「自然がそのもっとも深いレベルで数学と関係している、という根拠がまったくない」
「普遍的に成り立つように思える事実を発見したならば、私たちは即座にその理由は歴史にではなく原理にあると考える」が、
「同時に偶発的である可能性を排除する論理的な根拠はない」
「素粒子の特性はそれ固有のものなのか、あるいはその素粒子と宇宙のほかのものとのあいだの相互作用の部分的な現われなのか」
「「物」の特性はすべて現実の「物」のあいだの関係を基礎としており、絶対的な意味をもたない(ゲージ原理)」
本書では、「何年も考えたあとでさえ、意識的に努力しなければ対峙することのできない概念」と吐露しつつ、
「法則は数学を基礎とする永遠のものだというプラトン哲学の概念」を棄却し、
「法則そのものが進化あるいは自己組織化の作用で形成された」と述べ、
「星がブラックホールへと崩壊することで起こる爆発からそれぞれが生まれる、連続的に成長する「宇宙」コミュニティ」という描像、
自己組織的(すべての尺度で構造的)に「ブラックホールが新しい宇宙を生み出す」という宇宙論が紹介されている。
「宇宙全体そのものが自己組織化する非平衡系である」と述べている訳だが、
「エネルギーが一定の速さで流れている開放系でのみ、自己組織化が自然に起こり、永遠に秩序を保つ可能性がある」訳で、
開放系ではなく、孤立系である宇宙との整合性はどうなるのだろうか? と思っていると、
「多くの物理学者と天文学者は、宇宙が相転移を経験したことが、
明確な尺度をもたないフラクタル・パターンのように宇宙全体に分布する、
構造を形成したのかもしれないと考えている」と、相転移という平衡系の概念を宇宙(孤立系)に適用することで、
「宇宙全体が二つの相のあいだで転移をしているところだ、と考えた」ホルガー・ニールセンの説が紹介されている。
相転移点では、「両方の相が同時に存在している」、つまり、
「両方の相の原子の固まりは、原子数個の大きさから目で見ることのできる大きさまで、あらゆる大きさのものが形成される」ので、
無秩序が秩序に席を譲る臨界系・・・すべての尺度で構造的な系・・・
"スケールフリー(尺度のない)(アルバート=ラズロ・バラバシ著『新ネットワーク思考』)" な自己組織化する系が、確かに存在できる。
「自然選択の累積による進化(=自己組織化)の理論は、組織された複雑さの存在を原理的に説明できる、私たちが知っている唯一の理論である。
たとえ証拠がそれと一致していなくても、それは依然として最高の理論である(リチャード・ドーキンス著『ブラインド・ウォッチメーカー』)」
自己組織化ってのは、思考停止を促すズルい概念でもある・・・相転移の理屈を通す限り、
「大規模な出来事は小規模な出来事を単に拡大したものにすぎず、それらは同じ原因で発生する(マーク・ブキャナン著『歴史の方程式』)」ことは否定できない。
プラトン哲学の復活である・・・「敬服する思索家とのつきあいは楽しみであると同時に危険でもある」
心に留め置くのは、次の警句・・・「シラケつつノリ、ノリつつシラケる(浅田彰著『構造と力』)」
「法則そのものが進化あるいは自己組織化の作用で形成された」とは、一体どういうことなのか? 楽しみである。
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宇宙は自ら進化した: ダーウィンから量子重力理論へ 単行本 – 2000/9/1
- 本の長さ501ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2000/9/1
- ISBN-10414080548X
- ISBN-13978-4140805480
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
進化論が説くように、宇宙も自然選択と自己複製をくり返しながら現在の形になったのではないか。生物学や哲学の発想を交え、自己組織化、ガイア思想、動力学等のテーマに触れつつ、現代物理学の最先端を易しく解き明かす。
登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2000/9/1)
- 発売日 : 2000/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 501ページ
- ISBN-10 : 414080548X
- ISBN-13 : 978-4140805480
- Amazon 売れ筋ランキング: - 865,498位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
みんな大好きスモーリン先生の半自伝的ポピュラーサイエンス。
著者の主張を一言でまとめるならば、
「宇宙は自生した。宇宙を作った外部者はいないし、この宇宙には外もない。分岐した時間軸とかない。宇宙はひとつだ」
となる。
さらには、
「ちなみにいま流行ってるヒモ理論とかダメダメだから(小声)。おれの量子重力論が一番イケてんだよ(震え声)」
とも言っている。
しかしこの 「宇宙はひとつ、自生した」 という主張は科学においては原理的に検証不可能なので、
ある種の信仰告白として宣言している、のだと思う。
このスモーリン先生の思想的な部分はあんまり真に受ける必要はないかもしれない。
宇宙物理学と天文学の知識を、うすく、広く、さらっと手に入れるためには、とても役に立つ本だと思います。
スモーリン先生は自分の専門分野を飛び越えて、ずいぶん全方位的に勉強してくれたみたいです。ありがとうございます。
まさにポピュラーサイエンスとして役に立ちます。
ただしスモーリン先生の問題意識の持ち方は、アカデミックに洗練されて禁欲的というよりも、
どこか思想好きの少年みたいなものに似てるから、そこだけ注意が必要かもしれない。
ちなみに本書の原題は Life of Cosmos 。
こっちのほうがかっこいい。
複雑系で有名なカウフマンの 『 Investigation(探求) 』の邦題は、『カウフマン生命と宇宙を語る』。
すごい魔改造。あきらからに『ホーキング宇宙を語る』の二番煎じ。
ポピュラーサイエンスの邦題のセンスってすさまじいけど、これは売るために仕方ないらしい。
著者の主張を一言でまとめるならば、
「宇宙は自生した。宇宙を作った外部者はいないし、この宇宙には外もない。分岐した時間軸とかない。宇宙はひとつだ」
となる。
さらには、
「ちなみにいま流行ってるヒモ理論とかダメダメだから(小声)。おれの量子重力論が一番イケてんだよ(震え声)」
とも言っている。
しかしこの 「宇宙はひとつ、自生した」 という主張は科学においては原理的に検証不可能なので、
ある種の信仰告白として宣言している、のだと思う。
このスモーリン先生の思想的な部分はあんまり真に受ける必要はないかもしれない。
宇宙物理学と天文学の知識を、うすく、広く、さらっと手に入れるためには、とても役に立つ本だと思います。
スモーリン先生は自分の専門分野を飛び越えて、ずいぶん全方位的に勉強してくれたみたいです。ありがとうございます。
まさにポピュラーサイエンスとして役に立ちます。
ただしスモーリン先生の問題意識の持ち方は、アカデミックに洗練されて禁欲的というよりも、
どこか思想好きの少年みたいなものに似てるから、そこだけ注意が必要かもしれない。
ちなみに本書の原題は Life of Cosmos 。
こっちのほうがかっこいい。
複雑系で有名なカウフマンの 『 Investigation(探求) 』の邦題は、『カウフマン生命と宇宙を語る』。
すごい魔改造。あきらからに『ホーキング宇宙を語る』の二番煎じ。
ポピュラーサイエンスの邦題のセンスってすさまじいけど、これは売るために仕方ないらしい。
2014年12月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
我々の宇宙が絶妙なパラメータを持っている理由を、進化論のアナロジーで説明しようとする、面白い考えが紹介されています。
ただし、ブラックホールを宇宙のはじまりだと強引に仮定してしまう点や、次の宇宙でパラメータがなぜ変わるのかという説明がない点など、これだけ読んでも納得などは到底できるものになっていません。着眼点は非常に面白いので、もう少し説得力のある内容が加われば、もっと面白い議論になると思います。今後に期待したいです。
ただ書籍として、内容がクドすぎます。500ページほどあるのですが、3分の1くらいにまとめられるでしょう。スモーリンの別の著書『迷走する物理学』も、話がクドくて、ほとんど中身のない章があったりします。欧米の科学啓蒙書ではよくあることですが、スモーリンの著作では、この冗長さがより酷いようです。
また、日本語版の翻訳について、翻訳者は頑張っていると思いますし、『迷走する物理学』の訳者の下手クソな日本語に比べれば適訳になっていると思いますが、それでも足りない点が気になります。
たとえば、宇宙が膨張と収縮を繰り返す(=終わらない)というモデルを、英語の原文では「Phoenix model」と呼んでいます。Phoenixは、「死なない鳥」すなわち「不死鳥」のことです。ところが、訳者の野本陽代さんは、全文にわたってPhoenixを「火の鳥」と訳してしまっているのです。火の鳥(Fire Bird)は、いろんな神話に出てくる鳥で、ギリシャ神話などでは不死鳥と同一とされますが、必ずしも「火の鳥=不死鳥」ではありません。宇宙が終わらないというモデルなので、素直に直訳して「不死鳥モデル」と訳せば何の問題もないのに、なぜか「火の鳥モデル」と訳してしまい、何のことか良くわからなくなってしまっています。ほかにも、「預言者」であるべきところを「予言者」としてしまったりと、物理学用語は頑張って訳せているのに、この本の特徴であるその周囲の分野(宗教・哲学など)がうまく訳せておらず、いささか残念な訳になってしまっています。
ただし、ブラックホールを宇宙のはじまりだと強引に仮定してしまう点や、次の宇宙でパラメータがなぜ変わるのかという説明がない点など、これだけ読んでも納得などは到底できるものになっていません。着眼点は非常に面白いので、もう少し説得力のある内容が加われば、もっと面白い議論になると思います。今後に期待したいです。
ただ書籍として、内容がクドすぎます。500ページほどあるのですが、3分の1くらいにまとめられるでしょう。スモーリンの別の著書『迷走する物理学』も、話がクドくて、ほとんど中身のない章があったりします。欧米の科学啓蒙書ではよくあることですが、スモーリンの著作では、この冗長さがより酷いようです。
また、日本語版の翻訳について、翻訳者は頑張っていると思いますし、『迷走する物理学』の訳者の下手クソな日本語に比べれば適訳になっていると思いますが、それでも足りない点が気になります。
たとえば、宇宙が膨張と収縮を繰り返す(=終わらない)というモデルを、英語の原文では「Phoenix model」と呼んでいます。Phoenixは、「死なない鳥」すなわち「不死鳥」のことです。ところが、訳者の野本陽代さんは、全文にわたってPhoenixを「火の鳥」と訳してしまっているのです。火の鳥(Fire Bird)は、いろんな神話に出てくる鳥で、ギリシャ神話などでは不死鳥と同一とされますが、必ずしも「火の鳥=不死鳥」ではありません。宇宙が終わらないというモデルなので、素直に直訳して「不死鳥モデル」と訳せば何の問題もないのに、なぜか「火の鳥モデル」と訳してしまい、何のことか良くわからなくなってしまっています。ほかにも、「預言者」であるべきところを「予言者」としてしまったりと、物理学用語は頑張って訳せているのに、この本の特徴であるその周囲の分野(宗教・哲学など)がうまく訳せておらず、いささか残念な訳になってしまっています。
2001年3月18日に日本でレビュー済み
宇宙の謎を、統一された理論で解くことはできるだろうか。現在、さまざまな試みが行われており、宇宙誕生からのメカニズム、現在の宇宙で起こっている現象の、かなりの部分についての理論解明が行われている。
しかし、その解明が進めば進むほどに、確率論的に考えた場合、宇宙が現在のような形にあることの可能性は、実は奇跡でもあり得ないほどの低いものでしかないということが分かってきている。
一方、この宇宙があるのは現実なのだから、科学理論のみで宇宙誕生を語ろうとすると有り得ない奇跡的偶然の結果、宇宙が誕生したという結論になるのだが、果たしてそうだろうか。
宇宙の誕生と存在は、奇跡的な偶然の結果と考えるよりは、宇宙自らが、かくあるべきと、自己選択を行い自らこのような形にあろうとしたからと考える方が、正しいのではないかというのが、著者の発想の根本だ。
即ち、この宇宙は「神」ならぬ「宇宙」が自らを形作ったというのだ。
量子論、アインシュタインの相対性理論、あるいはライプニッツの哲学、複雑系理論という豊富な著者の造詣を駆使して語られる、斬新な宇宙論は、深遠な哲学、あるいは、宗教論にも通じる。
本書を読んでいて思い出したのは、般若心経だ。宇宙も、時間という尺度も共に無から生まれたということは、般若心経の「色即是空、空即是色」と通じるものだ。
宇宙は、数学的な理論だけでは語り得ないものであるという本書の主張には、多くの物理学者は、肯定したくないかもしれない。
しかし、宇宙の存在そのものは、実は禅哲学の根本をなしている「非論理の論理」から成り立っているのかもしれない。
邦訳が必ずしもこなれた文章ではないので、難解な読物となってしまっていることが惜しまれるが、大いに知的刺激を受ける書である。
しかし、その解明が進めば進むほどに、確率論的に考えた場合、宇宙が現在のような形にあることの可能性は、実は奇跡でもあり得ないほどの低いものでしかないということが分かってきている。
一方、この宇宙があるのは現実なのだから、科学理論のみで宇宙誕生を語ろうとすると有り得ない奇跡的偶然の結果、宇宙が誕生したという結論になるのだが、果たしてそうだろうか。
宇宙の誕生と存在は、奇跡的な偶然の結果と考えるよりは、宇宙自らが、かくあるべきと、自己選択を行い自らこのような形にあろうとしたからと考える方が、正しいのではないかというのが、著者の発想の根本だ。
即ち、この宇宙は「神」ならぬ「宇宙」が自らを形作ったというのだ。
量子論、アインシュタインの相対性理論、あるいはライプニッツの哲学、複雑系理論という豊富な著者の造詣を駆使して語られる、斬新な宇宙論は、深遠な哲学、あるいは、宗教論にも通じる。
本書を読んでいて思い出したのは、般若心経だ。宇宙も、時間という尺度も共に無から生まれたということは、般若心経の「色即是空、空即是色」と通じるものだ。
宇宙は、数学的な理論だけでは語り得ないものであるという本書の主張には、多くの物理学者は、肯定したくないかもしれない。
しかし、宇宙の存在そのものは、実は禅哲学の根本をなしている「非論理の論理」から成り立っているのかもしれない。
邦訳が必ずしもこなれた文章ではないので、難解な読物となってしまっていることが惜しまれるが、大いに知的刺激を受ける書である。
2020年7月19日に日本でレビュー済み
生物が進化したように宇宙は進化したと言うのが著者の主張だが
宇宙の晴れ上がり以後物理法則や定数が変化すると背景輻射の変化で分かるからそれは無いだろう.
そんな単純で本質的な事を書かずに話が冗長で意味があまりない章があってわかりにくい
宇宙の晴れ上がり以後物理法則や定数が変化すると背景輻射の変化で分かるからそれは無いだろう.
そんな単純で本質的な事を書かずに話が冗長で意味があまりない章があってわかりにくい
2003年3月8日に日本でレビュー済み
物理学者が書いた500ページ弱に渡る宇宙論の本である。宇宙の誕生と生命の誕生を連続的に、一つの現象として捉えているところに筆者のユニークさがある。
冒頭で筆者の意見が提示され、科学史を紐解いて行く中で、その意見につながる材料を次々に解説し、検証して反証を挙げていくという構成になっている。
俎上に上がるのはダーウィンやニュートンの古典からアインシュタインの理論、最新の量子重力理論まで、さらには哲学・宗教への言及も多い。読んでいるとその広範なフィールドと果てしなく遠い道のりに、ちょっとつらい面があった。また文章説明ばかりで、図表、数式がほとんどないことも読みにくさの原因だと思う。
筆者の主張する理論は決して押しつけがましくないし、論旨に矛盾も特に感じ!ないので、そう言う点は好感が持てる。熱力学的な検証だけでなく、複雑系やガイア理論、ゲームの理論まで持ち出すところは非常に興味深い。できればもう少しスリムに展開して、その面白さを分かりやすく表現して欲しかったところである。
冒頭で筆者の意見が提示され、科学史を紐解いて行く中で、その意見につながる材料を次々に解説し、検証して反証を挙げていくという構成になっている。
俎上に上がるのはダーウィンやニュートンの古典からアインシュタインの理論、最新の量子重力理論まで、さらには哲学・宗教への言及も多い。読んでいるとその広範なフィールドと果てしなく遠い道のりに、ちょっとつらい面があった。また文章説明ばかりで、図表、数式がほとんどないことも読みにくさの原因だと思う。
筆者の主張する理論は決して押しつけがましくないし、論旨に矛盾も特に感じ!ないので、そう言う点は好感が持てる。熱力学的な検証だけでなく、複雑系やガイア理論、ゲームの理論まで持ち出すところは非常に興味深い。できればもう少しスリムに展開して、その面白さを分かりやすく表現して欲しかったところである。
他の国からのトップレビュー
PA
5つ星のうち5.0
Smolin's earlier full theory
2024年2月28日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
Lee Smolin is a leading theoretial physicist, and this book lays out his whole cosmology as an explanation for many of the deepest questions. He is a realist and affirms the fundamental nature of time and causality, but not necessarily space. A lot of the theory is based on speculation about the actions of black holes. He did not return to this proposal in his later books, so I don't know if he still advocates it. But he is a great teacher and a clear writer, so this book will be a good introduction to the whole field.
phrygian
5つ星のうち5.0
Mind candy
2023年2月24日にカナダでレビュー済みAmazonで購入
Lee Smolin is now in my top 5 physics writers of all time (along side with Carlo Rovelli, Brian Green and Sean Carrol).
Didimo Chierico
5つ星のうち5.0
La selezione naturale
2024年5月19日にイタリアでレビュー済みAmazonで購入
Sto ancora leggendo il libro, ma mi sembra già di poter apprezzare l'estrema chiarezza espositiva, di argomenti di per sé complessi; inoltre molto interessante e originale l'idea che universi si creino dai buchi neri per selezione naturale. Non ho critiche particolari da fare, almeno per ora, ma, ripeto sto ancora leggendo il libro. Ne consiglio senz'altro la lettura, anche direttamente in inglese, come sto facendo io.
Erich Krug
5つ星のうち5.0
our universe- a living body
2016年4月7日にドイツでレビュー済みAmazonで購入
Thanks to Dr Lee Smolin for his honest questions as physicist. One of the most basic books that exist. Phantastik.