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量子の社会哲学 革命は過去を救うと猫が言う 単行本 – 2010/10/8
大澤 真幸
(著)
全知の神から無知の神へ!!
量子力学と社会思想のミッシング・リンクを解く!
20世紀認識革命とは何か?――第2の科学革命(相対性理論、量子力学)と、探偵小説、精神分析、キリスト教、キュビスム、レーニン、シュミット、そして革命などの、見えない協働関係、同時代性とは……。壮大なスケールで、現代社会を生んだあらゆる“知の大転換”を描き尽くす大澤社会学の新境地。
ところで、この量子力学が、同時に、政治的な含意や倫理学的な意味をもっていると主張したら、人はいささか驚くであろう。量子力学は、政治的なイデオロギーや倫理的な価値とはまったく独立した、高度に抽象的で浮世離れした物理学の基礎理論なのだから。しかし、私は、本書で、量子力学が、現代社会を理解し、未来社会を構想するための基本的な指針を与えるような、政治的・倫理的な含意を宿していることを示してみよう。――<「まえがき」より>
量子力学と社会思想のミッシング・リンクを解く!
20世紀認識革命とは何か?――第2の科学革命(相対性理論、量子力学)と、探偵小説、精神分析、キリスト教、キュビスム、レーニン、シュミット、そして革命などの、見えない協働関係、同時代性とは……。壮大なスケールで、現代社会を生んだあらゆる“知の大転換”を描き尽くす大澤社会学の新境地。
ところで、この量子力学が、同時に、政治的な含意や倫理学的な意味をもっていると主張したら、人はいささか驚くであろう。量子力学は、政治的なイデオロギーや倫理的な価値とはまったく独立した、高度に抽象的で浮世離れした物理学の基礎理論なのだから。しかし、私は、本書で、量子力学が、現代社会を理解し、未来社会を構想するための基本的な指針を与えるような、政治的・倫理的な含意を宿していることを示してみよう。――<「まえがき」より>
- 本の長さ370ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/10/8
- 寸法13.5 x 2.5 x 19.5 cm
- ISBN-104062165570
- ISBN-13978-4062165570
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/10/8)
- 発売日 : 2010/10/8
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 370ページ
- ISBN-10 : 4062165570
- ISBN-13 : 978-4062165570
- 寸法 : 13.5 x 2.5 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 140,030位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 30,460位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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2023年6月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
古本はよく利用しますが、満足のいく商品でした。
2012年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
量子力学の解釈を大御所が間違え、「観測すると波動が直ちに収束する」等と奇妙なことを述べたために、量子力学が思想として昇華しませんでした。そのために量子力学と無縁なこの様な解釈を生み出しています。波動性は、単なる現象であり、干渉性にこそ本質があります。ボーアやアインシュタインの誤を口に出すことが出来なかった物理学者に責任があります。物理学者はボーアにマインドコントロールされていたようです。これをコペンハーゲンの霧と言います。
量子力学は、生きている人間の日常の感性で理解できます。「量子力学が明らかにする存在、意志、生命の意味」(Amazon)をご覧下さい。
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2018年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
二十年以上も前、講談社から出ていた読書人の雑誌「本」に、当時京都大学助教授だった大澤真幸氏の<とき>の思考が連載されていて、僅か四ページの本文(論文?)であったが、毎号私には濃厚な、そして目から鱗の、内容であった。毎号この四ページ分を切り取り冊子にしていた。現在も持っている。そのくらい私にはインパクトの強いものだったので、まとまったものが単行本にならないかな、と長年思っていたところ、たまたまアマゾンで発見! その嬉しかったこと。人間は考える葦!
2020年3月8日に日本でレビュー済み
「対角線論法による科学の知の不可能性」
著者は第一章において、自然数の集合が実数の集合に包括されると証明したカントールの対角線論法を紹介している。そして、科学による知(自然数)が実数(現実世界)を説明しつくすことが出来ないと展開している。
福島第一原発事故、昨今のコロナウィルスの流行など、科学信仰のなかで問題解決のための革新的技術が新たな問題を引き起こしている。全知ではなく「無知の知」がより重要なのだ。
私たち、個人について言えば、完全な確実性は得られないのだ。不安の中で意思決定を行っていかなければならない。
以下引用
p.17「同一性」を決定する操作――ある現象を「何か」である、「何か」と同じであるとして規定する操作――が、いかに無制限に反復されようとも、なお、その反復の中に回収されていないもう一つの同一性が、つまり何ものかとして把握されていない何かが、しかもその反復の操作自身との関係で――対角線要素の置き換えによって――生み出されてしまうのだ。同一性の集合は、常に、「全体」であろうとするまさにそのときに、「全体」へと到達しえず、自然に、それ以外の同一性――つまりは差異――の方へと開かれてしまうわけだ。
著者は第一章において、自然数の集合が実数の集合に包括されると証明したカントールの対角線論法を紹介している。そして、科学による知(自然数)が実数(現実世界)を説明しつくすことが出来ないと展開している。
福島第一原発事故、昨今のコロナウィルスの流行など、科学信仰のなかで問題解決のための革新的技術が新たな問題を引き起こしている。全知ではなく「無知の知」がより重要なのだ。
私たち、個人について言えば、完全な確実性は得られないのだ。不安の中で意思決定を行っていかなければならない。
以下引用
p.17「同一性」を決定する操作――ある現象を「何か」である、「何か」と同じであるとして規定する操作――が、いかに無制限に反復されようとも、なお、その反復の中に回収されていないもう一つの同一性が、つまり何ものかとして把握されていない何かが、しかもその反復の操作自身との関係で――対角線要素の置き換えによって――生み出されてしまうのだ。同一性の集合は、常に、「全体」であろうとするまさにそのときに、「全体」へと到達しえず、自然に、それ以外の同一性――つまりは差異――の方へと開かれてしまうわけだ。
2014年4月14日に日本でレビュー済み
物理学と音楽、美術とを歴史的に結び付ける発想に脱帽、これが正しいかどうかではなく、こう発想するところにこの本の価値がある。すばらしい。
遠近法、平均律、まさしくこれがニュートン力学での自然観であり、そこには神が超越的に見ているという、そして量子力学の時代になれば、存在を客観的に見る神はおらず、観測者と対象との相互関係になる、いいですね。まさに21世紀の自然観そのものです。
小保方騒乱にみるように、まだまだ、科学は客観的で、科学の進歩が世界を発展させるという、まさしく科学万能主義、科学信仰がつよいことをあらためて感じさせた。この本の価値は、ますます、高まることだろう。
遠近法、平均律、まさしくこれがニュートン力学での自然観であり、そこには神が超越的に見ているという、そして量子力学の時代になれば、存在を客観的に見る神はおらず、観測者と対象との相互関係になる、いいですね。まさに21世紀の自然観そのものです。
小保方騒乱にみるように、まだまだ、科学は客観的で、科学の進歩が世界を発展させるという、まさしく科学万能主義、科学信仰がつよいことをあらためて感じさせた。この本の価値は、ますます、高まることだろう。