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チョムスキーが語る戦争のからくり: ヒロシマからドローン兵器の時代まで 単行本 – 2015/6/17
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鉄壁な情報操作により西側諸国がいかに自らのテロリズムを巧妙なものとしてきたか。「テロとの戦い」を標榜する西洋の欺瞞を暴く。
- 本の長さ228ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2015/6/17
- 寸法13 x 1.8 x 18.9 cm
- ISBN-104582703291
- ISBN-13978-4582703290
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対象商品: チョムスキーが語る戦争のからくり: ヒロシマからドローン兵器の時代まで
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2015/6/17)
- 発売日 : 2015/6/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 228ページ
- ISBN-10 : 4582703291
- ISBN-13 : 978-4582703290
- 寸法 : 13 x 1.8 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 125,373位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,073位哲学・思想 (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年7月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
対談形式なので読みやすくなっています。しかし世界の良識チョムスキーの本には、いつもながら考えさせられる部分が多く入っています。一人でも多くの日本人が読まれることを祈っています。
2015年12月13日に日本でレビュー済み
著者はアメリカの知識人で言語学者のノーム・チョムスキー氏と、ロシア出身の映像作家アンドレ・ヴルチェック氏です。
本書は両者の対談を通して、欧米を中心とした西側諸国がそれ以外の国々を踏みにじりながら今に至っていること、この傾向が将来にも継続する危険性を啓蒙したものです。
元々ドキュメンタリー映像として企画されたもので、撮影は日本人の有志も協力し、それを文字起こししたものです。
二人の対話は植民地時代を振り返る所から始まりました。
当時は暴力による「判りやすい」搾取で、たびたび現地住民の反乱を被り失敗することがありました。
しかし支配の技術は徐々に洗練され、アメリカのコマーシャル技術とナチスの宣伝手法の結合でプロパガンダ技術として完成に至りました。
プロパガンダは巧妙で、支配されている人々が支配者に対して感謝し、むしろ積極的に同化を目指すというグロテスクな効果をもたらし、虐げられた人々の不満や氾濫の矛先を巧妙に逸らすことに成功しました。
現地の人々の不満は真の敵である多国籍企業や銀行家ではなく、隣にいる年金をもらっている元公務員や3K仕事を引き受けて多忙な移民に向けられました。
そして西側諸国がこれまで踏みにじってきたアフリカや南米での虐殺は過小に報道され、一方で彼らが敵対するロシア、中国、キューバなどの国々は「自由の敵」などのレッテルを貼られ、失敗は過剰に報道され、善政は無視あるいは過小に評価されてきました。
また西側諸国や大国とその他の国は国際社会では著しく不平等で、これに軍事力と経済力の差が途方もない格差を生じさせています。
国際刑事裁判所で有罪になるのはアフリカ勢が圧倒的、他はアメリカの敵とされる国ばかりで、イラクを侵略したアメリカが裁かれることはなく、裁判の特約としてアメリカ人の免責が銘記されるなど特権的な立場にあります。
こうした事実を様々な資料を紐解き、地域ごとに丁寧に論じられていました。
その血の涙が滲むような搾取の歴史は、現地の人々を「非人間」として扱った残酷な行為だったこと、この恥ずべき歴史を自国の人々が確信的に黙殺していることは印象に残りました。
日本に関する記述は限定的でしたが、戦後の占領政策でマッカーサーが理想的な民主主義国家を作ろうとして更迭されたこと、その後は戦犯を協力者にしてマスコミや政財界を支配し、抑圧的な体制構築に舵を切ったことなどが述べられていました。
日本はかつて踏みにじられ、現在は西側に属する国という被害者と加害者の両方を経験していることから、複雑な思いで読み進めることとなりました。
本書を通して今の環境が様々な情報操作の網の中にある、不自由で危険な状況にあることを再確認しました。
興味深い内容でしたが、後半で踏み込んだ議論を行なおうとするヴルチェック氏に対して楽観論に固執するチョムスキー氏の意見が中々咬み合わず、読んでいてもどかしさを感じました。
それでも外国語であることを意識させない自然な翻訳で、読み応えがありました。
本書は両者の対談を通して、欧米を中心とした西側諸国がそれ以外の国々を踏みにじりながら今に至っていること、この傾向が将来にも継続する危険性を啓蒙したものです。
元々ドキュメンタリー映像として企画されたもので、撮影は日本人の有志も協力し、それを文字起こししたものです。
二人の対話は植民地時代を振り返る所から始まりました。
当時は暴力による「判りやすい」搾取で、たびたび現地住民の反乱を被り失敗することがありました。
しかし支配の技術は徐々に洗練され、アメリカのコマーシャル技術とナチスの宣伝手法の結合でプロパガンダ技術として完成に至りました。
プロパガンダは巧妙で、支配されている人々が支配者に対して感謝し、むしろ積極的に同化を目指すというグロテスクな効果をもたらし、虐げられた人々の不満や氾濫の矛先を巧妙に逸らすことに成功しました。
現地の人々の不満は真の敵である多国籍企業や銀行家ではなく、隣にいる年金をもらっている元公務員や3K仕事を引き受けて多忙な移民に向けられました。
そして西側諸国がこれまで踏みにじってきたアフリカや南米での虐殺は過小に報道され、一方で彼らが敵対するロシア、中国、キューバなどの国々は「自由の敵」などのレッテルを貼られ、失敗は過剰に報道され、善政は無視あるいは過小に評価されてきました。
また西側諸国や大国とその他の国は国際社会では著しく不平等で、これに軍事力と経済力の差が途方もない格差を生じさせています。
国際刑事裁判所で有罪になるのはアフリカ勢が圧倒的、他はアメリカの敵とされる国ばかりで、イラクを侵略したアメリカが裁かれることはなく、裁判の特約としてアメリカ人の免責が銘記されるなど特権的な立場にあります。
こうした事実を様々な資料を紐解き、地域ごとに丁寧に論じられていました。
その血の涙が滲むような搾取の歴史は、現地の人々を「非人間」として扱った残酷な行為だったこと、この恥ずべき歴史を自国の人々が確信的に黙殺していることは印象に残りました。
日本に関する記述は限定的でしたが、戦後の占領政策でマッカーサーが理想的な民主主義国家を作ろうとして更迭されたこと、その後は戦犯を協力者にしてマスコミや政財界を支配し、抑圧的な体制構築に舵を切ったことなどが述べられていました。
日本はかつて踏みにじられ、現在は西側に属する国という被害者と加害者の両方を経験していることから、複雑な思いで読み進めることとなりました。
本書を通して今の環境が様々な情報操作の網の中にある、不自由で危険な状況にあることを再確認しました。
興味深い内容でしたが、後半で踏み込んだ議論を行なおうとするヴルチェック氏に対して楽観論に固執するチョムスキー氏の意見が中々咬み合わず、読んでいてもどかしさを感じました。
それでも外国語であることを意識させない自然な翻訳で、読み応えがありました。
2016年8月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんにちは、古舘健です。
戦後、五〇〇〇万人以上が西側諸国の植民地主義の結果、亡くなっているという本書の主張を聞いて、どれぐらいの方が信じられるでしょうか。
歴史的な背景、地理的な知識が明らかに不足していて、わたしには判断ができませんでした。ただ衝撃的でした。極端な理論だとすら思えました。実際に現地に行かなければ、流れてくる情報を信じるしかありません。
そう考えると、普段、何気なく流れてくるテレビやネットのニュース。日々、同じトピックを繰り返す新聞。そこにあまり疑問を抱かずにいました。繰り返されることは真実になります。メディアの影響を受けているかもしれません。
例えば、好き嫌いはどうでしょう。
アメリカ、ヨーロッパ、インドに抱く気持ちと、中国、ロシア、北朝鮮、韓国に抱く気持ちはどうでしょう。まったく同じではないはずです。わたしたちはメディアに大きな影響を受けているということです。
5年後、メディアは稼げるか――Monetize or Die? によ 5年後、メディアは稼げるか――Monetize or Die? ると、ネットメディアでは感情が重視されます。ネットメディアはどのように感情に影響を与えているのでしょうか。
「N・C 巧妙で複雑なプロパガンダ・システムを構築するのに、長いあいだ集中的で非常に込み入った活動が続けられてきた。アメリカ合衆国では広告によって人々を洗脳することが主で、市場操作や広告に莫大な資金が投入されて消費社会を支える。(中略)だから外国向けのプロパガンダとなると、そのテクニックはすべて試験済みなのです。
このことに大きく影響された人物の一人がゲッベルス〔ナチスの宣伝相〕ですね。彼自身書いていますが、ナチス・ドイツのプロパガンダのモデルはアメリカの商品広告にあり、じつに洗練されている。(P72-73)」
ナチス・ドイツはアメリカの広告を研究し利用していたそうです。日常にある科学技術が戦争の兵器や宣伝として利用されていました。
例えば、先日読んだ ロケット・ササキ:ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正 で七三一部隊が出てきました。
ジョブス氏や孫氏にも影響を与えた佐々木氏は、ある国家プロジェクトに研究者として関わっていました。電波で動物を殺すという化学兵器の国家プロジェクトの研究者でした。戦争が終わったため、捕虜に向けた人体実験に関わることを免れることができたそうです。今、その電波は電子レンジとして活用されているそうです。
本書は、ノーム・チョムスキー氏とアンドレ・ヴルチェック氏の対談です。
ノーム・チョムスキー氏はマサチューセッツ工科不大学のインスティチュート・プロフェッサー、名誉教授。歴史上最も引用件数の多い著者の一人で、影響力をもつ言語学者です。政治活動家としても知られています。実際の現場を知るアンドレ・ヴルチェック氏は世界の紛争地を飛びまわるジャーナリストです。
もし、チョムスキー氏やヴルチェック氏が言うように、今の生活を維持するためや自国の利益を優先するために、周辺に苦しむ人をつくり出しているとしたら、その事実は知っておかなければなりませんね。[[ASIN:4434212818 資本主義の終焉、その先の世界(詩想社新書)]によると、資本主義の経済を維持するためには周辺(フロンティア)が必要で、すでに世界から周辺はなくなっているということです。メディアや政府が作り出す単純な二元論に疑問を感じている方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。
以下はメモのために抜粋します。
---------------------------------------------
P21
「アンドレ・ヴルチェック(以下、A・V) 第二次世界大戦後の世界で、五〇〇〇万から五五〇〇万にとも言われる数の人々が西側諸国の植民地主義や新植民地主義の結果、亡くなっています。この比較的短い期間に、人類史上、最大とも言える虐殺がおこなわれてきました。その多くは自由とか民主主義といった崇高なスローガンを掲げておこなわれている。」
P22
「ノーム・チョムスキー(以下、N・C) 現在、アメリカ合衆国の領土となっている土地にはたぶん一〇〇〇万人くらいのアメリカ先住民が暮らしていたのですが、一九〇〇年の人口調査では、二〇万人しかいなくなってしまった。(中略)
『ランセット』という医学雑誌によれば、ほとんどお金をかけなくてもできる初歩的医療が欠如しているために、毎年六〇〇万の子どもたちがなくなっている。こうした死者数に私たちはもう慣れてしまった。アフリカ南部だけでも栄養失調と容易に治療できる程度の病気のせいで毎年八〇〇〇人の子どもが命を落としている。この数はルワンダでの虐殺に匹敵するレヴェルですが、毎日ですよ。病気だからたやすく根絶することができるというのに。」
P36
「N・C 植民地とされた場所の人たちがしばしば自ら被った抑圧を受け入れたり名誉に思ったりするのは興味を引く事実ですね。インドのコルカタでヴィクトリア記念博物館に行ったら、最初に出会うにはロバート・クライヴ郷というインドを破壊した人物の大きな同窓です。」
P77
「A・V インターネットが新聞の一面にある公式の右寄りの見方を強化してきた、というものです。つまり、たとえばヤフーのサイトを開くと、多くの人は何を調べたいかわかってはいないわけですが、そこにはあらゆる情報が載っているのでかなりの決意が必要……。」
P105
「A・V インドはしばしば計り知れない可能性をもった国として描かれますが、人々は多くの点でいまだに中世のような暮らしをしていますね。(中略)実際そこにあるのは封建主義と資本主義の恐るべき混合だ。(中略)インドの宗教やカースト制度、部族主義、悲惨な生活状況などすべてが『失敗した国家』を指し示しているのですが、西側諸国ではまずそういうことには言及されない。」
P143
「N・Cアメリカ合衆国がイスラーム過激派に敵対しているという発想は馬鹿げている。世界でもっとも極端なイスラーム原理主義の国はサウジアラビアで、それがアメリカのお気に入りだから。イギリスもイスラーム過激派を支援することでは一貫している。理由は世俗的なナショナリズムに反対するため。アメリカ合衆国がイスラエルとのあいだに現在のような緊密な関係ができたのは、一九六七年で、それはイスラエルが世俗的ナショナリズムを打ち砕いて、イスラーム過激派を守ることに多大な貢献をしたからです。」
P146
「N・C たとえば、いちばん重要な国であるエジプトでは、八割かそれ以上の人々がアメリカ合衆国とイスラエルを最大の脅威と見なしている。(中略)アラブ世界全体でもだいたい似たような結果です。
民主主義が機能すれば、こうした一般大衆の意見が国の政策に影響を及ぼすようになる。(中略)西側諸国が大事にする国々は石油のある独裁政権であり、そこではほとんど何も変わっていない。」
P152
「N・C サイバー攻撃も戦争だし、経済制裁は封鎖と同じだからこれも戦争行為になる。それをおこなっているのはアメリカとヨーロッパで、世界全体ではない。」
P162
「A・V イスラエルはパレスティナ人たちを抑圧し、土地を占領している。中東での西側諸国の出先機関としての役割を果たしているのですが、イスラエル人口の大半もはや政治には興味がないらしい。テルアヴィヴとかハイファといった都会はまことに裕福な地域で生活水準も高く、そこにいると紛争地などとはとても思えない。(中略)イスラエル国内にはもはや反対勢力はそれほどないように思えます。」
P166
「N・C アフリカがもっとも破壊された場所なのは、資源が豊富だから。第二次世界大戦後、アメリカ合衆国が圧倒的な権力を獲得すると、その政策立案者たちは世界システムをどのように組織するか精巧な計画を立てた。」
P188
「N・C アラブの春も憂慮事項です。もしアラブの春が実際に地域の民主主義を機能させる方向に向かうとしたら、アメリカ合衆国とその同盟諸国はきわめて深刻な問題に直面する。アラブ世界の世論が米国とその同盟諸国に反対していることは明らかで、だからこそこの地域の民主主義を制限しようと大きな力が注がれてきた。」
P190
「N・C 米国が巨大な軍事体制を維持しなくてはならないのは、もう存在しないソ連のためではなく第三世界勢力が『精巧な技術』を持ち始めたからだ、と。」
P201
「A・V それは選挙についてで、アメリカ合衆国でもヨーロッパでも有権者がいかに呑気かということ。(中略)どこでも皆、自分たちの政治・社会体制に全く幻滅しているように見える。(中略)選挙になると主流の党、つまり右翼の候補に票を入れるか、あるいはフランスで定期的に起きるように極右を選ぶ。(中略)実際には自分たちを罰しているわけで、とくに結果として世界のほかの場所を罰することになる。(中略)西側諸国の高い生活水準を支えるように強制されているのだから。」
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
戦後、五〇〇〇万人以上が西側諸国の植民地主義の結果、亡くなっているという本書の主張を聞いて、どれぐらいの方が信じられるでしょうか。
歴史的な背景、地理的な知識が明らかに不足していて、わたしには判断ができませんでした。ただ衝撃的でした。極端な理論だとすら思えました。実際に現地に行かなければ、流れてくる情報を信じるしかありません。
そう考えると、普段、何気なく流れてくるテレビやネットのニュース。日々、同じトピックを繰り返す新聞。そこにあまり疑問を抱かずにいました。繰り返されることは真実になります。メディアの影響を受けているかもしれません。
例えば、好き嫌いはどうでしょう。
アメリカ、ヨーロッパ、インドに抱く気持ちと、中国、ロシア、北朝鮮、韓国に抱く気持ちはどうでしょう。まったく同じではないはずです。わたしたちはメディアに大きな影響を受けているということです。
5年後、メディアは稼げるか――Monetize or Die? によ 5年後、メディアは稼げるか――Monetize or Die? ると、ネットメディアでは感情が重視されます。ネットメディアはどのように感情に影響を与えているのでしょうか。
「N・C 巧妙で複雑なプロパガンダ・システムを構築するのに、長いあいだ集中的で非常に込み入った活動が続けられてきた。アメリカ合衆国では広告によって人々を洗脳することが主で、市場操作や広告に莫大な資金が投入されて消費社会を支える。(中略)だから外国向けのプロパガンダとなると、そのテクニックはすべて試験済みなのです。
このことに大きく影響された人物の一人がゲッベルス〔ナチスの宣伝相〕ですね。彼自身書いていますが、ナチス・ドイツのプロパガンダのモデルはアメリカの商品広告にあり、じつに洗練されている。(P72-73)」
ナチス・ドイツはアメリカの広告を研究し利用していたそうです。日常にある科学技術が戦争の兵器や宣伝として利用されていました。
例えば、先日読んだ ロケット・ササキ:ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正 で七三一部隊が出てきました。
ジョブス氏や孫氏にも影響を与えた佐々木氏は、ある国家プロジェクトに研究者として関わっていました。電波で動物を殺すという化学兵器の国家プロジェクトの研究者でした。戦争が終わったため、捕虜に向けた人体実験に関わることを免れることができたそうです。今、その電波は電子レンジとして活用されているそうです。
本書は、ノーム・チョムスキー氏とアンドレ・ヴルチェック氏の対談です。
ノーム・チョムスキー氏はマサチューセッツ工科不大学のインスティチュート・プロフェッサー、名誉教授。歴史上最も引用件数の多い著者の一人で、影響力をもつ言語学者です。政治活動家としても知られています。実際の現場を知るアンドレ・ヴルチェック氏は世界の紛争地を飛びまわるジャーナリストです。
もし、チョムスキー氏やヴルチェック氏が言うように、今の生活を維持するためや自国の利益を優先するために、周辺に苦しむ人をつくり出しているとしたら、その事実は知っておかなければなりませんね。[[ASIN:4434212818 資本主義の終焉、その先の世界(詩想社新書)]によると、資本主義の経済を維持するためには周辺(フロンティア)が必要で、すでに世界から周辺はなくなっているということです。メディアや政府が作り出す単純な二元論に疑問を感じている方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。
以下はメモのために抜粋します。
---------------------------------------------
P21
「アンドレ・ヴルチェック(以下、A・V) 第二次世界大戦後の世界で、五〇〇〇万から五五〇〇万にとも言われる数の人々が西側諸国の植民地主義や新植民地主義の結果、亡くなっています。この比較的短い期間に、人類史上、最大とも言える虐殺がおこなわれてきました。その多くは自由とか民主主義といった崇高なスローガンを掲げておこなわれている。」
P22
「ノーム・チョムスキー(以下、N・C) 現在、アメリカ合衆国の領土となっている土地にはたぶん一〇〇〇万人くらいのアメリカ先住民が暮らしていたのですが、一九〇〇年の人口調査では、二〇万人しかいなくなってしまった。(中略)
『ランセット』という医学雑誌によれば、ほとんどお金をかけなくてもできる初歩的医療が欠如しているために、毎年六〇〇万の子どもたちがなくなっている。こうした死者数に私たちはもう慣れてしまった。アフリカ南部だけでも栄養失調と容易に治療できる程度の病気のせいで毎年八〇〇〇人の子どもが命を落としている。この数はルワンダでの虐殺に匹敵するレヴェルですが、毎日ですよ。病気だからたやすく根絶することができるというのに。」
P36
「N・C 植民地とされた場所の人たちがしばしば自ら被った抑圧を受け入れたり名誉に思ったりするのは興味を引く事実ですね。インドのコルカタでヴィクトリア記念博物館に行ったら、最初に出会うにはロバート・クライヴ郷というインドを破壊した人物の大きな同窓です。」
P77
「A・V インターネットが新聞の一面にある公式の右寄りの見方を強化してきた、というものです。つまり、たとえばヤフーのサイトを開くと、多くの人は何を調べたいかわかってはいないわけですが、そこにはあらゆる情報が載っているのでかなりの決意が必要……。」
P105
「A・V インドはしばしば計り知れない可能性をもった国として描かれますが、人々は多くの点でいまだに中世のような暮らしをしていますね。(中略)実際そこにあるのは封建主義と資本主義の恐るべき混合だ。(中略)インドの宗教やカースト制度、部族主義、悲惨な生活状況などすべてが『失敗した国家』を指し示しているのですが、西側諸国ではまずそういうことには言及されない。」
P143
「N・Cアメリカ合衆国がイスラーム過激派に敵対しているという発想は馬鹿げている。世界でもっとも極端なイスラーム原理主義の国はサウジアラビアで、それがアメリカのお気に入りだから。イギリスもイスラーム過激派を支援することでは一貫している。理由は世俗的なナショナリズムに反対するため。アメリカ合衆国がイスラエルとのあいだに現在のような緊密な関係ができたのは、一九六七年で、それはイスラエルが世俗的ナショナリズムを打ち砕いて、イスラーム過激派を守ることに多大な貢献をしたからです。」
P146
「N・C たとえば、いちばん重要な国であるエジプトでは、八割かそれ以上の人々がアメリカ合衆国とイスラエルを最大の脅威と見なしている。(中略)アラブ世界全体でもだいたい似たような結果です。
民主主義が機能すれば、こうした一般大衆の意見が国の政策に影響を及ぼすようになる。(中略)西側諸国が大事にする国々は石油のある独裁政権であり、そこではほとんど何も変わっていない。」
P152
「N・C サイバー攻撃も戦争だし、経済制裁は封鎖と同じだからこれも戦争行為になる。それをおこなっているのはアメリカとヨーロッパで、世界全体ではない。」
P162
「A・V イスラエルはパレスティナ人たちを抑圧し、土地を占領している。中東での西側諸国の出先機関としての役割を果たしているのですが、イスラエル人口の大半もはや政治には興味がないらしい。テルアヴィヴとかハイファといった都会はまことに裕福な地域で生活水準も高く、そこにいると紛争地などとはとても思えない。(中略)イスラエル国内にはもはや反対勢力はそれほどないように思えます。」
P166
「N・C アフリカがもっとも破壊された場所なのは、資源が豊富だから。第二次世界大戦後、アメリカ合衆国が圧倒的な権力を獲得すると、その政策立案者たちは世界システムをどのように組織するか精巧な計画を立てた。」
P188
「N・C アラブの春も憂慮事項です。もしアラブの春が実際に地域の民主主義を機能させる方向に向かうとしたら、アメリカ合衆国とその同盟諸国はきわめて深刻な問題に直面する。アラブ世界の世論が米国とその同盟諸国に反対していることは明らかで、だからこそこの地域の民主主義を制限しようと大きな力が注がれてきた。」
P190
「N・C 米国が巨大な軍事体制を維持しなくてはならないのは、もう存在しないソ連のためではなく第三世界勢力が『精巧な技術』を持ち始めたからだ、と。」
P201
「A・V それは選挙についてで、アメリカ合衆国でもヨーロッパでも有権者がいかに呑気かということ。(中略)どこでも皆、自分たちの政治・社会体制に全く幻滅しているように見える。(中略)選挙になると主流の党、つまり右翼の候補に票を入れるか、あるいはフランスで定期的に起きるように極右を選ぶ。(中略)実際には自分たちを罰しているわけで、とくに結果として世界のほかの場所を罰することになる。(中略)西側諸国の高い生活水準を支えるように強制されているのだから。」
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
2018年1月22日に日本でレビュー済み
本書は、西側諸国による情報操作という目くらましのカーテンを開けて、世界のありのままの現実を見せてくれる。本書を読んで、霧が晴れたようにくっきりと世界の情勢が見えてくる。本書で初めて知ったことは数限りないが、評者が愕然とした主なものを以下に挙げてみたい。
・第二次世界大戦後、西側諸国の仕掛けた戦争によって約五千五百万人が直接亡くなっており、加えて間接的に何百万人もが間接的に窮状の中で命を落とした。
・西側諸国は世界中の市民に「不都合な真実」を知られないためあらゆる手を尽くしている。この巧妙で複雑なプロパガンダ・システムを構築するのに、長いあいだ集中的で非常に込み入った活動が続けられている。
・西側諸国の市民は、海外での「加害行為」について情けないほど「無知」で「無関心」で「偏見」を持っている。
・西側諸国の市民は、未だに自分たちが特別で選ばれた民だと信じていて、その認識は妄想に近い。
・国際刑事裁判所で有罪になるのは圧倒的に(西側諸国が気に入らない)アフリカ人が多く、あとはミロシェビッチのような西側諸国の敵とみなされた人だけ。→ミロシェビッチは収監中獄死。死の10年後、2017年無罪判決!
・米国は、国際司法裁判所に加入した時、どんな国際条約によっても(国連憲章にも米州機構憲章ジュネーブ条約にも)裁かれないという留保条件付きで加盟した。米国は国際問題では決して裁かれない。国際司法裁判所もそれを認めている。→世界最強の軍事力を持つ国は、軍事力にまかせて何でもできるというお墨付き!
・米国には、米国市民がハーグの国際司法裁判所に連行された場合は、ハーグを武力攻撃できるとする法律、別名「オランダ侵略法」というとんでもない法律がある。→俺の言うことに口を出してみろ、ただでは置かないぞ!
・枝葉だが、分かりやすい偏向報道例として印中がある。西側諸国は、共産中国で2、3千万人が餓死したことを執念深く取り上げる。民主主義で資本主義のインドでは戦後、共産中国のそれを一億人上回る国民が餓死した。これはほとんど報道されない。西側諸国は今でも反中国報道を盛んに報道するが、インドの悲惨さはほとんど報道しない。
勿論、西側諸国にも冷静に見ている人はいる。アメリカ人のおよそ三分の一程度は「3.11陰謀論」を信じてもいいのではないかと考えているし、「9.11究明運動」は世界中に広がった。
メディアの報道に腑に落ちないものを感じている人に是非一読を勧めたい。
・第二次世界大戦後、西側諸国の仕掛けた戦争によって約五千五百万人が直接亡くなっており、加えて間接的に何百万人もが間接的に窮状の中で命を落とした。
・西側諸国は世界中の市民に「不都合な真実」を知られないためあらゆる手を尽くしている。この巧妙で複雑なプロパガンダ・システムを構築するのに、長いあいだ集中的で非常に込み入った活動が続けられている。
・西側諸国の市民は、海外での「加害行為」について情けないほど「無知」で「無関心」で「偏見」を持っている。
・西側諸国の市民は、未だに自分たちが特別で選ばれた民だと信じていて、その認識は妄想に近い。
・国際刑事裁判所で有罪になるのは圧倒的に(西側諸国が気に入らない)アフリカ人が多く、あとはミロシェビッチのような西側諸国の敵とみなされた人だけ。→ミロシェビッチは収監中獄死。死の10年後、2017年無罪判決!
・米国は、国際司法裁判所に加入した時、どんな国際条約によっても(国連憲章にも米州機構憲章ジュネーブ条約にも)裁かれないという留保条件付きで加盟した。米国は国際問題では決して裁かれない。国際司法裁判所もそれを認めている。→世界最強の軍事力を持つ国は、軍事力にまかせて何でもできるというお墨付き!
・米国には、米国市民がハーグの国際司法裁判所に連行された場合は、ハーグを武力攻撃できるとする法律、別名「オランダ侵略法」というとんでもない法律がある。→俺の言うことに口を出してみろ、ただでは置かないぞ!
・枝葉だが、分かりやすい偏向報道例として印中がある。西側諸国は、共産中国で2、3千万人が餓死したことを執念深く取り上げる。民主主義で資本主義のインドでは戦後、共産中国のそれを一億人上回る国民が餓死した。これはほとんど報道されない。西側諸国は今でも反中国報道を盛んに報道するが、インドの悲惨さはほとんど報道しない。
勿論、西側諸国にも冷静に見ている人はいる。アメリカ人のおよそ三分の一程度は「3.11陰謀論」を信じてもいいのではないかと考えているし、「9.11究明運動」は世界中に広がった。
メディアの報道に腑に落ちないものを感じている人に是非一読を勧めたい。