民事訴訟法の基本書というと,伊藤眞教授の
民事訴訟法 第3版3訂版
,高橋宏志教授の
重点講義 民事訴訟法〈上〉
,
重点講義 民事訴訟法〈下〉
あたりを思い浮かべる人も多いと思う。もちろん,これらの著書は有名な東大の学者が書いた定評ある基本書であり,買って間違いのない本である。一人の学者の視点から理解された特定の民事訴訟法体系を学ぶには良い。
他方で,本書は複数の学者により書かれた共著の基本書であり,上記の本にない良さがある。
1.共著であるため,学説の紹介が中立的・客観的になされている。最終的に採用される学説も概ね通説的である。
2.民事訴訟法の条文に即した制度説明が詳しい。受験対策用の択一六法など買わなくても本書を十分辞書代わりに使用できる。
3.記述の量も多すぎず,少なすぎずでちょうどいい。
民事訴訟法は学説の迷路に迷い込みやすく,基本書選びが難しい科目であるが,最初の一冊としては本書がオススメする。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
新民事訴訟法講義 第2版補訂2版 (有斐閣大学双書) 単行本 – 2008/5/16
民事訴訟の制度と理論を,高い水準を維持しつつ,具体的設例を用いることにより平易・明快にまとめた,定評ある基本書の最新版。平成19年の改正に対応し,最新の重要判例を収録した。
- ISBN-104641093784
- ISBN-13978-4641093782
- 出版社有斐閣
- 発売日2008/5/16
- 言語日本語
- 本の長さ720ページ
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 有斐閣 (2008/5/16)
- 発売日 : 2008/5/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 720ページ
- ISBN-10 : 4641093784
- ISBN-13 : 978-4641093782
- Amazon 売れ筋ランキング: - 889,891位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中4.8つ
5つのうち4.8つ
4グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年9月10日に日本でレビュー済み
本書(第2版補訂2版)の刊行は2011年2月であり、新版が2018年2月に出ているところ、右新版はすこぶる評価が悪いようである。私は、新堂『
新民事訴訟法 第5版
』が縦書で我慢して使用していたところ、事項記載の過不足感など不満はあったが値段が高かったのでそれなりに辞書的には使った。ただ伊藤『
民事訴訟法 第6版
』からすると、新堂版も本書本版も(個人的に)分が悪いのは事実だが、本書(前記)新版のレビューに見えるほど悪いとは思わない。右新版を読んでいないので深く立ち入って論評できないが、主要著者が同じことからすれば、しっかり読み込めば講学・試験にも耐える筈である。
因みに僅かながら、本書には前記伊藤氏(第3章:判決効Ⅲ)、2冊本『重点講義』の高橋氏(第3章:判決効Ⅰ+Ⅱ)も執筆者に加わっている(v頁参照)。前示新版の低評価レビューの趣旨・本質は概ね推測できるところだが、本書は2~3年前に知人が別書に変えたため捨てるに惜しく、私が頂いて多少試用したが、大略的に私の志向と合わず(書き込みもあったため)前記伊藤版に変えた経緯がある。本書刊行後、2011年8月以降に民訴法は平成23年改正(24年施行:国際裁判管轄など3条枝番条項追加ほか関連条項)、平成29年改正(来年施行予定:民法改正に合わせたもので「時効完成猶予」に係る呼称差替など)がある程度で、本書の意義はそれほど大きく変わってはいない。
本書の特長は、幾つかの単純な仮定事件「モデル・ケース」を設定し、適宜それによる事項解説を展開する点から観るともっぱら講学・試験用と言える。脚注を多用する章・節、判例を多く参照する章・節など読み込めばある程度その相違は窺える。実務的でなく、第3編第3章の争点整理(弁論準備手続など)、同第4章の証拠調べ手続、同第5章の(要件事実論に関わる)証明責任などが物足りない印象を受ける。あくまでも講学・試験用と割りきれば良いのではないか。
因みに僅かながら、本書には前記伊藤氏(第3章:判決効Ⅲ)、2冊本『重点講義』の高橋氏(第3章:判決効Ⅰ+Ⅱ)も執筆者に加わっている(v頁参照)。前示新版の低評価レビューの趣旨・本質は概ね推測できるところだが、本書は2~3年前に知人が別書に変えたため捨てるに惜しく、私が頂いて多少試用したが、大略的に私の志向と合わず(書き込みもあったため)前記伊藤版に変えた経緯がある。本書刊行後、2011年8月以降に民訴法は平成23年改正(24年施行:国際裁判管轄など3条枝番条項追加ほか関連条項)、平成29年改正(来年施行予定:民法改正に合わせたもので「時効完成猶予」に係る呼称差替など)がある程度で、本書の意義はそれほど大きく変わってはいない。
本書の特長は、幾つかの単純な仮定事件「モデル・ケース」を設定し、適宜それによる事項解説を展開する点から観るともっぱら講学・試験用と言える。脚注を多用する章・節、判例を多く参照する章・節など読み込めばある程度その相違は窺える。実務的でなく、第3編第3章の争点整理(弁論準備手続など)、同第4章の証拠調べ手続、同第5章の(要件事実論に関わる)証明責任などが物足りない印象を受ける。あくまでも講学・試験用と割りきれば良いのではないか。