新書ということで気軽に雑学的知識を得ようと手に取ると違和感があるかもしれません。
現代の進化論がどのように語られるか知識が無くわかりませんが、おそらくこの本は船木亨の進化論論で、一般的な進化論入門ではないと思います。
ヒトはサル(と共通の祖先)から進化した。その前は海にいて、もっと前には単細胞生物で・・・。ヒトは「人生の意味とは」と問うて答えられず、しかしその問いには意味があると考えます。しかし進化論的知識をふまえるとサルや魚や単細胞生物にも人生(?)の意味があるのか、と問わずにはいられないはずです(ちなみに著者は「メルロ=ポンティ入門」で「人生の意味」とはという問いに答えています)。
進化論に忠実に、ヒトを特権的に考えずに考えると、ぶつからざるを得ない問題があることを著者は示しており、それに対して誤解を恐れずに答えを出していると思います。
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進化論の5つの謎: いかにして人間になるか (ちくまプリマー新書 88) 新書 – 2008/7/1
船木 亨
(著)
- 本の長さ191ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2008/7/1
- ISBN-104480687874
- ISBN-13978-4480687876
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2008/7/1)
- 発売日 : 2008/7/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 191ページ
- ISBN-10 : 4480687874
- ISBN-13 : 978-4480687876
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,086,583位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年9月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年4月9日に日本でレビュー済み
意識や理性を説明しようとしていますが、進化論とは関係がないと思います。
初めは進化論に関してかなり詳しく話が展開しますが、謎に関するあたりから進化論と離れてしまいます。
この本が科学者が書いたようなタイトルなのが間違いでしょう。もし哲学的な考察を示すようなタイトルなら、内容としては納得します。
それでも若者が初めて読む本としては難しい。
理性や意識とは何か、という問いに、進化論はもっと強いヒントを与えてくれるものですが、著者はそれを理解していないのが残念。意識とか理性とかは、進化論で考えた方がおもしろいのに…。
同じ問いに、科学者が答えてほしい。
「絶滅しなかったものだけが過去をふりかえることができる」というのは鋭い指摘と思います。本当に「優れた(!?)」生き物は滅んでいないとも限らない。人類が進化の頂点に立つという考え方に疑問を投げかけるのは意義があると思います。
哲学が専門のようなので、生化学などのような基礎ができていないと感じます。
他の分野の専門用語が出てくるのは、どの分野でも抵抗があるのは同じようですね。僕も倫理学の本に物理学の用語が出てきたときには唖然としました。
鋭い指摘などもありますが、進化論の「謎」の答えはありませんでした。
初めは進化論に関してかなり詳しく話が展開しますが、謎に関するあたりから進化論と離れてしまいます。
この本が科学者が書いたようなタイトルなのが間違いでしょう。もし哲学的な考察を示すようなタイトルなら、内容としては納得します。
それでも若者が初めて読む本としては難しい。
理性や意識とは何か、という問いに、進化論はもっと強いヒントを与えてくれるものですが、著者はそれを理解していないのが残念。意識とか理性とかは、進化論で考えた方がおもしろいのに…。
同じ問いに、科学者が答えてほしい。
「絶滅しなかったものだけが過去をふりかえることができる」というのは鋭い指摘と思います。本当に「優れた(!?)」生き物は滅んでいないとも限らない。人類が進化の頂点に立つという考え方に疑問を投げかけるのは意義があると思います。
哲学が専門のようなので、生化学などのような基礎ができていないと感じます。
他の分野の専門用語が出てくるのは、どの分野でも抵抗があるのは同じようですね。僕も倫理学の本に物理学の用語が出てきたときには唖然としました。
鋭い指摘などもありますが、進化論の「謎」の答えはありませんでした。
2008年8月8日に日本でレビュー済み
人文学者が進化論をどのように見ているかがよく分かる名著。ここで論じられているのは進化生物学ではないことに注意。
全体的に混乱や論点の飛躍が見られるので主張をつかむのは難しいが、全体を通した著者のイメージは「進化論は歴史学であり実証科学ではない」「進化論は19世紀西欧の進歩思想によって発明された」「進化論、特に還元主義的生物学では意識の誕生やそのたいくつかの生命現象は説明できない」と言ったオーソドックスなところ。
では著者は進化論の否定に取りかかるのかと言えばそうでもない。進化と進歩や成長は異なるとか、獲得形質は遺伝しないとか、弱肉強食・生存競争の概念は不正確だなど、かなり正しく理解している部分もある。同時に中立説や断続説を自然選択説を揺るがす理論として取り上げている。また反復説を肯定的に取り上げたり、生気論や前成説にもかなり紙面を割いている。
どうしてこんな混乱が起きているかと言うと、たぶん著者が進化論を19世紀の文学作品として読み新しい議論はつまみ食いで済ませているからだろう(ドーキンスの「利己的な」を文字通りに解していることからも読んでいないことが分かる)。
著者が引用する人物はだいたい16から19世紀の思想家だし、参考文献を見てもダーウィン著作集などかなり古い。フィッシャーやメイナードスミスはですら古い時代の人だが、彼らの名前は出てこないのだ。じゃあ文学作品論評や思想分析として優れているかと言えば、それもやっつけ仕事だ。ジャネットブラウンの名著誕生種の起源あたりに比べると何もかもが浅すぎる。
最初に述べたように、人文学者(著者の理解度が平均的だとは思いたくないが)の理解度を眺めるのに適した一冊。
全体的に混乱や論点の飛躍が見られるので主張をつかむのは難しいが、全体を通した著者のイメージは「進化論は歴史学であり実証科学ではない」「進化論は19世紀西欧の進歩思想によって発明された」「進化論、特に還元主義的生物学では意識の誕生やそのたいくつかの生命現象は説明できない」と言ったオーソドックスなところ。
では著者は進化論の否定に取りかかるのかと言えばそうでもない。進化と進歩や成長は異なるとか、獲得形質は遺伝しないとか、弱肉強食・生存競争の概念は不正確だなど、かなり正しく理解している部分もある。同時に中立説や断続説を自然選択説を揺るがす理論として取り上げている。また反復説を肯定的に取り上げたり、生気論や前成説にもかなり紙面を割いている。
どうしてこんな混乱が起きているかと言うと、たぶん著者が進化論を19世紀の文学作品として読み新しい議論はつまみ食いで済ませているからだろう(ドーキンスの「利己的な」を文字通りに解していることからも読んでいないことが分かる)。
著者が引用する人物はだいたい16から19世紀の思想家だし、参考文献を見てもダーウィン著作集などかなり古い。フィッシャーやメイナードスミスはですら古い時代の人だが、彼らの名前は出てこないのだ。じゃあ文学作品論評や思想分析として優れているかと言えば、それもやっつけ仕事だ。ジャネットブラウンの名著誕生種の起源あたりに比べると何もかもが浅すぎる。
最初に述べたように、人文学者(著者の理解度が平均的だとは思いたくないが)の理解度を眺めるのに適した一冊。
2008年8月22日に日本でレビュー済み
主張するところは分かる気がするけど、
文章の晦渋の度合が新書としては限度を超えているのでは。
馬鹿といわれても結構です。
読書の楽しみゼロの駄本と思います。
ごめんなさい。
文章の晦渋の度合が新書としては限度を超えているのでは。
馬鹿といわれても結構です。
読書の楽しみゼロの駄本と思います。
ごめんなさい。