著者は英語辞書史の専門家。どちらかというとジョンソン博士が中心で、そちらの英語辞典についての著作もある。
本書は、前半がOEDの編纂の歴史、後半が掲載されている単語をネタにしたエッセイとなっている。
1850年代の構想から1928年の完成まで、OEDの編纂には70年以上の年月がかかっている。びっくりするような話だが、本書を読めば、どうしてそんなに時間が必要だったのか、納得させられる。OED編纂の歴史は、関係者の苦労の歴史だったのだなと分かった。
後半は、itsの出現、灰色はgreyかgrayか、geniusという語の歴史的変化、princeの多様な意味など。OEDに出ている用例を引用しつつ、日本での英語理解とも重ね、読者の関心を引きつけるように解説されている。
全体としておもしろいのだが、前半は研究書やOEDの解説をまとめなおしただけだし、後半は軽すぎる。あまり感心できない本であった。
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OEDを読む: オックスフォード英語大辞典案内 ペーパーバック – 1983/1/1
永嶋 大典
(著)
- 本の長さ252ページ
- 言語日本語
- 出版社大修館書店
- 発売日1983/1/1
- ISBN-10446924077X
- ISBN-13978-4469240771
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登録情報
- 出版社 : 大修館書店 (1983/1/1)
- 発売日 : 1983/1/1
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 252ページ
- ISBN-10 : 446924077X
- ISBN-13 : 978-4469240771
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,210,103位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 65,616位語学・辞事典・年鑑 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年7月28日に日本でレビュー済み
著者は1929年(福岡県)生まれ。東大(英文)卒業(52年)後,(武田鉄也が卒業した)福岡教育大,西南学院大学,神大,阪大を経て,刊行当時は関西外語大学。奥付にある代表作は,『蘭和・英和辞書発達史』など。辞書研究者なのかな? 著者54歳時の作品。手許のは同年6ヵ月後で3刷。かなり売れ行きはよかったみたい。
本書は,『英語教育』という雑誌に連載された「OED落穂ひろい」(「77年から一年半」)をはじめとして(第II部),三部構成で刊行されたもの。かなり書き直されているらしい。英語のできる人は,いろいろと単語を知ってるねぇ。でも,面白かったのは,第I部,とくに「OEDと日本」。経済学部と違って,言葉を言葉で売文するのが身の上だから,文学部の連中の書く文章はじつに面白い。興味をそそられる。「Oxford」って,無理やり漢字語訳すると,「牛津」ってなるなんて,初めて知った。
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