過去における日本のイラクへの関わりから本書は始まります。
原油需要という事情が根底にあったとは言え、日本がイラクをはじめ中東諸国へ行なった人道支援、経済支援は好意的に受け止められていました。
それが今般の米国追従型でのイラク派兵(政府は人道支援との詭弁を使っていますが、受け止める側は完全に派兵です)によって、日本に対する印象が悪化してきていると言います。
これは米国のイラク攻撃が全く大儀のないものだったからです。
イラク攻撃は、父ブッシュ超えを目指した現大統領の勇み足だったことは、もはや公然の事実となりつつあります。
著者は、そうした変わりつつある日本とイラクの関係について、事実を積み上げて論じていきます。
これまでと同じ米国追従型の外交で良いのか、日本人全員が考えねばならない大きなテーマだと思います。
今後の日本のあり方を考えるには、本書はちょっと喰い足りないかもしれません。
新書という形での限界なのかもしれませんが、考えるためのきっかけにはなるでしょう。
イラク問題について、これまであまり関心がなかった人に、我々の身近な問題として捉えて頂くために、ぜひ読んで欲しい一冊です。
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イラクと日本 (集英社新書) 新書 – 2004/7/16
宮田 律
(著)
自衛隊派兵、人質事件、相次ぐテロ……!?
イラク情勢は混乱の様相を呈している。日本はこのアラブの大国とこれまでどんな関係にあったのか? 今&将来どう関わっていくべきなのか? 『現代イスラムの潮流』の著者が解説するイラク問題。
イラク情勢は混乱の様相を呈している。日本はこのアラブの大国とこれまでどんな関係にあったのか? 今&将来どう関わっていくべきなのか? 『現代イスラムの潮流』の著者が解説するイラク問題。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2004/7/16
- ISBN-104087202518
- ISBN-13978-4087202519
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2004/7/16)
- 発売日 : 2004/7/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4087202518
- ISBN-13 : 978-4087202519
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,848,461位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 390位中東のエリアスタディ
- - 1,867位集英社新書
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著者について
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1955年山梨県生まれ。現代イスラム研究センター理事長。83年慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院修士課程(歴史学)修了。専攻はイスラム地域研究、国際政治。『黒い同盟 米国、サウジアラビア、イスラエル』(平凡社新書)、『武器ではなく命の水をおくりたい 中村哲医師の生き方』(平凡社)、『オリエント世界はなぜ崩壊したか』(新潮社)、『ナビラとマララ』(講談社)、『イスラムの人はなぜ日本を尊敬するのか』(新潮新書)、『石油・武器・麻薬』(講談社現代新書)など。
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