お届け先を選択
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

文明の文法1 単行本 – 1995/8/11

4.3 5つ星のうち4.3 5個の評価

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

文明の成立とその変遷を考究する事こそ、歴史のテーマである。アナール派の泰斗ブローデルが全世界の歴史=文明を、ダイナミックかつブリリアントに説く。リセの最終学年で学ぶ学生を対象にした講義。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (1995/8/11)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1995/8/11
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 346ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4622034948
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622034940
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 5個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
フェルナン・ブローデル
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
5つのうち4.3つ
5グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2014年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
怪人ブローデルがものした教科書。

フランスの超エリート高校生 (リセ) むけ。

ブローデルとは、「この人、ひとりだけモノリスに触れたんでしょ? 22世紀から来たんじゃないの? 本当は宇宙人なんだよね?」
というレベルで時代からつきぬけていた偉大な歴史学者。

偉大すぎていまだにきちんと理解されきっていない。

たぶん人類がブローデルを消化しきって血肉とするには、もう少し時間がかかる。

そんな彼の書いた教科書は、日本の学校教育で使われる歴史の教科書とは、まったく似ていない。

まず最初っからブローデルの個人的な史観がだだもれ。

 (かれは為政者などの個人の業績に一切の関心を払わない。政治や戦争を塵芥のような些事としてほとんど無視する)

歴史を 「叙述する」 さいの単位は「文明」であると宣言し、「文明」について叙述を進める。

堂々とやられるとなんでもないことのようだが、実はこの歴史観は神がかっているうえに、歴史の叙述としてはかなり難しい。

 (たとえば、自分の子供に 「歴史って何?」 と質問された状況を思い浮かべるといい。あなたはなんと答えるだろうか)

ここでは細かく言及できないが、歴史を勉強すればするほど、ブローデルがいかに凄いかがわかる。

地理、経済、宗教、民族、交易などを中心に叙述していく。政治史は主軸とはならない。

さらに偉大な点は、将来の国をしょってたつエリート高校生に読ませることが前提であるために、
現代社会の抱える課題がつねに中心問題として扱われている、という点。

ただの歴史叙述でなく、また事実の暗記でもなく、焦点はつねに現代にある。

そもそも、たった一人の人間に教科書を書かせるなんて、フランスの教育会はいったいどうなっていたのか、
その英断がすさまじい。えらい。

一巻は非ヨーロッパ世界。
  '1、イスラム文明 '2、暗黒大陸 (アフリカのこと) '3、極東(中国、インド、東南アジア、朝鮮、日本)

二巻は西欧文明。
  '1、ヨーロッパ ' 2、アメリカ ' 3、もうひとつのヨーロッパ (ロシアのこと)

本書は1987年に書かれたものなので、情報としては少し古い。とくに現代史の問題意識が21世紀のわれわれと解離している。
しかしそんなことはマイナスにならない。
ブローデルの眼は普遍を眺めているので、たかだか二、三十年ていどの時間の経過ではまったく古びない。

記述は西欧文明にばかりウェイトが置かれすぎな感があるが、しかしブローデルはフランス人で専門もヨーロッパ史なので、
そこは許してあげたい。

偉大な歴史書とは歴史的な事実が書いてある本でなく、偉大な史観が 「示されて」 いる本だったりする。

ブローデルの示す史観はほかの誰とも似ていないが、しかし、一度それに触れてしまうと、いったいなぜ、
ほかの人間がブローデルと同じように世界を眺めないのか、そっちのほうが不可解になるという、
なんだか奇妙な体験をわれわれにプレゼントしてくれる。
25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年5月23日に日本でレビュー済み
「歴史教育」とは、「現代の経済問題や社会問題、世界の大きな文化衝突や文明の複数性について手ほどき」するものであるべき、と考えたブローデルが、フランスのリセに学ぶ学生のための世界史教科書を想定して作った本。

冒頭で「文明」とは長期に持続する構造であり、「空間」、「社会」、「経済」、「集合心性」の4つの側面を持つと定義し、その定義に沿って、イスラム、アフリカ、極東(中国・インド・イスラム)の各文明について叙述する。

政治史中心で、事件の連続を暗記するにすぎないものになりがちな日本の歴史教育。確かにたくさんの事を習い、覚えてきたが、結局何なのだろう??っていうことは多くの人が感じるはず。

そこで、「地理、人口、経済、社会、心理、あらゆる隣接諸科学のいずれをもないがしろにしない歴史学」を提唱したブローデルの筆は冴え、本書であらゆる角度から世界史上に生起した出来事の意味づけを行う。そして、その意味の織目は決して過去の産物ではない。歴史とは過去から現在へ流れる以上、現代世界を理解する手掛かりともなる。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
良かったです。