上巻は原子の実態がじょじょに分かり、U239とU235の核分裂性状の違いが分かり、プルトニウムが発見され、…という過程を経て、U235とプルトニウムをもととする原子爆弾の可能性がアメリカ、イギリス、ドイツで認識され、アメリカ政府要人の間で原子爆弾開発に着手することが決定するまでが描かれる。
ニールス・ボーアがキルケゴールの愛読者であったとか、オッペンハイマーがバガバット・ギータ―の世界に心惹かれていたとか、一人ひとりの人間形成や政治状況(ユダヤ人迫害、ハンガリーの政治的混乱、ロシア革命、ナチスが始めた第2次世界大戦など)に、それぞれのプレイヤーがどのように考え、どう決断したかという人間ドラマとして、学ぶところが多かった。
20世紀前半の原子を発見する時代における原子科学と科学者たちの深いドラマである。
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原子爆弾の誕生 (上) 単行本 – 1995/6/30
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- ISBN-104314007109
- ISBN-13978-4314007108
- 出版社紀伊國屋書店
- 発売日1995/6/30
- 言語日本語
- 本の長さ736ページ
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内容(「MARC」データベースより)
なぜ広島と長崎に原子爆弾が投下されたのか。その全貌を人間と政治、科学・技術の細部にいたるまで、歴史ドキュメントとして完璧に再現。可能なかぎり当事者に語らせる手法により真実にせまる迫力。普及版。
登録情報
- 出版社 : 紀伊國屋書店 (1995/6/30)
- 発売日 : 1995/6/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 736ページ
- ISBN-10 : 4314007109
- ISBN-13 : 978-4314007108
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年3月30日に日本でレビュー済み
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1939年の核分裂の発見から,一気に原爆の開発に向かうアメリカの底力とヒットラーにおびえるユダヤ人物理学者の死闘が丁寧に描かれている.日本もドイツも単に徴兵拒否の口実に原爆開発の振りをしていた物理学者の卑劣さも浮かび上がってくる.日本がアメリカに負けたのは,卑劣な戦争の仕掛けだけでなく,ヒットラーの悪魔性におびえるユダヤ人の存在が大きかったことがわかる.情報は共産党のスパイによって漏出し,たちまち戦後の核兵器開発に転じていく様子もわかる.原爆と同時に原子力エネルギーも開発され,軍事だけでなく平和利用を目指していたのが,日本との決定的な差である.天才と一口に言うが,日米の研究環境の差も明示されている.
2015年8月30日に日本でレビュー済み
内容に関しては他の方たちが書かれているので省きます。
多くの方々に読んで頂きたい内容です。
しかし絶版の様子です。
文庫本、若しくは新書等でも良いですから是非再度出版して欲しいです。
元はハードカバーで重いので、文庫、新書だと軽く小さく助かります。 きっと安価でもありますし。
それとも再版されないのは版権がらみの問題があるのでしょうか?
多くの方々に読んで頂きたい内容です。
しかし絶版の様子です。
文庫本、若しくは新書等でも良いですから是非再度出版して欲しいです。
元はハードカバーで重いので、文庫、新書だと軽く小さく助かります。 きっと安価でもありますし。
それとも再版されないのは版権がらみの問題があるのでしょうか?
2011年9月20日に日本でレビュー済み
放射能の発見を単純に喜んでいた20世紀初頭の牧歌的な物理学が第二次世界大戦前夜の1930年代末に核分裂を発見し、原爆製造の可能性に驚き、「やられる前にやれ」の英米独の息詰まる開発競争はサスペンス映画的である。核物理の発展が、ヒットラーの台頭と期を一にしていた間の悪さもある。
こういう状態下で原爆用材料調達としての原発が登場した訳で、廃炉や使用済燃料のことなど頭に無かったであろう。魔法の解き方のない魔法、処理技術の無い技術の誕生である。
沢山の原子核科学者が登場するが、一種の偏執狂の集まりの様でもあり、ノベル賞の対象も時代によって随分偏っていることが実感できる。戦後の中間子(湯川)辺りで核関係の受賞は一段落し関心も薄れてしまった。
原爆のような重大な情報を初めて軍部や政治家に伝え、納得させることの難しさなども判る。
一般市民を対象とした爆撃は上海事件時の日本軍の空襲が世界最初で、次がフランコ将軍のスペイン内戦時のバルセロナ爆撃らしい。
バルセロナ郊外の小さな村の教会には今でも当時の爆撃の跡があるのを見た覚えがある。
テスト前に爆発の規模について当事者間で賭けをしたと言うほどに実態は担当者にも判っていなかった。まして内部被爆の知識は皆無であった。
むしろ原爆被害に遭った日本に最も多くの悲惨で貴重な記録がある筈であるが、総てのデータは米占領軍に取り上げられ、内部被曝の存在すら口外禁止、原爆被害関係データの取上げなどの強力な圧力があった由(これは40年後発行の「原爆犯罪、椎名麻紗枝」など参照)。
福島事故の内部被曝効果でいまだに諸説紛々の感があるのには、こんなことも影響しているのであろう。
数十年前にハンツビルのNASAの施設を訪ねた際に、研究者と大学生とが月面探索のような大型プロジェクトのコストの話から「広島の死者は・・人、原爆の開発費は・・ドル、したがって一人当たりのコストは・・ドルで通常兵器よりは・・倍の割高」と立話をしているのを耳にして大変に不快な思いをした覚えがある。他国人のことは単なる数字になってしまうらしい。反省させられた。
原爆開発に骨身を削った核物理学者たちのの殆どが原爆完成後に非常な無力感に襲われており、中には物理学に失望して生物分野に移った著名な物理学者も居る。
単純に更に強力な水爆開発に憂身を窶した研究者もいる。
3.11福島原発事故はこれらの延長上にある。自然のメカニズムを極めれば幸福になるという能天気なものではないことを実感する書物である。
科学技術発展の先は人類滅亡か? に想いを致す意味でも一読をすすめる。
こういう状態下で原爆用材料調達としての原発が登場した訳で、廃炉や使用済燃料のことなど頭に無かったであろう。魔法の解き方のない魔法、処理技術の無い技術の誕生である。
沢山の原子核科学者が登場するが、一種の偏執狂の集まりの様でもあり、ノベル賞の対象も時代によって随分偏っていることが実感できる。戦後の中間子(湯川)辺りで核関係の受賞は一段落し関心も薄れてしまった。
原爆のような重大な情報を初めて軍部や政治家に伝え、納得させることの難しさなども判る。
一般市民を対象とした爆撃は上海事件時の日本軍の空襲が世界最初で、次がフランコ将軍のスペイン内戦時のバルセロナ爆撃らしい。
バルセロナ郊外の小さな村の教会には今でも当時の爆撃の跡があるのを見た覚えがある。
テスト前に爆発の規模について当事者間で賭けをしたと言うほどに実態は担当者にも判っていなかった。まして内部被爆の知識は皆無であった。
むしろ原爆被害に遭った日本に最も多くの悲惨で貴重な記録がある筈であるが、総てのデータは米占領軍に取り上げられ、内部被曝の存在すら口外禁止、原爆被害関係データの取上げなどの強力な圧力があった由(これは40年後発行の「原爆犯罪、椎名麻紗枝」など参照)。
福島事故の内部被曝効果でいまだに諸説紛々の感があるのには、こんなことも影響しているのであろう。
数十年前にハンツビルのNASAの施設を訪ねた際に、研究者と大学生とが月面探索のような大型プロジェクトのコストの話から「広島の死者は・・人、原爆の開発費は・・ドル、したがって一人当たりのコストは・・ドルで通常兵器よりは・・倍の割高」と立話をしているのを耳にして大変に不快な思いをした覚えがある。他国人のことは単なる数字になってしまうらしい。反省させられた。
原爆開発に骨身を削った核物理学者たちのの殆どが原爆完成後に非常な無力感に襲われており、中には物理学に失望して生物分野に移った著名な物理学者も居る。
単純に更に強力な水爆開発に憂身を窶した研究者もいる。
3.11福島原発事故はこれらの延長上にある。自然のメカニズムを極めれば幸福になるという能天気なものではないことを実感する書物である。
科学技術発展の先は人類滅亡か? に想いを致す意味でも一読をすすめる。
2004年11月12日に日本でレビュー済み
上下巻あわせて1000ページ以上。ものすごい数の登場人物が出てくる。しかも章によって主役が目まぐるしくかわるので、20世紀前半の科学しに詳しくない方は「この名前、前にも出てきたっけ?」といった混乱に陥るかもしれない。
中心人物として出てくるのは、レオ・シラード、アーネスト・ラザフォード、オットー・ハーン、ニールス・ボーア、エンリコ・フェルミ、ロバート・オッペンハイマー、アーサー・コンプトン、アーネスト・ローレンス、といった面々(アインシュタインは脇役だ)。彼らがだいたいどんなことをした科学者であるかを知っていて読めば、彼らの人物像や性格などの「生」の部分に触れられることができるので、興味も数段増すだろう。
感情抜きで考えれば、貴重な経験をすることのできる本だ。連合国側の科学者たちが原子爆弾を作るまでの研究や、政治家たちの駆け引きなどをありのままに読むことができるのだから。
ただ、感情移入してしまえば、日本での戦争末期の惨状を尻目に、まるでサイコロを投げるようにして標的都市を決めたり、広島に落とされる「リトルボーイ」にくだらない落書きをしたり、投下直後に原爆開発者のオッペンハイマーが「まあまあの出来栄」などと悠長にコメントしたりという事実があったわけで、人の命をこんなにも軽々しく考えていたものかとがく然とする(その後オッペンハイマーが原爆投下を後悔したのは救いだ)。
結局はだれにも止められなかったわけだ。ドイツでの原爆開発が進んでいないことがわかってからもなお、大義を差し換えて開発を続ける(最近のどこかの超大国のようだ)。開発反対に回る科学者はごく少数。戦争が加速させる時の勢いとはそんなものかと思う。
なお、「水爆を最初に考えたのは日本人」という話が出てくる。重版以降なおされたかわからないが、これは著者ローズによる資料の誤読なのだそうで、指摘しておく(岩波ジュニア新書『科学の10冊』に詳しく載っている)。
中心人物として出てくるのは、レオ・シラード、アーネスト・ラザフォード、オットー・ハーン、ニールス・ボーア、エンリコ・フェルミ、ロバート・オッペンハイマー、アーサー・コンプトン、アーネスト・ローレンス、といった面々(アインシュタインは脇役だ)。彼らがだいたいどんなことをした科学者であるかを知っていて読めば、彼らの人物像や性格などの「生」の部分に触れられることができるので、興味も数段増すだろう。
感情抜きで考えれば、貴重な経験をすることのできる本だ。連合国側の科学者たちが原子爆弾を作るまでの研究や、政治家たちの駆け引きなどをありのままに読むことができるのだから。
ただ、感情移入してしまえば、日本での戦争末期の惨状を尻目に、まるでサイコロを投げるようにして標的都市を決めたり、広島に落とされる「リトルボーイ」にくだらない落書きをしたり、投下直後に原爆開発者のオッペンハイマーが「まあまあの出来栄」などと悠長にコメントしたりという事実があったわけで、人の命をこんなにも軽々しく考えていたものかとがく然とする(その後オッペンハイマーが原爆投下を後悔したのは救いだ)。
結局はだれにも止められなかったわけだ。ドイツでの原爆開発が進んでいないことがわかってからもなお、大義を差し換えて開発を続ける(最近のどこかの超大国のようだ)。開発反対に回る科学者はごく少数。戦争が加速させる時の勢いとはそんなものかと思う。
なお、「水爆を最初に考えたのは日本人」という話が出てくる。重版以降なおされたかわからないが、これは著者ローズによる資料の誤読なのだそうで、指摘しておく(岩波ジュニア新書『科学の10冊』に詳しく載っている)。