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二十世紀 日本の戦争 (文春新書 112) 新書 – 2000/7/19

4.1 5つ星のうち4.1 11個の評価

日露戦争から湾岸戦争まで、日本の運命を決した五つの戦争を俎上にのせ、縦横無尽に語りあう戦争論の決定版。文藝春秋読者賞受賞
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2000/7/19)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2000/7/19
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 205ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4166601121
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4166601127
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 11個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2012年2月14日に日本でレビュー済み
旅順戦について、福田和也は、福田恆存を引用してこう発言しています。

『乃木希典将軍の作戦的な当否はひとまずおくとして、そこに歩兵銃一丁持って、生身の敵を銃にさらす形で突進していった日本軍の兵隊たちのしんどさというのはどれほどだったのか。絶対かなわない近代の「力」に対して肉弾で当っていくような感じがあったに違いありません。このことを福田恆存さんは、司馬遼太郎『坂の上の雲』における乃木批判に反論する形で書いています。「乃木と旅順戦」という文章ですが、現地に行って、福田恆存さんの説くところはよくわかりました。あれこそ日本が生身でぶつからなければならなかった近代の「厚み」だったのだ、と(本書27−28頁)』
(福田恆存の正確な文章は、福田和也のネット連載『旅と書物と取材ノート』にあります。そこではW福田の文意ももう少しつかみやすいです)

しかし、司馬遼太郎自身は、『坂の上の雲』の中で乃木無能論を展開する一方で、福田恆存と似たことも書いているのです。
『旅順攻撃は、維新後近代化をいそいだ日本人にとって、はじめて「近代」というもののおそろしさに接した最初の体験であったかもしれない。要塞そのものが「近代」を象徴していた。それを知ることを、日本人は血であがなった(『坂の上の雲』4巻227頁)』

司馬は「当時の日本の苦難」と「乃木無能論」を区別して書いたに過ぎません。
W福田のほうはその区別ができてないように思えます。
2012年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
勝てる見込みもないのに自分から起こした戦争に誰も責任を取らない
指導者達、支持する国民、結果として1945年にこれらの人達が一掃
された為、今の日本があるので、仮にこれらの人達が残っていたら
どんな国になったか、恐ろしくて想像したくありません。
2008年9月23日に日本でレビュー済み
戦争は,様々な要因が絡み合って不可避であること、それを論証したような書籍だが,本当に戦争は「起こってしまった」のであろうか。戦争を非難するのは簡単だ,戦争の後からはいくらでも言える,というのは反面の事実だ。しかし,戦争は「必然的に起こった」といわれれば,それは違うように感じられる。
 戦争は人間が自ら引き起こしているのであって,天災のように自然発生するものではないだろう。戦争が人災であるとすれば,とめることができた,被害を小さくすることができたはずだ。歴史の大河,流れを強調することで,人間の果たしてきた主体的な役割を過小評価しているように思われる。
 戦争はやむをえず起こる必要悪であり,常に戦争への備えが必要だというのであろうか。危険な敵は,力をつけないうちに,叩いておけというのであろうか。
 有名作家の手になる考えさせられる一冊ではあるが,内容的には賛同できない点が多々あった。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年12月26日に日本でレビュー済み
20世紀の百年は日本にとって今までになかった百年だったという事が良くわかった.

満州事変から太平洋戦争に至る道の中で日本の破局を避ける術はなかったのか.そこにこの座談会の主題があったと思う.

石橋湛山の小日本主義に対する福田氏の反論が良かった.

あえて不満を言うなら阿川氏の海軍での話がもっと読みたかった.
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年10月1日に日本でレビュー済み
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阿川弘之、中西輝政、福田和也、猪瀬直樹、秦郁彦の五名による討論なので、一つの問題を深く掘り下げていくことは無い。しかし、日本が関わった戦争をどのように捉えるかと言う点において、五名それぞれの視点が披瀝されているので非常に参考になる。「戦争反対」を叫ぶだけで、戦争そのものについて何も考えてこなかった人たちへの戦争入門書とも言える著作である。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2001年11月20日に日本でレビュー済み
 本書は二十世紀に起こった戦争について識者五人が意見を交わす対談形式で綴られている。国家の重要な体験としての戦争を振り返り、当時の日本の何が成功に繋がり、何が失敗に繋がったかを論じている。テロ事件のあった今でこそ、戦争を語ることの意味を見出すことができるが、平時に戦争を語るのは難しいと思う。さらに決して現在の価値判断にいたずらに立脚することはなく、当時の状況をよく斟酌している点が評価できる。ヒストリカル・イフを敢えて想定するのも面白い試みだ。
 戦時の指導者の不勉強さや分析力の欠如を鋭く指摘し、政策の不徹底さを非難する。さらに、支配層・被支配層の乖離を明らかにしてくれる。私達は戦争経験の少なさがマイナスに働くことを知ることができる。経験の少なさは分析力・情報力の低下を促し、錯覚も生むのである。
 日本には国際社会で必須とも言える経験が足りない。指導者の問題も今日残っている可能性を感じる。私達はこれらの事項を自覚して国際社会を生きるべきと感じさせる書だ。内容は堅苦しいが対談形式なので読みやすく、学者ではない阿川氏の発言も堅苦しさをほぐしている。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年2月2日に日本でレビュー済み
本書は「戦争」を切り口に、近代日本が関わってきた戦争の成功と失敗を振り返るとともに、日本の指導者がいかなる精神構造を持ち、開戦・終戦といった重大な局面においてどのような決断・行動をしてきたのかを冷静に掘り下げている。またそこから、今日にもつながる日本人の特有の性質は何かを探ろうと試みている。

「戦争」という非常に重いテーマであるにも関わらず、5人の論客の対談という形で展開されているのでテンポも良く、日本史に詳しくない人でも一気に読むことができる。

私が特に印象に残ったところは、日本が真珠湾攻撃により太平洋戦争に突入した時、日本の中に一種の「爽快感」があったという記述。黒船来航以来、欧米列強に常に翻弄されてきた経緯の中で、ついに列強の大国アメリカに一矢を報いたことで、何かすっきりしたという開放感があったという。そこで論客たちが問題とするのは、一般大衆のみならず、軍の上層部や知識人などいわゆるエリート層にも同様の感覚があったこと。この思慮の浅さが、結果として悲惨な結末をもたらしたとみている。

ここで論客の一人である京都大学の中西輝政教授が、古代ローマ時代、ローマ帝国の挑発に耐え切れずに爆発し滅亡したカルタゴの例を引用し、次のように発言する。

「物事が宙ぶらりんでどっちにも決まらない状態が延々と続くことが、人間の魂をいちばん参らせてしまう。そして宙ぶらりんの状態がどちらかに決したときに、大変な気持ちよさがそこにともなう。(中略)イギリスのエリートたちは物事がどちらにも決まらない気持ち悪さに延々と耐えなければならない、という教育をされている。残念なことに日本にはそういうエリート文化がなかったし、いまだにない。」

このような視点は、現代の日本を考えるとき貴重な視座となるのではないかと思う。
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年6月17日に日本でレビュー済み
 この種の対談集は、議論がかみ合わないまま、それぞれが、持論を述べておしまいということが多いが、最期まで議論がかみ合っている。

 これは、戦争を賛美したり、肯定したりしないまでも、人類の歴史の中で戦争は不可避であり、東京裁判史観のように後から、断罪するような手法をとっていないからだと思う。

 日露戦争にいたる原因は、その前の日清戦争も含め、当時のアジアにおける欧米やロシアの侵略と日本に地政学上での対応の必要にあったことを明らかにし、単純に日本がアジアで唯一の先進国として侵略戦争、植民地レースに参加したものではないことを示してくれている。

 日本が、もし自制して何もしていなければ、日本は、今のように卑屈な「謝罪外交」「自虐史観」に支配されなかったかもしれないが、「日本」という国が存在しえたかは又、別であろう。

 戦争を賛美するものではないが、戦争は歴史の中で不可避であること、その際の対応を後付けの理屈で非難するのではなく、その時点での周辺の情勢との関係で論じるべきだという視点を見事に提供してくれている。この本の視点で、様々な歴史の本を再点検すると面白いと思う。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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