コンサルティング会社Ａ.Ｔ.カーニーのヴァイス・プレジデント山本真司さんの「40歳からの仕事術」を読んで、時には日常とは離れた分野の学問や知見にふれることの大切さをあらためて思い出しました。その本の巻末に紹介されていた一冊が本書です。こんな経緯がなければ、一生「心理学」の本に触れる機会はなかったかもしれません。
難解に書かれているわけではないのですが、本書を読み進めるにはかなりの時間がかかりました。先をある程度想像して速読するようなことができなかったのです。それだけ、今までは接触のなかった語彙・概念に満ちていたのかもしれません。
やっと読み終えてわかったのは、「何がわかっているか」ではなく「いかにわからないことが多いのか」のようです。個人レベルの認知／反応から、集団・社会での認知／反応にいたるまでの鳥瞰図を見せられ、同時に個々のテーマと自らの経験や仕事と結びつけて考える時間もすごすことができました。自らにかかった心理的バイアスに客観的に気づいたことは収穫のひとつでした。
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