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松本清張の残像 (文春新書 290) 新書 – 2002/12/13

4.0 5つ星のうち4.0 17個の評価

戦後の日本を代表する作家、松本清張。その人間像と労作『昭和史発掘』誕生の舞台裏を、三十年にわたり担当した元編集者が語る
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2002/12/13)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/12/13
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 222ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 416660290X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4166602902
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 17個の評価

著者について

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藤井 康栄
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中古品ながら、とてもきれいな状態でした。最終ページに年月日のハンコが押されていましたが、気にはならないものだったので、全体として満足のいくものでした。
2018年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
藤井さんは早稲田を出て、1959年文芸春秋に入社。4年後の人事異動で「週刊文春」編集部に配属され、松本清張担当を言い渡され仰天する。先輩の女性編集者が緊急入院したためだ。「婦人科の病棟じゃあ引継ぎがしにくいだろ、男性では・・・」とデスク。
何はさておき、とりあえず挨拶にと、清張邸へ向かう。

「大学では、何を専攻したのかね」と作家。「日本の近現代史です・・・推理小説はあまり読んでいません」
「それはいい。どの辺を卒論に書いたのかね」「大正期ですが・・・」
すると、いきなり作家より剛速球、「古河光貞を読んだことがあるか」
「検事の書いた労作、『所謂米騒動事件の研究』のことですか。あれならかなり読み込みました」
「あんた、あんなものも読むのかね」と、鼻のあたりをうごめかして、口頭試問は一応終わった・・・

売れっ子清張は、文芸春秋にとって金の卵ともいうべき最重要作家である。この一見何気ない人事配置の裏にも、それなりの周到な計算がなされていたとみるべきだろう。この後作家は「昭和史」に取り掛かる予定としていた。この作業の応援に最強スタッフとして会社が送り込んだ編集員が藤井さんだったのだろう。

げんに連載の構想も何も固まっていない4月、初の海外旅行で興奮気味の清張は「ヨーロッパ20日コース」に旅立ってしまう。
連載開始は7月。藤井さんは取り敢えず、田中義一の「陸軍機密費問題」を第一話に想定し、資料集めに走り出した・・・

「昭和史発掘」の白眉は「二・二六事件」。清張さんはこれを独立した三巻に仕立て、資料編三巻と併せて刊行した。第一巻の「まえがき」は身震いするほど見事な序文だが、ここで藤井さんの貢献が明言されている。「・・・これら資料の捜索蒐集に当たっては、当時私の担当だった「文春」編集部員の藤井康栄氏が一人で当たった。藤井氏は事件関係者の所在を調べ出すと、あるいは一人四国や九州の山中に訪ね、あるいは東北の奥地を訪ねた。その真剣執拗な取材ぶりに当初渋りがちな先方もついに手を挙げ、その専門家的な知識に驚嘆して自ら積極的に協力するようになった・・・この『二・二六』にかぎらず『昭和史発掘』の取材はすべて藤井氏一人による・・・」

全清張作品の25%は文芸春秋から出版された。松本清張全集66巻の編集も彼女が携わった。更に1998年より北九州市立清張記念館館長を務めている。入社間もない藤井さんを、清張氏担当に据えた文春社幹部の眼は節穴ではなかった。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新書は移り変わりが早いですが、劣化しておらず好印象を持ちました
2016年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
確かこの本の程度は「良」だったと思いますが、本はきれいなんですが、鉛筆での書き込みが数十ページにわたってあり、線引きにチェックが続くページは大変読みにくいものでした。
2017年9月19日に日本でレビュー済み
 松本清張の作家生活は40年。
そのうちの30年を著者は週刊文春の編集者として清張を支えた。
とりわけ「昭和史発掘」の企画・情報収集で大きな貢献をした。
清張は25歳年下のこの才気煥発な女性をとても可愛がったと思う。

 この本は二つの部分からなる。前半は「半生の記」を中心に清張のおいたちや
人となりを考える。後半は making of「昭和史発掘」である。私には次のことが
面白かった。ひとつは、私たちが清張について抱いているイメージと清張の実像とは
かなりかけ離れているのではないかということ。例えば、著者も指摘しているように、

   幼少時代の赤貧→さほどの貧乏でない。むしろ余裕があったのでは。
   小説家志望ではない→若い時から志望していた。
   努力した人間とは思わない→努力だけはしてきた(例えば英会話)。

 「学歴のない、しいたげられた貧乏人が40歳にして突如小説を書いて世に出た」と
いう「半生の記」で描かれた清張のイメージ。エリートや権威に対する過度の反骨精神。
これらは社会派推理作家として庶民を味方につけるための清張の作戦だったのかも
しれない。女性嫌いというイメージもある。小説に現れるのは悪女ばかり。本当か?
(余談ながら、瀬戸内寂聴の「奇縁まんだら」には清張が赤坂の花街のとびきり美人を
落籍せたという話や、悪女にひっかかってえらい苦労をしたというようなことも書いて
ある。清張はこの女性のおかげで、小説の中で悪女を描けるようになったと終生感謝
していた。云々。)

 ふたつめの面白かったことは「昭和史発掘」の生まれたエピソード。
「昭和史発掘」は、昭和初期から2.26事件まで、約20のテーマで書き継がれた
大作である。連載8年。単行本にして13巻。50代半ばから60代にかけて
清張の脂ののりきった時期に全力投球で書かれた代表的作品だ。
だからこの「昭和史発掘」を始めるにあたっては、かなりの下調べや準備をして臨んだと
思っていたが、実際は清張はこの時外遊しており、企画はほとんど著者が一人で
やったらしい。すべりだしは、なんともバタバタの自転車操業。読者の反響に
支えられて8年間の週刊文春長期連載になる。当時の読者にとっては実際に自分たちが
経験したなまなましい事件だったから、その真相や裏話を知って驚いたに違いない。

 著者 藤井康栄氏は1998年から北九州市立松本清張記念館館長を務めている。
50年以上も松本清張に伴走していることになる。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年11月15日に日本でレビュー済み
他の方のレビューにもあるように、清張担当の編集者の目から見た松本清張。従来、言われていた「箒の行商」をやっていたという説が、仲買だったと正確に書かれている。巻末の年表も簡潔で役に立った。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年3月10日に日本でレビュー済み
・「昭和史発掘」は、松本清張の代表作、と云えるだろう。
 古代を含め、歴史の『闇』に挑む著作を数多残した清張氏、中で「昭和史発掘」に、異論は少ない。
 その「昭和史発掘」が、このようにして著されたとは、それを知るだけでも価値あり、である。
 先ず著作の実態が知れるし、それに止まらず、清張氏の尋常でない著作力の凄さも、読める。
 加えて一般読者には届くことのない、優しさと気配りに満ちていた、清張氏の素顔の一面も、窺える。
 要は作家と編集者の取り合わせ、ここに記されているのは、稀有なの例であろうが、その微笑ましさに、十数年ぶりの再読に拘わらず、爽やかな読後感が、嬉しく残る。
 「半生の記」にフィクションが混じる、との記述は衝撃的であるが、著者の人柄に与った稀なる好書として、清張氏の著作への好悪を超えて、一読を強く、お勧めしたい。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年6月21日に日本でレビュー済み
松本清張の「昭和史発掘」の担当編集者だった著者が、清張との思い出をまとめたものと要約できるのだろうが、そのような言葉で予想されるようなやわな出来ではない。清張の昭和史発掘の執筆のために著者が行った調査への情熱はちょっと読んだだけでよく分かる。特に、2.26事件への集中と見識は大変なものであろう。その過程での脅迫や恫喝もあったという。時代に先駆けた女性記者のすごさを感じる。文章そのものはやや潤いにかけるという気がしないでもないがーー。
清張の1953年の「或る「小倉日記」伝」による芥川賞受賞は、五味康祐との同時受賞であり、直木賞に落ち、芥川賞選考委員会に回付されてきて受賞したものであったことを知る。著者は現在北九州市立松本清張記念館長だという。北九州を訪問したときは記念館に寄りたいと思うようになった。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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