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天才 単行本 – 2016/1/22
石原 慎太郎
(著)
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高等小学校卒という学歴ながら『日本列島改造論』を引っ提げて総理大臣に就任。比類なき決断力と実行力で大計の日中国交正常化を実現し、関越自動車道や上越新幹線を整備、生涯に30以上の議員立法を成立させるなど、激動の戦後政治を牽引した田中角栄。
その経歴から総理就任時には「庶民宰相」「今太閤」と国民に持てはやされ、戦後では最高の内閣支持率を得たが、常識を超える金権体質を糾弾され、総理を辞任。その後、ロッキード事件で受託収賄罪に問われて有罪判決を受けるも、100名以上の国会議員が所属する派閥を率い、大平・鈴木・中曽根内閣の誕生に影響力を行使。長らく「闇将軍」「キングメーカー」として政界に君臨した。
そんな希代の政治家・田中角栄といえば、類まれな権謀術数と人心掌握術に注目が集まるが、実はスケールが大きいわりに人一倍デリケートな一面があった。浪花節と映画をこよなく愛する、家族思いの人情家だったという。
強烈な個性をもったリーダーが不在の今、自らも政治家として田中角栄と相まみえた著者が、毀誉褒貶半ばするその真の姿を「田中角栄」のモノローグで描く意欲作。
数字に強い、駆け引きが上手い、義理人情を欠かさない。
それが高等小学校出の男が伸し上がる武器だった――。
その経歴から総理就任時には「庶民宰相」「今太閤」と国民に持てはやされ、戦後では最高の内閣支持率を得たが、常識を超える金権体質を糾弾され、総理を辞任。その後、ロッキード事件で受託収賄罪に問われて有罪判決を受けるも、100名以上の国会議員が所属する派閥を率い、大平・鈴木・中曽根内閣の誕生に影響力を行使。長らく「闇将軍」「キングメーカー」として政界に君臨した。
そんな希代の政治家・田中角栄といえば、類まれな権謀術数と人心掌握術に注目が集まるが、実はスケールが大きいわりに人一倍デリケートな一面があった。浪花節と映画をこよなく愛する、家族思いの人情家だったという。
強烈な個性をもったリーダーが不在の今、自らも政治家として田中角栄と相まみえた著者が、毀誉褒貶半ばするその真の姿を「田中角栄」のモノローグで描く意欲作。
数字に強い、駆け引きが上手い、義理人情を欠かさない。
それが高等小学校出の男が伸し上がる武器だった――。
- 本の長さ226ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2016/1/22
- 寸法13.6 x 2.4 x 19.5 cm
- ISBN-104344028775
- ISBN-13978-4344028777
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2016/1/22)
- 発売日 : 2016/1/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 226ページ
- ISBN-10 : 4344028775
- ISBN-13 : 978-4344028777
- 寸法 : 13.6 x 2.4 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 55,593位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,429位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1932年神戸市生まれ。一橋大学卒。55年、大学在学中に執筆した「太陽の季節」で第一回文學界新人賞を、翌年芥川賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 オンリー・イエスタディ (ISBN-13: 978-4344414501 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年1月22日に日本でレビュー済み
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石原慎太郎は田中角栄を超えらなかったオマージュ。
2024年3月18日に日本でレビュー済み
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始めは角栄を、気に入らなかった慎太郎。後に国を思い、がむしゃらに働く角栄に惹かれた、慎太郎の気持ちが今になってわかる。
2024年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どうやら2016年にアマゾンで取り寄せながら、読まずに積読状態になっていた本である。
天才は忘れた頃にやってくる… まあ天才と天災は違うものの、「天才」を忘れた頃に読んでみた次第である。
読み始めに「俺は」という表現が多く、最初は石原氏の主観から本の中身が始まっていくのかと思って読んでいると、どうやらこの「俺は」が田中角栄本人に成り代わった著者の言葉であることに気づき、そこで石原慎太郎という人は作家だったんだと妙に納得してしまった。
自分が今なぜ、この本を読もうと思ったのかも不思議であるが、ゴールデンウィーク中の本棚の整理中に飛び出すように棚から落ちてきたので、何かを伝えようとしていたのかも知れないと思いつつ、本棚の整理途中にもかかわらず読み入ってしまった。
この一人称での描き方については、巻末の「長い後書き」の中で、当時早稲田大学文化構想学部教授の森元孝氏の意見から啓示を受けたと書かれてある。これを小説と見るのか文芸作品と見るのか、はたまた自伝風というのかは不明だが、章立てなく一気通貫して読んでいく独特の文体というものがあるのだろう。これが石原慎太郎節なのかも知れない。実はわたしは小説を読むのは好きではなく、石原慎太郎の本は、『「NO」と言える日本』以来というお恥ずかしい状態でした。
田中角栄という人物を見る時に、どうしてもわたしたちはロッキード問題の一部始終が気になるが、そこだけにスポットを当ててしまうと、歪曲した田中角栄という認識を持つのだと思う。本書は石原氏が国政を離れ、都知事になり、再び国政に戻りやがて国というものをじっくりと俯瞰できるようになって初めて田中角栄の存在とその歴史を客観的に見れるようになったからこそ描くことができたのだろうと読後に強く感じた。
確かに一人称の表現ではあるが、深く田中角栄になりきっているかというと、そうでもなく、どこか少し離れた距離感の中で文章が綴られているような変な錯覚を読み進めているうちに生じてしまう。これは著者と田中角栄の距離感でもあり、完全に角栄になりきれていないところが石原慎太郎の魅力なのか、作品の妙であるのかはわからない…
ただ当時の政界の雰囲気を本書で感じ取ることはできる。もしかしたら日本でまともな政治家が生まれてくると、何らかのアメリカが関与する形で葬り去られるような感覚も生じてくる。それは昨今の元総理暗殺にも繋がる何かだったりするのかも… 日本が世界でイニシアチブを取ろうとすると疑獄の罠にはめられるか消されるか…
どうしても石原慎太郎が書きたかったと言うのは、細かいことにチマチマ関わる国会議員というのが跋扈した現在、日本を大局的に意志を持ち導こうとする大きな政治家というものがいなくなった現代を憂いたのだろう。その石原慎太郎が抱いた危惧は的中し、大きく未来を見通し、愚直にかつ大胆に進むような政治家はとうとう皆無になったようである。
ひとりの男の生きざまを客観的にかかれた本、これを読むと、良く田中真紀子さんが承諾したものだと思うが、本書を書いた石原慎太郎も良き作家であるとともに良い政治家でもあったことを再び認識した次第。今頃天国でお互いに酒を酌み交わしているのかも知れない。
天才は忘れた頃にやってくる… まあ天才と天災は違うものの、「天才」を忘れた頃に読んでみた次第である。
読み始めに「俺は」という表現が多く、最初は石原氏の主観から本の中身が始まっていくのかと思って読んでいると、どうやらこの「俺は」が田中角栄本人に成り代わった著者の言葉であることに気づき、そこで石原慎太郎という人は作家だったんだと妙に納得してしまった。
自分が今なぜ、この本を読もうと思ったのかも不思議であるが、ゴールデンウィーク中の本棚の整理中に飛び出すように棚から落ちてきたので、何かを伝えようとしていたのかも知れないと思いつつ、本棚の整理途中にもかかわらず読み入ってしまった。
この一人称での描き方については、巻末の「長い後書き」の中で、当時早稲田大学文化構想学部教授の森元孝氏の意見から啓示を受けたと書かれてある。これを小説と見るのか文芸作品と見るのか、はたまた自伝風というのかは不明だが、章立てなく一気通貫して読んでいく独特の文体というものがあるのだろう。これが石原慎太郎節なのかも知れない。実はわたしは小説を読むのは好きではなく、石原慎太郎の本は、『「NO」と言える日本』以来というお恥ずかしい状態でした。
田中角栄という人物を見る時に、どうしてもわたしたちはロッキード問題の一部始終が気になるが、そこだけにスポットを当ててしまうと、歪曲した田中角栄という認識を持つのだと思う。本書は石原氏が国政を離れ、都知事になり、再び国政に戻りやがて国というものをじっくりと俯瞰できるようになって初めて田中角栄の存在とその歴史を客観的に見れるようになったからこそ描くことができたのだろうと読後に強く感じた。
確かに一人称の表現ではあるが、深く田中角栄になりきっているかというと、そうでもなく、どこか少し離れた距離感の中で文章が綴られているような変な錯覚を読み進めているうちに生じてしまう。これは著者と田中角栄の距離感でもあり、完全に角栄になりきれていないところが石原慎太郎の魅力なのか、作品の妙であるのかはわからない…
ただ当時の政界の雰囲気を本書で感じ取ることはできる。もしかしたら日本でまともな政治家が生まれてくると、何らかのアメリカが関与する形で葬り去られるような感覚も生じてくる。それは昨今の元総理暗殺にも繋がる何かだったりするのかも… 日本が世界でイニシアチブを取ろうとすると疑獄の罠にはめられるか消されるか…
どうしても石原慎太郎が書きたかったと言うのは、細かいことにチマチマ関わる国会議員というのが跋扈した現在、日本を大局的に意志を持ち導こうとする大きな政治家というものがいなくなった現代を憂いたのだろう。その石原慎太郎が抱いた危惧は的中し、大きく未来を見通し、愚直にかつ大胆に進むような政治家はとうとう皆無になったようである。
ひとりの男の生きざまを客観的にかかれた本、これを読むと、良く田中真紀子さんが承諾したものだと思うが、本書を書いた石原慎太郎も良き作家であるとともに良い政治家でもあったことを再び認識した次第。今頃天国でお互いに酒を酌み交わしているのかも知れない。
2023年12月29日に日本でレビュー済み
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田中角栄の様な人が今もいてくれたら。利権に厳しい世の中で、活躍できるかは分からない。ただ、彼のおかげで地方が活性化したことは、間違いない。生活をより良くする政治とは、何か。彼は民衆を惹きつける魅力に溢れた天才だった。
2023年11月2日に日本でレビュー済み
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石原慎太郎氏の着眼点も良いが、やはり角栄氏の人間力に感服。
2023年2月20日に日本でレビュー済み
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面白いけど、「弟」など著者の名著に比べると・・・若干衰えている気がする。
2023年9月22日に日本でレビュー済み
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田中角栄さんを大いに批判した石原慎太郎さんが、田中氏を天才と呼ばれたのには驚きましたが、田中さんは
慎太郎さんのような学歴はなかったもののある意味天才であったとの表現に大いに賛同させられます。
慎太郎さんのような学歴はなかったもののある意味天才であったとの表現に大いに賛同させられます。
2023年2月20日に日本でレビュー済み
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角栄さんの実績は知れたが、角栄さんの一人称での話しにしてあるが、石原慎太郎の口振りそのままに書かれているので、角栄さんの一人称に思えてこないのが残念。どんなに読み進んでも、石原慎太郎の顔が思い浮かんでしまう。