英文タイトルが弱者の城塞なので、
女性=弱者
という前提で読み進んでいくと
大どんでん返しにあってしまい、
復讐という名の甘美な果実を味わえない。
犬はどこだのタイトル通り、
先入観はどうぞお捨てになって、
ご一読ください。
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犬はどこだ (創元推理文庫) 文庫 – 2008/2/29
米澤 穂信
(著)
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購入オプションとあわせ買い
開業にあたり調査事務所〈紺屋S&R〉が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。――それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして……いったいこの事件の全体像とは? 犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。新世代ミステリの旗手が新境地に挑み喝采を浴びた私立探偵小説の傑作。
- 本の長さ365ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日2008/2/29
- ISBN-104488451047
- ISBN-13978-4488451042
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (2008/2/29)
- 発売日 : 2008/2/29
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 365ページ
- ISBN-10 : 4488451047
- ISBN-13 : 978-4488451042
- Amazon 売れ筋ランキング: - 237,664位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 862位創元推理文庫
- - 1,453位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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米澤 穂信(よねざわ・ほのぶ)
1978年岐阜県生まれ。2001年、第5回角川学園小説大賞(ヤングミステリー&ホラー部門)奨励賞を『氷菓』で受賞しデビュー。11年『折れた竜骨』(東京創元社)で第64回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』(新潮社)で第27回山本周五郎賞を受賞。『満願』、15年刊の『王とサーカス』(東京創元社)はそれぞれ3つのミステリ・ランキングで1位となり、史上初の2年連続3冠を達成。
(本データは「いまさら翼といわれても 「古典部」シリーズ」が刊行された当時に掲載されていたものです。「BOOK著者紹介情報」より)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
二つの別々の物語がきれいに収束していく様は見事。
終盤で物語が様変わりする。見えているものは変わらない、ただライトの当て方が変わっただけなのに。不思議。
この作者の特徴なのかな、終盤になって急に空気が薄くなるというか静止するような気がする。
静寂の中で今までの情報が整理されていき、最後に解決編になだれ込む。
王とサーカスでもそうだった。
その息苦しさにとりこになる。トリコロール。
終盤で物語が様変わりする。見えているものは変わらない、ただライトの当て方が変わっただけなのに。不思議。
この作者の特徴なのかな、終盤になって急に空気が薄くなるというか静止するような気がする。
静寂の中で今までの情報が整理されていき、最後に解決編になだれ込む。
王とサーカスでもそうだった。
その息苦しさにとりこになる。トリコロール。
2020年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
犬探し専門の探偵を始めようとしたら、最初に受けた依頼は人探し。
でも、後半に入るにつれストーリーが加速して、最後はタイトルからは考えられない展開へ。
さすがです、文句なく楽しめる一冊であり、続編読みたくなります。
でも、後半に入るにつれストーリーが加速して、最後はタイトルからは考えられない展開へ。
さすがです、文句なく楽しめる一冊であり、続編読みたくなります。
2023年10月28日に日本でレビュー済み
作者の比較的初期作品のようだが、十分に読ませる面白い作品。主人公の探偵が、病気で前職を辞職し。帰郷した男で、リハビリ感覚で調査会社を始めたのに対して、後輩の男は私立探偵に憧れて、強引に転がりこんで来た男。2人が対照的な熱量なのがおかしく、更に途中から1人称が交代して、交互に語られる趣向。流石の技巧であり、楽しく読み進める事が出来た。
このように前半は、新感覚のハードボイルドだったが、失踪した女性の痕跡をたどり、奇想天外な真相を探り当てるのは、本格ミステリの味わい。本当にそんな推理で、そこまで分かるのか、と疑問は残るが、主人公の推理は快刀乱麻であった。全てを書かず余韻を残すラストも秀逸で、米澤穂信さんは本当にうまい。
推理が快刀乱麻過ぎて、少し引っ掛かりを覚えるが、ハードボイルドと本格ミステリの融合を図った野心作、と評価したい。
このように前半は、新感覚のハードボイルドだったが、失踪した女性の痕跡をたどり、奇想天外な真相を探り当てるのは、本格ミステリの味わい。本当にそんな推理で、そこまで分かるのか、と疑問は残るが、主人公の推理は快刀乱麻であった。全てを書かず余韻を残すラストも秀逸で、米澤穂信さんは本当にうまい。
推理が快刀乱麻過ぎて、少し引っ掛かりを覚えるが、ハードボイルドと本格ミステリの融合を図った野心作、と評価したい。
2015年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
満願がとても面白かったので、他も読んでみたいと思い手に取りました。同じ人?と思うほど、登場人物のキャラや描く世界観が違っていて意外でした。でも、ミステリーとして、先が気になるしオチも楽しめました。作家さんには色んな顔があるんだなぁ。
2016年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
凄まじい面白さ。米澤先生の筆はハードボイルドと親和性が高い。久々に時を忘れる読書をした
2016年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この物語のタイトルをこれにしたことに、作者のスタンスというか自分の作品への距離感が出ていると思います。シニカルな視点。読んで損なし。
あるキャラクターの扱いが個人的には残念だったので星4つにしました。充分おすすめできます。
あるキャラクターの扱いが個人的には残念だったので星4つにしました。充分おすすめできます。
2010年2月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
銀行員を辞めた主人公、犬探し専門の探偵を開業したが、人捜しを請け負う事になる。
しかも、すぐに一人の社員も出来たが、それぞれが別の依頼を調査しているのに、繋がりが見え隠れする。
この繋がりに当初は両人が気付かなくて、やきもきとさせられるが、それもプロットの一部なのだろう。
途中から、サイバーストーカーの実態が浮かび上がってきて、物語の輪郭が明らかになってくる。
この物語の本領は、ここから終盤までの間の緊迫感と、予想を覆す結末だ。
否、結末が得られた後にも、強烈な緊迫感の尾を引く。
この結末は、本当に怖い。
爽快感とは程遠い結末だが、巻末の解説によると、続編の出版も計画されているらしい。
この作品なら、しばらくシリーズ化されても面白いと思う。
主人公は早く、犬を手に入れた方が良さそうだ。
しかも、すぐに一人の社員も出来たが、それぞれが別の依頼を調査しているのに、繋がりが見え隠れする。
この繋がりに当初は両人が気付かなくて、やきもきとさせられるが、それもプロットの一部なのだろう。
途中から、サイバーストーカーの実態が浮かび上がってきて、物語の輪郭が明らかになってくる。
この物語の本領は、ここから終盤までの間の緊迫感と、予想を覆す結末だ。
否、結末が得られた後にも、強烈な緊迫感の尾を引く。
この結末は、本当に怖い。
爽快感とは程遠い結末だが、巻末の解説によると、続編の出版も計画されているらしい。
この作品なら、しばらくシリーズ化されても面白いと思う。
主人公は早く、犬を手に入れた方が良さそうだ。