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日本の職人 (講談社学術文庫) 文庫 – 2013/7/11

4.5 5つ星のうち4.5 9個の評価

この風土の繊細で闊達な手仕事の魅力を探る!
現場ルポと歴史の両面から、伝統技術と日本文化を問い直す

青銅鏡、墨、刺繍、タタラ製鉄、漆、べっ甲細工、扇、鯉のぼり、蒔絵(まきえ)、焼き物、竹細工……。二十世紀後半、科学技術史家である著者は、職人の仕事場を訪ね歩き、伝統の技とその現状を報告する。現代へとつながる、中世~近代の日本における職人の変遷を概観し、苦しくも誇り高き手仕事を再評価する。職人の盛衰から日本文化を読み解く試みでもある。

とりちらされた竹屑の間には、とぎすまされてつめたく鋼鉄の肌を光らせる刃物が見える。……さまざまな形をした工具もある。そのどれもが長い間の手ずれで光っている。それらの形ひとつにも職人たちの独自の考案と工夫のあとがある。……それをまるで自分の手足のように自由自在に取り扱って、……物をつくり出す。そのひとつひとつに彼らの人間的なエネルギーがじっくりと注ぎこまれる。……すべてに充ちているのはほのかな温かさである。こうした生産活動をつづける人たち、それが職人である。日本の職人たちである。 (「プロローグ」より)

※本書の原本は、1976年に角川書店より刊行されました。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2013/7/11)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2013/7/11
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 336ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062921820
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062921824
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 9個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年10月6日に日本でレビュー済み
日本文化、歴史、庶民の生活と文化、小規模家内製造業
経済構造等々とからんでくる「職人」。
伝統の技術とその継承という視点からも論じることがで
きる。
幅広い需要に応えることができる、名著です。
2013年7月23日に日本でレビュー済み
紹介されている職数は30ほど。
どのいずれもが「斜陽産業」と言うより、もはや産業としての機能も
失いつつある職。
「たたら師」・「蒔絵師」・「青銅鏡師」・「墨師」・「鼈甲細工師」
…もはや陽のあたらぬ職業となってしまっている。

1950年代と1970年代に筆者が、直接話を聞いた職人のルポルタージュ。
丁寧に良く調べてあり、ありきたりのルポにありがちな、鼻につく慨嘆や、
「昔は良かった」式の話はない。

漆を塗って、その漆を研ぎ出し、また漆を塗って研ぎ出す。漆を彫り込み、
その中に金線・銀線を擦りつけ、さらに漆を塗る。

「たたら師」では、製鉄の困難さや仕事の辛さも余すことなく、書き綴る。
水に鉄分を含む土を投入し、その沈降速度の違いによって
鉄分をより多く含む原料を選び出す。
このように砂鉄を原料とする製鉄方法は日本独特であるらしい。
さらに燃料となる木材を大量に集め、たたら吹きのための家屋も建設する。
20メートル四方で真ん中に炉を据え付ける。炉を空だきすることで
十分に乾燥させ、そこに砂鉄を入れる。
木材・砂鉄を逐次投入し、1000度もの温度で融解し、鉄を取り出す。

この場面ではふと「もののけ姫」を思い出した。

ルポした時期より早40年。しかし、このルポはほとんど古さを感じさせない。
余分な描写をそぎ落とし、失われようとしている技術・職人への哀惜の情は
あるが、大げさなため息をつくこともなく、その職業がなぜ斜陽になったのかを
分析する手法もとっている。

3部では少ないながらも、「中世の職人」・「江戸時代の職人」・「明治時代の職人」
についても記述があり、これまた労作。

この部分は民俗学的な史料としても面白い。
特に「明治時代の職人」については初めての知見が多かった。

底流に、失われし職業や手作業の極みへの、哀悼の情を感じさせてくれる。
ほぼ一気に読み終わった。
どこの部分から読んでもよいし、著者の誠実を思わせる。

日本のルポルタージュの代表作と言っては言い過ぎか?
自信を持って、お勧めする。
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