり偏っていそうな感じはしたのだが、
ある部分においては偏りがあるものの(死刑など)、
ほとんどは記録の記載と、裁判官たちのバックボーンの説明に割かれている。
その理由は読めばわかるが、この本の言いたいことはただ一つ。
「人を裁くのは人である」という事実なのだ。

取材と記録による構成と、新書という形態ゆえに紙面に限りがある影響で、
御世辞にも読みやすい・わかりやすい書ではないといえるが
(やはり記載される法律用語が難しく、裁判官など人同士の事実相関は把握しにくい)
司法判断への一般民参加という事へのモチベーション喚起にはなりうるとは思う。
そしてこの本の表題である「少数意見が時代を切り開く」については、
わかり易い例として、米公正賃金法に名が冠された
リリー・レッドベター女史の事を取り上げている。
(ちなみに、この前の記載などでも日本における少数意見の反映が記されている)

この新書の内容を、ボクなりに簡潔にまとめるのならば、こうなる

・時代を代表する判例には裁判官の考え・信念が大きく反映される
・積み重ねられた過去の判例は、現在の判例と一触即発な関係にある
・裁判とは、最高裁や高裁など裁判官同士による反応・対応の結晶
・実は、次代を切り開くのは、過去の少数意見であり、
 判決時に述べた裁判官の言葉から新しい判断が生れることも近年は多い

この本を読むことで、裁判所内部の意思形成過程を、
もっと我々の手の取りやすい所まで・・・とは言わずとも、
分かりやすく伝える必要性があることは感じていただけると思う。
不幸にも、日本にはそのような士も書も少ないという現状も記載されている。
最高裁判所裁判官国民審査など、改善の余地ある仕組みは未だに多い。
(現在までに国民審査によって罷免された裁判官はいない)

人は間違う。
だけどその間違いが未来を作り、人を裁く。
今までは、15人(小法廷なら5人)のジャッジメントがその責を背負ってきた。
裁判員制度の導入により、ボクらもその責を負う時代が来たのだ。

「この15人で大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない」

本当にそうなのかと心に引っかかれば、それだけでも価値はある。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
参考になったという感じです。良くないということではないし、良いというほどでもない。
2011年5月8日に日本でレビュー済み
ジャーナリスト、取材をし、報道をすることを仕事とする人が
今の最高裁判所に光を当て、まとめた本です。

ここに書かれていることは、滝井元最高裁判事の本などに
書かれていたような今の最高裁の姿を、さらに見事に
クローズアップし、引いて全体像を映し出したものだと思います。

よく取材し、まとめられています。
アメリカの最高裁判所のシステムとの対比も面白いです。

世の中にあること、特に社会のシステムの全てに対し、
当事者としての意識をもって、監視し、意見を述べていくことと
というのは、日常生活を送る中で、なかなか難しい面もあります。
そこで、一石を投じていくのが、取材し、報道することを
仕事とされる方の役割だと思います。
見事に役割が果たされた、いい本です。

今の15名の裁判官でいいのだろうか。
今までは、いったいどうだったのだろうか。
これからは。

そのためには、今の最高裁の裁判官について、どのようにして選ばれているのか
ということに関心をもつのが一番なのだろうと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年2月3日に日本でレビュー済み
 「米国で書店に入ると、最高裁の内幕を書いた本や、判事に関する本が一般書とともに並んでいる光景をよく目にする」(209ぺージ)とあります。

 全くその通りで、日本のジャーナリズムは最高裁及び検察の内情にほとんどトライした形跡がありません。勧善懲悪的な思考法から脱却できないうえ、取材対象との距離感をつかめない(つまりベッタリになることが多い、たいがいが結局御用聞きで記者生活を終える)「社会部」という組織の悪弊もあると思います。

 このため、日本国内では類書が非常に少なく、その分本書は価値のあるものとなっています。藤山判決の影響など、変わりつつある最高裁・裁判所の内情をレポートし、初心者に分かりやすく書くように心がけているようにも見えます。

 そうした労は多としますが、ボブ・ウッドワード&スコット・アームストロングの『ブレザレン』と比べるとずいぶん落ちます。元毎日新聞記者の山本祐司の『最高裁物語』と比べても迫力不足は否めません。次回作を期待します。
25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年9月2日に日本でレビュー済み
「暗闘」というのはあまり聞かない言葉だが,辞書を引くと「ひそかに陰で争うこと」とある。本書は,日本の最高裁判所の内部で闘わされている意見の対立を明らかにしつつ,あわせて米国連邦最高裁判所との比較の視点も交えて,最高裁の「変化」を追ったドキュメントである。

裁判官や裁判所は,その内実があまり知られていないわりには,誤解を受けることがままある。司法権という強大な国家権力を担っているのだから,批判・検討の対象になるのは当然だ。しかし,そもそも民主的機関ではないうえ,専門的な話題に触れざるをえないから,批判や非難を行うことが難しい。敗訴した弁護士は,裁判官のせいにするし(もちろん,それが正しいこともあるのだが)。いきおい,制度的観点からの批判や,ステレオタイプに基づいた抽象的な非難ばかりとなる。本書では,当事者である(元)最高裁判事への取材などを通して,最高裁の裁判官たちがどのような議論を経て判決を創り上げていくのかが克明に描かれていて,司法の内実を知る良い手がかりとなる。1つの事件が,裁判官のみの評議だけではなく,調査官のサポート(ときとして最高裁判事と対立もする),下級審判決からの提案,内閣法制局からの無言の圧力(?)を経るなどして,判決へと結実する様子は,ある種の人間ドラマとしても面白い。

巻末の付録も,なかなか充実している。付録では,裁判官別の個別意見の一覧や,2004年以降に判決が確定した死刑囚の一覧,文献ガイドなどが載せられている。

本書で,最高裁内部の意見形成に興味を抱いた人には,実際に判決を読んでみることを,おすすめする。判決文は,かつては悪文の代名詞みたいに言われていたこともあったが,最近のものはかなり読みやすくなっている。これらは,裁判所のウェブサイトや「裁判所判例Watch」というサイトで見ることができる(裁判年月日と事件番号で検索するのがふつう)。たとえば,予備知識もそれほどなく読めるもので,本書にも取り上げられているものとしては,2009年(平成21年)4月14日の最高裁判所第3小法廷判決(平成19(あ)1785号,強制わいせつ被告事件)がある。痴漢事件で,逆転無罪判決として注目されたものである。

ちなみに,本書の中で,“2011年中にも判決が言い渡される”と述べられている2件の事件については,以下のような結末となった。まず,婚外子(非嫡出子)の相続分差別規定をめぐる民事訴訟(p.190参照)については,判決前に当事者が和解を締結したために,結局,最高裁での判断が見送られることになった。次に,議員定数不均衡訴訟(p.241参照)については,3月23日に大法廷判決が言い渡され,結論としては合憲との判断となった(平成22年(行ツ)129号,平成22年(行ツ)207号)。田原睦夫裁判官と,宮川光治裁判官が,それぞれ反対意見を書いている。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2011年10月1日に日本でレビュー済み
この本のテーマは副題の「少数意見が時代を切り開く」で、
少数意見がやがて多数意見に変わっていく様を描いています。
ビジネス書的だとしたら、副題にすべきだったでしょう
(副題がタイトルだったほうが売れたでしょう)。

最高裁の判断が時代によってかわっていくことと、米最高裁の
原意主義のスカリア判事の考え方を紹介して、その可能性について示唆を与えてくれます。

こういった最高裁判事といった当事者が内幕を話してくれるのは、オーラルヒストリーの学者か、朝日新聞の記者だけだと
いうのが現実なので、朝日新聞の記者はこれからも意欲的に内幕物を出していただきたい。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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