有志による共同研究、科研費プロジェクトの成果を一般向けに書き改めた単行本。
前半の8つの章は個別地域の事例が各研究者の独自のスタイルによって描かれており、
地理における地域研究の幅の広さを表す内容となっている。
ただ地域に興味のない人は、深く入り込んだ内容をやや退屈に感じるかもしれない。
後半の4つの章は、地誌の方法論とその意義を述べており、今後地誌を学ぼうとする
若者にとっては有益な情報が詰まっているにちがいない。
「書を読もう。そして旅に出よう。そして地誌を書こう」という西川氏の文で
本書は締めくくられている。
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