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どうすれば「人」を創れるか: アンドロイドになった私 単行本 – 2011/4/1

4.0 5つ星のうち4.0 20個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2011/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 217ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4103294213
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4103294214
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 20個の評価

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石黒 浩
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上位レビュー、対象国: 日本

2020年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者は人そっくりのアンドロイドや、自分にそっくりなジェミノイド、その他様々な人型ロボットを作ることで、様々な体験や発見と更なる研究課題を見出していきます。単なる機械ではなく、人間の心理や哲学、医療や社会的事象まで、未来の変化のきっかけを得ながら研究が進んでいくことが非常に面白く、気づきのある本でした。
2012年7月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 石黒浩氏はあのキンチョールの「アンドロイドだって錆びない」のCMの女性アンドロイドを開発した有名な工学者。
 しかし本書は、そっくりロボットの作り方自体を語りたい本ではありません。
 著者は人間とは何かを考えるために、人間そっくりのアンドロイドを作って、遠隔操作でしゃべらせたりほほえませたりさせたあと、人間のがわに生じる奇妙な心理のほうを追ってゆきます。
 人間の「自分とは何か」「自分の体とは何か」「人と関わるとは」の感じ方のふしぎをあぶりだす、ぞくぞくするような体験談の一冊です。

 中心になっているのは、二体のそっくりロボットの元となった、著者自身と、女性Fさん。
 まず、遠隔操作で自分そっくりのアンドロイド(ジェミノイド)を扱っているうち、ふたりは自分の体がそこにある、という気持ちになります。自分意識がそこに及んでしまい、人にさわられたりすると、変な感じがしたりします。
 またFさんは自分そっくりのこのアンドロイドを、自分よりも透明で無垢で美しい存在、自分の理想と感じます。
 平田オリザ氏とのコラボ演劇の中で彼女のアンドロイドに詩を朗読させると、この感じはいっそう強まり、観客にはアンドロイドならではの、不可侵な神々しさが感じられます。人形劇とは違い、本物そっくりなのに、どこかが微妙に「人間より綺麗」。

 Fさんのジェミノイドと親しく話をしたあとで、本物に会うと、何か恥ずかしくて赤くなってしまう男性。またジェミノイドだからと不作法に手を握ったりする別の男性に対して、不愉快な感じがしたり。さらにはFさんのジェミノイドを操作しているうちに、自分とは似ていないのに、その体を自分のものだと感じはじめてしまう第三者の女性。ジェミノイドとはすなわち「わたし」が乗り移った存在であるとともに、どこか確固たる「本当のわたし自身」の体。では分離してここにいる「わたし」とは何ものか。
 また、ジェミノイドを操作して、別の人と対話するさいに、相手に向かってしゃべることに熱中してしまう一般人はすぐに操作を誤ってしまうが、役者は「見られかた」をいつも意識しているので、ひじょうに自然に操ることができるという三人称的視覚のありかたなども。

 特に後半、鬼気迫るように思われたのは、年をとらない自分のジェミノイドに、永遠の本当の自分を見てしまい、著者が美容整形をするところでした。女性のFさんのほうはまだ若いのですが、理想の自分であるジェミノイドから遠ざからないよう、アンチエイジングに。
 このあたり、文学上の分身論や『ドリアン・グレイの肖像』をまさに検証するような心理の動きで、ロボットがこれだけ人間心理の微妙な動きを引き出すことに、著者自身も驚いているようです。それがリアルタイムで語られてゆく、恐ろしく迫力のあるドキュメントです。

 心理学や文学方面の人にこそ読んでもらいたい、体当たりの探求の書だと思います。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年10月14日に日本でレビュー済み
 アンドロイドについて、モデルとなった人の反応、アンドロイドを見る人の反応、アンドロイドを操縦する人の反応、様々な人の反応について書かれています。なかなか面白いと感じたのは、女性型遠隔操作型アンドロイド「ジェミノイド-F」について、研究室のスタッフは普段は何気なく触ってメンテナンスを行っているらしいのですが(それでも最初の方は恥ずかしそうにしていたとのこと)、モデルとなった方が来ているときは非常に気恥ずかしそうな感じでメンテナンスを行っていたそうです(おそらく目の前に生きたモデルの方がいることで『間接的』に触っている感覚になったのでしょうか?)。
 本著には工学系の話は全くありません。むしろアンドロイドを通して、自分とは何か?人間とは何か?何を持って自分らしいとする?人間らしいとする?そんな考え方の幅を持たせてくれる一冊となると思います。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
石黒先生の他の著書と合わせて読むとさらに深みが増します。
おすすめです。
2015年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
科学技術の本ではなく、人間とは何かを考えた本。アプローチがアンドロイドを通じてなのでとても斬新。先生の人柄もよく分かった。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これまで数点のアンドロイドをテレビなどで見てきたが、それらがどのような目的と経緯で作られたか、わかりやすい言葉で順序良く書かれている。人間の心をさぐる方へ、研究の過程で移ってきたというあたりが興味深い。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年3月3日に日本でレビュー済み
石黒氏が作ってきたアンドロイドのうち、モデルとなった人物と瓜二つで
遠隔操作できる「ジェミノイド」の話が中心となっている。

実在の女性をモデルとした「ジェミノイドF]や石黒氏本人をモデルとした
歴代「ジェミノイドHI」の、「見る人に与える影響」を通じて「人らしさ」とは
何かを探ろうという試みは、やがて石黒氏自身に変化を及ぼしていく・・・

ジェミノイドに似せるために美容整形を受ける石黒氏・・・そして、石黒氏を
飛び越してジェミノイドに講演依頼が来るようになり、講演先で女性たちに
囲まれ、もてまくるジェミノイドに複雑な感情を覚えるようになるのだった。

ゴーゴリの「外套」、オスカー・ワイルドの「ドリアングレイの肖像」に続く
ドッペルゲンガー三部作の最終章

もう、これはSF文学である。という設定でレビューしてみました。
自分の存在すら不確かに思えてくる、不思議な本です。
映画化はぜひ豊川悦士主演で。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年5月25日に日本でレビュー済み
アンドロイドと言えば、今やすっかり携帯OSの代名詞となっているが、もともとの意味は「人間酷似型ロボット」のことである。そのアンドロイドの可能性、ロボット工学にとどまらず、認知科学や脳科学や哲学とも深く結びついているそうである。本書はアンドロイドの研究を通して「人間とは何か?」、「自分とは何か?」を探求した一冊。著者は大阪大学のロボット工学者、アンドロイド研究の第一人者でもある。

◆本書の目次
プロローグ
第1章  日常活動型からアンドロイドへ
第2章  遠隔操作型アンドロイドを創る
第3章  サロゲートの世界
第4章  アンドロイドになる
第5章  ジェミノイドに適応する
第6章  ジェミノイドに恋をする
第7章  実体化するもう一人の自分
第8章  人を超えるアンドロイド
第9章  人間がアンドロイドに近づく
第10章 人間のミニマルデザイン「テレノイド」
エピローグ

ロボットにおいて重要なのは「見かけ」と「動き」。そのうち「見かけ」については、驚くほど研究の対象になってこなかった。人間とロボットは異なるものという先入観から、多くのロボットは人間とは一線を画したロボットとしてデザインされてきたのである。そこに大きな疑問を持った著者は、人間にそっくりなロボットを作ることへ邁進する。そうして出来あがった人間そっくりのアンドロイドと、そのモデルとなった人物とが対峙することで見えてきたもの、それが本書の骨子である。

アンドロイドとの向き合い方、その視点がユニークである。一つ目は遠隔操作型アンドロイドの場合、つまり一人称での視点である。映画アバターのようなものを想像してもらえれば、わかりやすいだろう。この状況への適応、すなわち操作方法がうまいのは、美人と役者である可能性が高いという。本書において、遠隔操作をする際に、操作する側がどのような視点で見ているかという実験が紹介されている。「相手の顔」、「自分のアンドロイドの顔」、「双方が話している状況がわかるもの」という3つのモニター映像のうち、操作が上手な人物は、自分のアンドロイドの顔を見ていることが多かったのである。これは、自分のアイデンティティが、他者からの見え方に依存している割合が高いということを、意味するのではないだろうか。

二つ目は二人称での視点、つまり自分のそっくりのアンドロイドと正面から向き合った時にどのような感情が呼び起こされるのかということである。本来は矛盾するこのような状況が作られることにより、自分で自分を説得するといったシミュレーションを行うことが可能になる。人の多くはアンドロイドを自分の理想像のように捉える傾向にあるそうだ。それゆえに、自分自身がアンドロイドに説得される可能性は、非常に高いそうである。また、この手法を応用することで、教育などの分野でも新たな利用法が生まれる可能性も高いという。

しかし、このような研究も、五年程度経過すると問題が生じてくる。著者自身の老化により、体型や顔の皺などに変化がおき、アンドロイドと似なくなってきてしまったのである。ここで、著者のマッドサイエンティストぶりが発揮される。アンドロイドと自分の差異を埋めるために、アンドロイドを直すのではなく、自分自身の顔を美容整形によってアンドロイドに近づけてしまったのである。確かに、アンドロイドの修理に三百万程度かかることを考えると経済的ではあるが、この研究者魂には頭の下がる思いである。

本書を読んで感じたのは、アンドロイドを作るということと、ブログを書くという行為は非常に近いのではないかということである。例えば、ブログを書くということは、一人称の目線でブログというアバターに遠隔操作を行い、「意識」、「感情」、「心」を入れ込んでいくようなことと言えるだろう。また、書いたブログを推敲するという行為は、ブログを通じてもう一人の自分と対話するということでもある。程度の差こそあれ、著者の美容整形だって、笑いとばすことはできない。自分の場合に置き換えた場合、ブログで形成されているであろう人格につられて、変な本ばかり探して読んでいるという側面は否めない。書いているブログによって、自分自身が規定されるという一面は、確かに存在するのである。

そういった意味で、本書は多くのブロガ―にとって有用な情報も多い。ブログだって一種のアンドロイドなのである。以上、アンドロイドがお送りいたしました!
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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