サブタイトル「やおい・ボーイズラブ前史」に引かれて読みました。
昨今なにかと物議をかもしているBLですが、どんなふうに出来上がってきたかを解説します。
70年代の「24年組」の作品には、ヘッセとか、足穂なんかが絡んでいるとはよく言われてきましたが、
ここまでまる一冊詳しく、いろいろ説明した本ははじめてだと思います。
「へぇ〜 ヤッパリ」から「ガハハッ!」まで納得と驚きの内容でした。
扱われる話題は、少女マンガ、栗本薫の小説などを中心に、『JUNE』や映画なんかも登場します。
石原郁子さんについてもかなりページが割かれているのですが、女性と戦後、みたいな大筋が読み取れます。
インタビューとしては竹宮恵子、増山法恵、佐川俊彦が入っています。
『JUNE』の佐川インタはかなり珍しいとおもいます。
部厚くて読み通せるか不安でしたが、意外に速く読めました。
読後感は満腹。
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密やかな教育: 〈やおい・ボーイズラブ〉前史 単行本 – 2008/11/8
石田 美紀
(著)
「やおい・ボーイズラブ」というジャンルも、その愛好者を指す「腐女子」という分類もなかった70年代……
少女マンガと小説の場に出現した「女性がつくり楽しむ男性同士の性愛物語」は、旧い教養(三島由紀夫、ヘッセ、稲垣足穂、ヴィスコンティ…)をどん欲に取り入れ、エンターテインメント教養ともいうべき独自の体系へと成長していった。
本書は、この性愛表現が誕生し、80年代に充足してゆくまでの軌跡に光をあてる。
「女こども」とみなされていた女性の創作者たちは、なにを糧とし、いかなる葛藤に直面し、どのように次世代へとリレーしていったのだろうか。
- 本の長さ365ページ
- 言語日本語
- 出版社洛北出版
- 発売日2008/11/8
- ISBN-104903127087
- ISBN-13978-4903127088
商品の説明
出版社からのコメント
「やおい・ボーイズラブ」というジャンルも、その愛好者を指す「腐女子」という分類もなかった70年代......
少女マンガと小説の場に出現した「女性がつくり楽しむ男性同士の性愛物語」は、旧い教養(三島由紀夫、ヘッセ、稲垣足穂、ヴィスコンティ...)をどん欲に取り入れ、エンターテインメント教養ともいうべき独自の体系へと成長していった。
本書は、この性愛表現が誕生し、80年代に充足してゆくまでの軌跡に光をあてる。
「女こども」とみなされていた女性の創作者たちは、なにを糧とし、いかなる葛藤に直面し、どのように次世代へとリレーしていったのだろうか。
著者について
1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了、京都大学博士(人間・環境学)。現在、新潟大学人文学部准教授。専門は映像文化論。
著書として、『入門・現代ハリウッド映画講義』(共著、人文書院、2008年)、『カラヴァッジョ鑑』(共著、人文書院、2001年)ほか。
論文として、「メタ映像としての幽霊表象――中田秀夫監督『女優霊』」『アート・リサーチ』(6号、2006年)、「日本におけるルキーノ・ヴィスコンティ作品受容の独自性とその文化的影響」、『映像学』(75号、2005年)、「ファシスト政権期イタリア映画における「白」の視覚――「白い電話」と白い砂漠」、『美学』(56巻2号、2005年)、「響きと吐息――〈声のBL〉という申し開きのできない快楽について」、『ユリイカ』(12月臨時増刊号、2007年、青土社)、「「ヒューマニズム」と「センチメンタリズム」のすぐそばで――『A.I.』と『アミスタッド』」『ユリイカ』(7月号、2008年、青土社)ほか。
著書として、『入門・現代ハリウッド映画講義』(共著、人文書院、2008年)、『カラヴァッジョ鑑』(共著、人文書院、2001年)ほか。
論文として、「メタ映像としての幽霊表象――中田秀夫監督『女優霊』」『アート・リサーチ』(6号、2006年)、「日本におけるルキーノ・ヴィスコンティ作品受容の独自性とその文化的影響」、『映像学』(75号、2005年)、「ファシスト政権期イタリア映画における「白」の視覚――「白い電話」と白い砂漠」、『美学』(56巻2号、2005年)、「響きと吐息――〈声のBL〉という申し開きのできない快楽について」、『ユリイカ』(12月臨時増刊号、2007年、青土社)、「「ヒューマニズム」と「センチメンタリズム」のすぐそばで――『A.I.』と『アミスタッド』」『ユリイカ』(7月号、2008年、青土社)ほか。
登録情報
- 出版社 : 洛北出版 (2008/11/8)
- 発売日 : 2008/11/8
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 365ページ
- ISBN-10 : 4903127087
- ISBN-13 : 978-4903127088
- Amazon 売れ筋ランキング: - 806,866位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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5 星
「ボーイズラブ」の源は70年代
サブタイトル「やおい・ボーイズラブ前史」に引かれて読みました。昨今なにかと物議をかもしているBLですが、どんなふうに出来上がってきたかを解説します。70年代の「24年組」の作品には、ヘッセとか、足穂なんかが絡んでいるとはよく言われてきましたが、ここまでまる一冊詳しく、いろいろ説明した本ははじめてだと思います。「へぇ〜 ヤッパリ」から「ガハハッ!」まで納得と驚きの内容でした。扱われる話題は、少女マンガ、栗本薫の小説などを中心に、『JUNE』や映画なんかも登場します。石原郁子さんについてもかなりページが割かれているのですが、女性と戦後、みたいな大筋が読み取れます。インタビューとしては竹宮恵子、増山法恵、佐川俊彦が入っています。『JUNE』の佐川インタはかなり珍しいとおもいます。部厚くて読み通せるか不安でしたが、意外に速く読めました。読後感は満腹。
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2008年11月23日に日本でレビュー済み
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サブタイトル「やおい・ボーイズラブ前史」に引かれて読みました。
昨今なにかと物議をかもしているBLですが、どんなふうに出来上がってきたかを解説します。
70年代の「24年組」の作品には、ヘッセとか、足穂なんかが絡んでいるとはよく言われてきましたが、
ここまでまる一冊詳しく、いろいろ説明した本ははじめてだと思います。
「へぇ〜 ヤッパリ」から「ガハハッ!」まで納得と驚きの内容でした。
扱われる話題は、少女マンガ、栗本薫の小説などを中心に、『JUNE』や映画なんかも登場します。
石原郁子さんについてもかなりページが割かれているのですが、女性と戦後、みたいな大筋が読み取れます。
インタビューとしては竹宮恵子、増山法恵、佐川俊彦が入っています。
『JUNE』の佐川インタはかなり珍しいとおもいます。
部厚くて読み通せるか不安でしたが、意外に速く読めました。
読後感は満腹。
昨今なにかと物議をかもしているBLですが、どんなふうに出来上がってきたかを解説します。
70年代の「24年組」の作品には、ヘッセとか、足穂なんかが絡んでいるとはよく言われてきましたが、
ここまでまる一冊詳しく、いろいろ説明した本ははじめてだと思います。
「へぇ〜 ヤッパリ」から「ガハハッ!」まで納得と驚きの内容でした。
扱われる話題は、少女マンガ、栗本薫の小説などを中心に、『JUNE』や映画なんかも登場します。
石原郁子さんについてもかなりページが割かれているのですが、女性と戦後、みたいな大筋が読み取れます。
インタビューとしては竹宮恵子、増山法恵、佐川俊彦が入っています。
『JUNE』の佐川インタはかなり珍しいとおもいます。
部厚くて読み通せるか不安でしたが、意外に速く読めました。
読後感は満腹。
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2012年3月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
そこまで深い内容ではなく、最後に掲載されているインタビューが一番参考になった。