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なぜ戦略の落とし穴にはまるのか (日経ビジネス人文庫) 文庫 – 2022/4/14
伊丹 敬之
(著)
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【内容紹介】
経営戦略の定石を語る本は山ほどありますが、なぜ失敗してしまうのかを理詰めで語る本はほとんどありません。本書は、『経営戦略の論理』をはじめ勝つための戦略の研究に40年以上携わってきた伊丹氏が、なぜ失敗してしまうのかという逆転の視点から、経営戦略を解説するもの。多くの成功事例の陰の失敗事例を分析し、残念ながら失敗してしまうメカニズムとそれをいかに防ぐかを解き明かします。
本書が失敗のパターンとしてあげるのは、「不都合な真実を見ない」「大きな真実が見えない」「己を過大・過小に見てしまう」「似て非なることを間違える」「「現状」と「予算」にこだわる」「絞り込みとメリハリが足りない」「事前の仕込みが足りない」「段階を追った流れの設計がない」「現場の心理と学習へのインパクトが小さい」等。平明かつ興味深いキーワードで解説します。
たとえば「不都合な真実」とは、自社の戦略をとりまく要因の実態として、自社に大きなマイナスをもたらすポテンシャルが大きいような真実を指す。環境の将来動向についても、あるいは自分がこれからとろうとする戦略が生み出す影響についても、「そうなったら困るな」という自社に不都合な事態は数多くあるだろう。その不都合さゆえに、そのマイナスインパクトの大きさゆえに、戦略を構想しようとする人たちがその事態を軽視したりあるいは直視しなくなってしまう、ということがある。
また、いつの間にか自社に都合よく顧客ニーズを解釈してしまう落とし穴は、こんな五つのステップである。
・顧客のニーズは、AとかBとかがありそうだ
・顧客のニーズは、Bかも知れない
・顧客のニーズは、Bであると自社には好都合
・顧客のニーズは、Bであるはずだ
・顧客のニーズは、Bである
可能性についての合理的判断をするつもりで始まった思考プロセスが、いつの間にか根性論に変わる。そして自社都合と根性論が不都合な真実を見させなくさせています。
本書は、このように多くのビジネスパーソンにとって「あるある感」がある失敗のメカニズムを解明します。
【目次】
序 章 ついついはまる、落とし穴
I部 思考プロセスの落とし穴
第1章 ビジョンを描かず、現実ばかりを見る
第2章 不都合な真実を見ない
第3章 大きな真実が見えない
第4章 似て非なることを間違える
II部 戦略内容の落とし穴
第5章 絞り込みが足らず、メリハリがない
第6章 事前の仕込みが足りない
第7章 段階を追った、流れの設計がない
第8章 正ばかりで、奇も勢いもない
終 章 人間性弱説の戦略論
経営戦略の定石を語る本は山ほどありますが、なぜ失敗してしまうのかを理詰めで語る本はほとんどありません。本書は、『経営戦略の論理』をはじめ勝つための戦略の研究に40年以上携わってきた伊丹氏が、なぜ失敗してしまうのかという逆転の視点から、経営戦略を解説するもの。多くの成功事例の陰の失敗事例を分析し、残念ながら失敗してしまうメカニズムとそれをいかに防ぐかを解き明かします。
本書が失敗のパターンとしてあげるのは、「不都合な真実を見ない」「大きな真実が見えない」「己を過大・過小に見てしまう」「似て非なることを間違える」「「現状」と「予算」にこだわる」「絞り込みとメリハリが足りない」「事前の仕込みが足りない」「段階を追った流れの設計がない」「現場の心理と学習へのインパクトが小さい」等。平明かつ興味深いキーワードで解説します。
たとえば「不都合な真実」とは、自社の戦略をとりまく要因の実態として、自社に大きなマイナスをもたらすポテンシャルが大きいような真実を指す。環境の将来動向についても、あるいは自分がこれからとろうとする戦略が生み出す影響についても、「そうなったら困るな」という自社に不都合な事態は数多くあるだろう。その不都合さゆえに、そのマイナスインパクトの大きさゆえに、戦略を構想しようとする人たちがその事態を軽視したりあるいは直視しなくなってしまう、ということがある。
また、いつの間にか自社に都合よく顧客ニーズを解釈してしまう落とし穴は、こんな五つのステップである。
・顧客のニーズは、AとかBとかがありそうだ
・顧客のニーズは、Bかも知れない
・顧客のニーズは、Bであると自社には好都合
・顧客のニーズは、Bであるはずだ
・顧客のニーズは、Bである
可能性についての合理的判断をするつもりで始まった思考プロセスが、いつの間にか根性論に変わる。そして自社都合と根性論が不都合な真実を見させなくさせています。
本書は、このように多くのビジネスパーソンにとって「あるある感」がある失敗のメカニズムを解明します。
【目次】
序 章 ついついはまる、落とし穴
I部 思考プロセスの落とし穴
第1章 ビジョンを描かず、現実ばかりを見る
第2章 不都合な真実を見ない
第3章 大きな真実が見えない
第4章 似て非なることを間違える
II部 戦略内容の落とし穴
第5章 絞り込みが足らず、メリハリがない
第6章 事前の仕込みが足りない
第7章 段階を追った、流れの設計がない
第8章 正ばかりで、奇も勢いもない
終 章 人間性弱説の戦略論
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP 日本経済新聞出版
- 発売日2022/4/14
- ISBN-104296113178
- ISBN-13978-4296113170
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商品の説明
著者について
伊丹 敬之
国際大学学長
1969年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。72年カーネギーメロン大学経営大学院博士課程修了・PhD。その後一橋大学商学部で教鞭をとり、85年教授。この間スタンフォード大学客員准教授、東京理科大学大学院イノベーション研究科教授等を務める。経済産業省等の審議会委員など多数歴任。2005年紫綬褒章を受賞。
国際大学学長
1969年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。72年カーネギーメロン大学経営大学院博士課程修了・PhD。その後一橋大学商学部で教鞭をとり、85年教授。この間スタンフォード大学客員准教授、東京理科大学大学院イノベーション研究科教授等を務める。経済産業省等の審議会委員など多数歴任。2005年紫綬褒章を受賞。
登録情報
- 出版社 : 日経BP 日本経済新聞出版 (2022/4/14)
- 発売日 : 2022/4/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4296113178
- ISBN-13 : 978-4296113170
- Amazon 売れ筋ランキング: - 355,983位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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伊丹 敬之 (いたみ ひろゆき)
一橋大学 名誉教授
1945年生まれ、1967年一橋大学商学部卒業、
1972年カーネギー・メロン大学経営大学院博士 課程修了。
1975年、1982年スタンフォード大学ビジネススクール客員准教授。
1978年、1982年日経図書文化賞受賞。
2005年紫綬褒章受章、2009年宮中講書始の儀 進講者。
2017年9月~2023年9月、国際大学学長。
2023年文化功労者。
IT戦略本部など政府関係委員を多数歴任し、東芝 社外取締役など数社の社外役員も歴任。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年7月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ビジネスマンは必読すべき書籍化と思います。
2019年1月13日に日本でレビュー済み
この本の物足らないところは、タイトルの通りである。人間の弱さを考えると、結局はこれしかないという思いだという。これが、国際大学学長(一橋大名誉教授)であり、長年、経営戦略に関わってきた方の言葉と思うと、失望しかない。正直、すごくがっかりした。
本書は、抽象的な記述が多いのも気になる(長年、何をやってきたのかと思うくらいで在る)。例えば、小さな真実から大きな真実の兆候を嗅ぎ取ることを心がけること、とある。確かに、その通りであるが、ものの大小は相対的なもので、同じものでも人によって大きさは異なるし、時間軸でも異なるだろう。そこには、やはり具体性がないと納得感は低くなる。ユニクロと東レの提携、サムスン電子の半導体戦略などの具体例が示されている箇所はある。残念ながら、事実の開陳に終わっている。
とはいえ、絞り込もうとするからこそ、戦略思考が強制させる、あるいは、一兎を追う者は二兎を得る、更には、常識外の発想ができないのは、常識に精通している人が少ない、など、戦略的思考のヒントはいくつか散りばめられているのは救いだ。特に、第 I部第2章に記されている、「不都合な真実を見ない」というのが、いろんな落とし穴の代表的なもののように思えた。できれば、あれこれ書かずに、この点を深く掘り下げてもらえれば、現実の経営に沿った提言書になるのではと考える。
いずれにしろ、経営戦略には、簡単な処方箋はないということだけはよくわかったように思った。それが、本書の価値かもしれない。
本書は、抽象的な記述が多いのも気になる(長年、何をやってきたのかと思うくらいで在る)。例えば、小さな真実から大きな真実の兆候を嗅ぎ取ることを心がけること、とある。確かに、その通りであるが、ものの大小は相対的なもので、同じものでも人によって大きさは異なるし、時間軸でも異なるだろう。そこには、やはり具体性がないと納得感は低くなる。ユニクロと東レの提携、サムスン電子の半導体戦略などの具体例が示されている箇所はある。残念ながら、事実の開陳に終わっている。
とはいえ、絞り込もうとするからこそ、戦略思考が強制させる、あるいは、一兎を追う者は二兎を得る、更には、常識外の発想ができないのは、常識に精通している人が少ない、など、戦略的思考のヒントはいくつか散りばめられているのは救いだ。特に、第 I部第2章に記されている、「不都合な真実を見ない」というのが、いろんな落とし穴の代表的なもののように思えた。できれば、あれこれ書かずに、この点を深く掘り下げてもらえれば、現実の経営に沿った提言書になるのではと考える。
いずれにしろ、経営戦略には、簡単な処方箋はないということだけはよくわかったように思った。それが、本書の価値かもしれない。
2018年1月21日に日本でレビュー済み
戦略を成功させるための指南書は多いが、本書では失敗する理由に焦点を当てている。筆者は詰まるところ、落とし穴にはまる理由は、人間が性善でありながら、「性弱」であるためとしている。性弱である為に、(選択と集中と云いつつも)絞り込むべき処で絞り込み切れない、事前に仕込むべき処でやり切れない、突き詰めるべき処で詰め切れない、云わば「鬼になり切れない」ことが問題である様である。
具体的な事例も挙げ、全編示唆に富むが、戦略の「流れ」の設計にも気を配る必要があること、お金の流れのみならず、情報の流れや感情の流れにも思いを致すこと、更には人間の感情の流れやその動きのメカニズムを深く理解することが「勢いを生む戦略」につながること、などは新たな気づきである。
具体的な事例も挙げ、全編示唆に富むが、戦略の「流れ」の設計にも気を配る必要があること、お金の流れのみならず、情報の流れや感情の流れにも思いを致すこと、更には人間の感情の流れやその動きのメカニズムを深く理解することが「勢いを生む戦略」につながること、などは新たな気づきである。
2019年6月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このレビュータイトルがこの本の言わんとしていることでしょう。全編を通して抽象的で分かりづらいです。当たり前のことを理屈でダラダラと説明されているような気分になり、苦痛になってしまいました。この本に読む価値を見出すとすれば、普段なかなか明文化しない当たり前のことを再確認することが出来る、と言ったところでしょうか。
2018年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
伊丹先生の著作は過去にも読んだことがあり、それなりに分かり易いと思っていました。
が、これはダメです。抽象論が多く(=具体例が少なく)、しかも同じようなことを、色々な言い方で何度も繰り返す。
シンプルに書くと、2/3~半分で住むのではないでしょうか。途中から苦痛になってきました。
が、これはダメです。抽象論が多く(=具体例が少なく)、しかも同じようなことを、色々な言い方で何度も繰り返す。
シンプルに書くと、2/3~半分で住むのではないでしょうか。途中から苦痛になってきました。
2018年3月1日に日本でレビュー済み
一部、実際の企業の具体例が書いてあるけど、全体の3%くらい。
残りの97%は筆者の持論を抽象論でだらだら書いてあるだけなので、途中で飽きました。
残りの97%は筆者の持論を抽象論でだらだら書いてあるだけなので、途中で飽きました。