俳画という切り口で、江戸期の俳人を紹介していくというのは、めずらしいようだが、考えてみると、俳諧というのはもともと画賛などで、絵と一緒に読むほうが本来だったのかもしれない。
著者は、俳画の収蔵品をもとめて日本各地の文学館や図書館を訪ねたり、俳人ゆかりの寺を探しては掃苔にこれつとめたり、それでいて、江戸期の発句集、評伝や資料などの文献の渉猟もおこたりない。俳号は磯辺まさる、結社は黒田杏子主宰の「藍生(あおい)」だそうだが、こういう人が、さしてでしゃばることもなく、静かにさりげなくいたりするから俳句の世界は油断がならない。(笑)
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
江戸俳画紀行: 蕪村の花見、一茶の正月 (中公新書 1929) 新書 – 2008/1/1
磯辺 勝
(著)
- 本の長さ274ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2008/1/1
- ISBN-104121019296
- ISBN-13978-4121019295
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2008/1/1)
- 発売日 : 2008/1/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 274ページ
- ISBN-10 : 4121019296
- ISBN-13 : 978-4121019295
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,052,283位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,221位中公新書
- - 128,712位ノンフィクション (本)
- - 188,542位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4.5つ
5つのうち4.5つ
2グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2009年7月15日に日本でレビュー済み
俳画とは、句を書いた文字と簡単な水墨画の組み合わせである。両者が相俟って俳趣を出せていればいいのだ。
与謝蕪村「天明くしゃみ先生」、その中で画賛「花見又兵」は特に高い完成度をもった逸品である。絵については、説明の必要がない。もろ肌脱ぎで、赤い頭巾をかぶった浮かれ男ひとりに、花びらひとつ描かれていないが、花見の様子が想像される。また、流麗な文字で次のように描かれている。「みやこの花のちりかゝるハ光信が胡粉の剥落したるさまなり」の前書き」の後に「又平に逢ふや御室の花さかり」の句がしたためられている。この俳画を見る者をして愉快にしてくれる名作である。
そのほか、松尾芭蕉「馬上の芭蕉」、宝井其角「乞食三蔵の手紙」、小林一茶「おらが俳諧」、野々口立圃「おとぎばなし」、山東京伝「人気作家の机」など計23人の江戸時代の俳人の俳画を中心にその俳風を説明している。
与謝蕪村「天明くしゃみ先生」、その中で画賛「花見又兵」は特に高い完成度をもった逸品である。絵については、説明の必要がない。もろ肌脱ぎで、赤い頭巾をかぶった浮かれ男ひとりに、花びらひとつ描かれていないが、花見の様子が想像される。また、流麗な文字で次のように描かれている。「みやこの花のちりかゝるハ光信が胡粉の剥落したるさまなり」の前書き」の後に「又平に逢ふや御室の花さかり」の句がしたためられている。この俳画を見る者をして愉快にしてくれる名作である。
そのほか、松尾芭蕉「馬上の芭蕉」、宝井其角「乞食三蔵の手紙」、小林一茶「おらが俳諧」、野々口立圃「おとぎばなし」、山東京伝「人気作家の机」など計23人の江戸時代の俳人の俳画を中心にその俳風を説明している。