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学生諸君! さっそうたる明日へのメッセージ 単行本 – 2006/12/14
- 本の長さ279ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2006/12/14
- ISBN-104334975089
- ISBN-13978-4334975081
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2006/12/14)
- 発売日 : 2006/12/14
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 279ページ
- ISBN-10 : 4334975089
- ISBN-13 : 978-4334975081
- Amazon 売れ筋ランキング: - 660,992位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
(1909-1948)青森県金木村(現・五所川原市金木町)生れ。本名は津島修治。東大仏文科中退。
在学中、非合法運動に関係するが、脱落。酒場の女性と鎌倉の小動崎で心中をはかり、ひとり助かる。1935(昭和10)年、「逆行」が、第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。この頃、パビナール中毒に悩む。1939年、井伏鱒二の世話で石原美知子と結婚、平静をえて「富嶽百景」など多くの佳作を書く。戦後、『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し山崎富栄と玉川上水で入水自殺。
(1896-1933)明治29年、岩手県花巻生れ。盛岡高等農林学校卒。
富商の長男。日蓮宗徒。1921(大正10)年から5年間、花巻農学校教諭。中学時代からの山野跋渉が、彼の文学の礎となった。教え子との交流を通じ岩手県農民の現実を知り、羅須地人協会を設立、農業技術指導、レコードコンサートの開催など、農民の生活向上をめざし粉骨砕身するが、理想かなわぬまま過労で肺結核が悪化、最後の5年は病床で、作品の創作や改稿を行った。生前刊行されたのは、詩集『春と修羅』童話集『注文の多い料理店』(1924)のみ。
(1867-1916)1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。
帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。
翌年には『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。
カスタマーレビュー
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から学ぶ者、すなわち学生に与える言葉をおさめた、記念碑的な書である。
改めて読んでみて、それぞれの時代の精神と問題が浮き上がってくる。
時代時代の学生が、何を考えていたのか、また大人たちは、彼らをどの様に見て
いたのか。
時代の特徴と、いまに伝わる、普遍的な期待が、ここに書かれている。
堀田善衛の「語学のすすめ」では、フランスの書店マスペロのことに触れながら
フランス語を使う国が、カメルーンからトーゴまで、19にのぼることをあげ、
フランス語を学ぶものは、フランスの歴史と文学を学ぶだけでなく、これらの諸国
で書かれた歴史や文学作品を読んではどうか、と書いている。
堀口大学の「若い君に」もある。
あとがき解説にある、荷風訳のベルレーヌの詩と「諸君,時は既に冬、わが林中
を吹き過ぐる凩(こがらし)も、氷れる枝枝に見えざる刃を磨いで居る。冬は厳粛
なる思索の時、心の刀を研ぎ磨くべき時である」との啄木の呼びかけが印象
深い。
宮沢賢治の巻頭詩「生徒諸君に寄せる」の最初と最後をこう繰り返す。
「諸君はこの颯爽たる/諸君の未来圏から吹いて来る/透明な清潔な風を感じないのか」と青年が新たな時代を作る期待と自覚を促している。
倉橋由美子は「学生よ、驕るなかれ」の結びに「世界を超えるヴィジョンをもち、そこから怒りの対象を照らしかえしてみなければなりません。多少の誤解を恐れずに言うなら、〈跳ぶまえに見よ〉であります」というように理念のない社会的反抗に疑義を呈している。
渋沢龍彦は「努力には目標が必要である」で、物事の本質を深く考える知性が今日ほど必要な時はないと言っている。テレビや漫画によって養われた感性には、持続的な思考は難しいのではないか。
「植物人間のユートピア風景を頭に思い描きながらも、私たちは感性とともに、大いに思考力を錬磨しよう」と言うのも、物事の呪縛から自由になることを言わんとするのだろう。
さて、本書あとがき「解説」の中に次のような印象深い一節がある。
学生に本を勧めることには、いつもためらいを覚える。だが、この本は一食を、いや二食ぐらい抜いても、座右に置いてほしい。若き日に魂の皮膚を洗われるような思いで読んだ書物は、その人の生涯にわたって潮騒の清冽な響きにも似て鳴り響くものとなろう。
編集者がこのように自負するだけあって、本書には錚々たる作家・文学者の若者向きメッセージが濃縮された一書になっている。誰しもこの中に心の琴線に触れる名文句を見出すに違いない。
『新・学生時代に何を学ぶべきか』(講談社)や、『大学時代に何を学ぶか』(加藤諦三 光文社文庫)、『花の大学生活―四年間を満開にする331の知恵 』(ゴマブックス)のように、ハウツーが充実しているわけではないところ。
この本の長所
文学史で学ぶような人から、ポップスのミュージシャンまでの人生論が集積されているところ。書かれていることも、特に変なところはなく、手に取ったすべての方にとって満足できる出来である。
結論―長所星5つ、短所は特に減らすほどではないので(ハウツーが悪いわけではないが、それを超えている内容なので)、星5つ。