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古代国家と年中行事 (講談社学術文庫) 文庫 – 2008/2/7

5.0 5つ星のうち5.0 3個の評価

国家儀礼としての年中行事が果たした役割。射礼、五月五日節、相撲節、大晦日の儺……古代の律令国家の年中行事は、どのように形作られ、何を目的としたのか。天皇を中心とした国家構造との関わりを探る。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2008/2/7)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/2/7
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 352ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4061598597
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4061598591
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 3個の評価

著者について

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大日方 克己
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2014年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本には今、年間を通して様々な行事がある。
然しながら、それは古代社会に執り行われていた行事の僅かな名残に過ぎず、実は、嘗ての日本にはより多くの、然も厳粛なる行事が沢山あったのだ。
そして、こうした行事のありのままの姿を垣間見せてくれるのが本書であり、実に新鮮な一冊であった。

本書で扱っているのは、射礼、五月五日節、相撲節、駒牽、そして大晦日の儺である。
数多く存在した年中行事の中から五つだけに絞っているので「たったそれだけ?」と思ってしまう方も多いであろうし、何を隠そう、私自身が最初に本書を手に取った時にこうした印象を抱いてしまったのだ。
然しながら、その奥の深さと詳細な解説は非常に満足出来る内容であったし、これらの行事を掻い摘んだだけでも古代国家に対する理解が深まったように思えるので、先ずは落胆する事無く本書を開いてみて欲しいと思う。

さて、上記に挙げた行事は、何も著者が興味のある行事だけを主観で抜粋した訳ではない。
実はこれらには、弓や馬、或いは格闘等、軍事的側面が見出せるという点に於いて共通点があると言うのだ。
そして、軍事が全て天皇の支配下にある事を指し示す行事に着目する事に依って「国家権力の象徴」とも言うべき行事の重要性を説いており、それこそが本書の目的なのである。
「年中行事」と言うと、その雅さや伝統に則った厳かな儀式として着目される事も多いが、本書の着眼点は「国家儀礼」としての行事であり、一つの文化という枠を超えて、政治的な意味合いを考えさせてくれる点が非常に奥深かった。

例えば、相撲は今でも国技として馴染み深いが、現代では「国家儀礼」としての本来の姿は消えてしまっている。
だが、当時は天皇の前で行なう厳粛な儀式の一つだったのだ。
然も、この相撲節は単に天皇がスポーツ観戦を楽しむと言った単純なものではなく、力士は勿論の事、貴族達も含めて参加者全員が天皇への従属奉仕を意味しており、それ所か呪術的な性質があったというのだから、中々面白い。
日頃、何気なく相撲を観ている方達も、本書を読むと、相撲という「儀式」について今までと見方が変わるのではなかろうか。
いや、少し大袈裟かもしれないが、そのくらいに新鮮な内容なのである。

尚、本書はやや学術的なので若干難解な所もあるが、当時の日記等の古記録、或いは説話等を資料として多く用いているので、こうした題材を扱った書籍としては寧ろ読み易い方かもしれない。
また、当時の行事の様子を徹底的に解説しており、例えば第一章の射礼に於いては、行事の手順は言う迄もなく、当時の弓の種類を中国の物と比較分析しているので、具体性があって解り易った。
そして、どの行事についても成立の歴史とその変遷について言及している為に、国家の体制が変われば行事の内容も変わり得ると言う内情がよく理解出来るし、何よりも「国」と「行事」の相互関係を審らかにしている所に鋭い視点を感じずにはいられない。
改めて、当時の「年中行事」が国家儀礼として如何に重要な役割を果たしていたかという事を考えさせられるに付け、非常に奥が深かった。

私達は今、年中行事は単に季節の風物詩として受け止めてしまっているかもしれないが、本書を読んで、実は驚きに値するような長い歴史があり、そして国を守る為の意味合いが込められていたと言う事を知る事が出来たので、一握りではあるものの、今に受け継がれた行事を大切にしていきたいと実感した次第である。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本史に疎かったので、60の手習いでいろいろ見ているが、そのひとつだ。きれいな本で、それは満足している。