本書の内容を端的に言えば、企業の社会的責任(CSR=Corporate Social Responsibility)になぞらえて
「科学者の社会的責任」ということになろうかと思います。
科学者は自らの属するジャーナル共同体に受け入れられる研究に熱中するあまり、社会と接点をもちたがらない傾向があること。
しかしながら、現代の社会問題には科学者が判断しなければならない局面があること。
判断する際に不確実な(未解明の)事象が含まれることが多く、その時点で一応正しいと思われる選択肢を選ばざるをえないこと。
おおむねこれが本書の主旨になると思います。
これらのことを指摘したのは本書が最初ではないでしょうか。
非常に斬新です。
本書は理論的な内容を極力抑え、実例をふんだんに盛り込んでいます。
そのため、非常にわかりやすいです。
社会と科学の関わり合いについて興味のある方は一読をおすすめします。
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科学技術社会論の技法 単行本 – 2005/11/1
藤垣 裕子
(編集)
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- ISBN-104130032046
- ISBN-13978-4130032049
- 出版社東京大学出版会
- 発売日2005/11/1
- 言語日本語
- 本の長さ292ページ
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- 出版社 : 東京大学出版会 (2005/11/1)
- 発売日 : 2005/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 292ページ
- ISBN-10 : 4130032046
- ISBN-13 : 978-4130032049
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2019年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
科学技術コミュニケーションに興味があり、具体的な手法にはどうあるべきかを知りたい人におすすめです。いわゆる模範解答はまだないのですが、これまでにどのような事例が積み重ねられてきて現代の手法が作られてきたかがよくわかると思います。ただし出版が2005年とすでに14年も経過しているので、最新のものでよくまとまっているものがあればそちらを読んだ方がよいかもしれません。古いのが最大の難点です。
2006年1月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「サイエンス(アンド・テクノロジー)スタディーズ」なのか「サイエンス・テクノロジー・アンド・ソサイエティー」なのか、この新分野の名称はまだ不確定、というよりますます不確定になりつつあるようです。「科学技術社会論」という訳は後者のイメージなんでしょうね。
このテキストを一読して思ったのは、前者と後者は同一分野の異なった名称というよりも志向性そのものの相違をあらわしているのか?ということでした。前者の名称を冠した英文テキストはどれも「社会と科学の境界領域」に限らず科学者のコミュニティ内部や科学者の研究プロセスにまで目を向けるし、理論的問題意識を重視した構成になっているのに対して、この『科学技術社会論の技法』では境界領域の問題のみに注目し、科学政策論的志向性が前面に押し出されています。それは強調点の違い以上のことのように僕には思われました。
このテキストは「科学技術の引き起こす諸問題に我々はいかに対処すべきか」という問題をめぐる渾身の力作というべきですが、現代科学論の哲学的・社会理論的含意に興味のある僕には物足りなかったですね。でも二番煎じではないオリジナリティに日本の科学論者の底力を見た思い。続編を大いに期待!
中身は、水俣病、イタイイタイ病、もんじゅ事故など多くは日本国内で起きた科学と社会の境界領域事象を取り上げて分析するという内容。司法がらみの問題なため、どうしても法的にテクニカルな論点も多くならざるを得なくなりますが(というよりまさにその点こそが問題の核心であったりもするわけですが)知的刺激は十分に受けました。事象から汲み取るべき問題はこうである、みたいな押し付けがなく、読むひとごとの問題意識を育める書かれ方になっていると思います。
このテキストを一読して思ったのは、前者と後者は同一分野の異なった名称というよりも志向性そのものの相違をあらわしているのか?ということでした。前者の名称を冠した英文テキストはどれも「社会と科学の境界領域」に限らず科学者のコミュニティ内部や科学者の研究プロセスにまで目を向けるし、理論的問題意識を重視した構成になっているのに対して、この『科学技術社会論の技法』では境界領域の問題のみに注目し、科学政策論的志向性が前面に押し出されています。それは強調点の違い以上のことのように僕には思われました。
このテキストは「科学技術の引き起こす諸問題に我々はいかに対処すべきか」という問題をめぐる渾身の力作というべきですが、現代科学論の哲学的・社会理論的含意に興味のある僕には物足りなかったですね。でも二番煎じではないオリジナリティに日本の科学論者の底力を見た思い。続編を大いに期待!
中身は、水俣病、イタイイタイ病、もんじゅ事故など多くは日本国内で起きた科学と社会の境界領域事象を取り上げて分析するという内容。司法がらみの問題なため、どうしても法的にテクニカルな論点も多くならざるを得なくなりますが(というよりまさにその点こそが問題の核心であったりもするわけですが)知的刺激は十分に受けました。事象から汲み取るべき問題はこうである、みたいな押し付けがなく、読むひとごとの問題意識を育める書かれ方になっていると思います。
2019年5月11日に日本でレビュー済み
第1章で水俣病がとりあげられている。
熊本大学水俣病研究班の有機水銀説にたいし,原因企業であるチッソ側が提出した「見解」有力は反論として議論が展開しているのだが,熊本大学水俣病研究班の有機水銀説の詳解がされないままなのである。
・有機水銀中毒として知られていた劇症発症
・環境と人体の有機水銀汚染
・ほかの重金属を含めた動物実験による有機水銀中毒発症の確認
これら根拠のある熊本大学水俣病研究班の結論にたいし,チッソ側が述べたのは,
・戦前から水銀を垂れ流してきたのに,昭和29年になって水俣病がでてきたのはなぜか
・世界中で同様に水銀を使っている工場があるのに,よそでは水俣病が生じていないのはなぜか
・使っているのは無機水銀なのに,有機水銀中毒が生じているのはなぜか
といった疑問である。熊本大学水俣病研究班の主張にたいし,クリティカルな反論にはいっさいなっていない。
環境への排出,蓄積が増加したときに劇症発症多発にいたった。
よそに比べて最悪の汚染だった。
実は工場から排出されて時点で有機水銀になっていた(そもそも,無機だろうと有機だろうと水銀汚染をもたらしているのはチッソである)
現代の若者たちがチッソの見解に納得しているから問題だと著者はいうが,たんなる疑問を「反論」「有力な反論」として示した結果,つまり,熊本大学水俣病研究班とチッソの主張を比較する提示をせずに,チッソ側見解ばかりを紹介すれば,納得する人がでてくるのは致し方ないだろう。
かつての過ちを繰り返し,あたかもチッソの主張に科学的な意味があったかのように語り続ける「科学技術社会論の技法」とはいったい,誰のため何のためなのか。編者や共同執筆者たち科学論者を含めて,再考が望まれる。しかし,本の出版当初から批判があったものの,修正はされずに,重版が続いている。ここに,日本の科学技術社会論の現実がみてとれる。
熊本大学水俣病研究班の有機水銀説にたいし,原因企業であるチッソ側が提出した「見解」有力は反論として議論が展開しているのだが,熊本大学水俣病研究班の有機水銀説の詳解がされないままなのである。
・有機水銀中毒として知られていた劇症発症
・環境と人体の有機水銀汚染
・ほかの重金属を含めた動物実験による有機水銀中毒発症の確認
これら根拠のある熊本大学水俣病研究班の結論にたいし,チッソ側が述べたのは,
・戦前から水銀を垂れ流してきたのに,昭和29年になって水俣病がでてきたのはなぜか
・世界中で同様に水銀を使っている工場があるのに,よそでは水俣病が生じていないのはなぜか
・使っているのは無機水銀なのに,有機水銀中毒が生じているのはなぜか
といった疑問である。熊本大学水俣病研究班の主張にたいし,クリティカルな反論にはいっさいなっていない。
環境への排出,蓄積が増加したときに劇症発症多発にいたった。
よそに比べて最悪の汚染だった。
実は工場から排出されて時点で有機水銀になっていた(そもそも,無機だろうと有機だろうと水銀汚染をもたらしているのはチッソである)
現代の若者たちがチッソの見解に納得しているから問題だと著者はいうが,たんなる疑問を「反論」「有力な反論」として示した結果,つまり,熊本大学水俣病研究班とチッソの主張を比較する提示をせずに,チッソ側見解ばかりを紹介すれば,納得する人がでてくるのは致し方ないだろう。
かつての過ちを繰り返し,あたかもチッソの主張に科学的な意味があったかのように語り続ける「科学技術社会論の技法」とはいったい,誰のため何のためなのか。編者や共同執筆者たち科学論者を含めて,再考が望まれる。しかし,本の出版当初から批判があったものの,修正はされずに,重版が続いている。ここに,日本の科学技術社会論の現実がみてとれる。