ルソー『社会契約論』初邦訳書

ルソー『社会契約論』明治前期翻訳書

本書は「Du Contrat Social ou Principes du droit politique」（ジャン・ジャック・ルソー著、一七六二年発行）の日本語訳である「民約論」（ジャン・ジャック・ルソー著、平林初之輔訳、 ...

ルソーの社会契約論は、明治期から幾度も邦訳されてきた。本書は大正期の邦訳で、訳者は京都大学教授であった市村光惠・森口繁治。

... ルソーはこれに反して、社會全體の意志即ち一般意志( Volonté gènérale )に服従するものなりと見做せり。かくの如きは民約論の根本思想なり。此説に対する後者の批難の點は四條に約する得べし。第一は人類の自然狀態は必しも戦闘状態にあらず、少くとも ...

... 民約論』とも訳した。「一般意志」というルソーの造語を世に送り出した書として有名である。 1743 年から 1744 年にかけてヴェネツィアでフランス大使の秘書官として勤務していたルソーは、ヴェネツィア共和国の問題から着想を得て『政治制度論』を構想 ...

... 民約論』は、筆写という方法によって普及したもののようである。なものではなかったのである。るにしても、見すごされてよいものではない。西南戦争と自由民権運動は、現在のわれわえるほど異質的であ泣読廬騷民約論泣いて読むルソー民約論「泣いて読むルソー ...

... ルソーの『民約論』を訳す。三十五歳で『東洋自由新聞』創*さいおんじさんもち刊、主筆となる。社長は西園寺公望であった。○東洋のルソー 兆民はルソーの最初の紹介者であり、自由と平等を説き、人民主権を鼓吹した反体制の民主主義者として知られる ...

... ルソーの革命的民主主義,とくにルソーの思想を、直接,理論的典拠にもった.ルソーの『社会契約論』の初の邦訳は服部徳訳『民約論』( 1877 )とされるが,兆民による漢文訳,部分訳である『民約訳解』が思想界,自由民権運動に与えた影響は圧倒的である.兆民は ...

... ルソーの民約論を、あくまでもフィエというフィルターを通して(さらにまた中江兆民という二重のフィルターを通して)とらえた。フイエの説に基づいて、梁は、ルソーの民約論を相対的に、あるいは批判的視点をも含めて受けとめ、ルソーの政治思想の内にある ...